カハソルのフエベス・フラメンコスはラ・チョニ。セビージャ出身のバイラオーラで、俳優が母役でまくしたてる芝居したての作品「ラ・グロリア・デ・ミ・マレ」がヒットした中堅。
最初は無伴奏で裸足で踊る「ソロ」。マリア・パヘスのような腕づかい。ギターのラウル・カンティサノ、歌のアリシア・アクーニャとヒット作でも共演のメンバーと 、パーカッションのアントニオ・モンティエルが加わってシギリージャ。皮のパンツに赤い巻き毛のアリシア、こんな歌い手でしたっけか。なんでも歌うが上手とは言い難い。表面的なのかな。
「ファルーカ」は男装で。 アントニオ・ガデス風なんだけど、やりきらない。ガデスならその手はもうちょっとこっちでもっとめいっぱい伸ばして、とかいいたくなっちゃう。
ゲストのコンテンポラリーダンサー、マヌエル・カニャーダスがバタ・デ・コーラで登場。スペインのコンテンポラリーダンサーはたいてい一度はスペイン舞踊の基礎をかじっているせいもあるのか、スペイン舞踊のブラソもこなす。もちろんバタはこの曲のために練習したものだろうけど。もともと作品「テヒドス・アル・ティエンポ」のためにつくった曲らしく、何年も踊り込んでいるせいもあるのだろう。これまでも長く共演しているせいか、この曲がこの日の白眉。二人で一人のように動くブラソは美しい。
黒いバタ・デ・コーラでのペテネラは、非常にゆっくりした動きなどエバ・ジェルバブエナ風。そういえば昔エバの舞踊団のオーディションに合格したものの怪我でビエナルに出演できなかったことがありました。
チョニの姉?妹?ロサリオ・ソラーなが歌うファド(なかなかのもの)を踊るのは面白い趣向。 これまでもいろいろと新しいものにチャレンジしてきた彼女らしい。
最後はマントンでのカーニャ。これもまたやりきらない感じ。次にする動きを準備するところまでみえてしまうのは興ざめ。衣装は昔風で良いのだけど丈が長過ぎ?短めのコリンなのかな。
うーん、決して下手というわけではなくなんでもやっちゃうし、できちゃうんだけど、それが一線をこえてないというか、完璧をめざして努力するとか、そういうのがなくて、とりあえずできればいいや、っていう感じというのかな、とりあえずできちゃうから深めない、極めない、というようなイメージ。あ、こっちの勝手なイメージですけどね。中堅ではありますが、まだ自分探し中なのかなあ。
マヌエルとのデュオをすすめ、きわめていくというのもありだと思うし、個人的にはそうしてほしいかも、だけど。
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