2010年7月31日土曜日

8月のヘレスのフラメンコ。ノーチェス・デ・コリントとビエルネス・フラメンコス

暑い!
セビージャも暑いがヘレスも暑い。
でもなぜか8月のヘレスはフラメンコがいっぱい。
クルシージョも花盛りだし
16日にはパコ・デ・ルシア公演もあるし
毎週金曜にはビエルネス・フラメンコス
そして毎週土曜にはノーチェス・デ・コリント!

フェルナンド・テレモートの思い出に、とうたわれた
今年の出演はご覧のように

8/7(土)
〈c〉エル・トルタ、〈g〉ニーニョ・ヘロ

8/14(土)
〈c〉エンリケ・エル・サンボ、〈g〉ホセ・イグナシオ・フランコ

8/21(土)
〈c〉フェルナンド・デ・ラ・モレーナ、〈g〉フェルナンド・モレーノ

8/28(土)
〈c〉マヌエル・モリーナ

最終日をのぞいてオールヘレス。
ばりばり地元なアルティスタを地元の濃い空気の中できくのはおつなもの。
なお会場はサンティアゴ街の今は廃校になったカルメン・ベニテス小学校
開演は23時30分。たしか入場は無料。
去年の公演の模様はこちら
雰囲気もいいし、おすすめですよ〜


ちなみにビエルネス・フラメンコスの方は
開演22時、入場料10ユーロで
会場はシネ・アストリア。フラメンコセンターのすぐそばです。

8/6(金)
〈c〉ハイメ・カンディエ(伴奏〈g〉ラモン・トルヒージョ)
〈c〉アナベル・ロサード(伴奏〈g〉アントニオ・イゲロ)
〈c〉エルー・デ・ヘレス(伴奏〈g〉ドミンゴ・ルビチ)
〈b〉アルムデナ・セラーノ

8/13(金)
〈c〉ダビニア・ハエン(伴奏〈g〉ノノ・カラスコ)
〈c〉ミヒータ・イーホ(伴奏〈g〉ドミンゴ・ルビチ)
〈c〉アントニオ・マレーナ(伴奏〈g〉サンティアアゴ・モレーノ、マレーナ・イホ)
〈b〉マヌエラ・ヌニェス

8/20(金)
〈c〉アルベルト・サンチェス“エル・アルメンドロ”(伴奏〈g〉ホセ・イグナシオ・フランコ)
〈c〉バルージョ・デ・ヘレス(伴奏〈g〉マヌエル・モネオ・ニエト)
〈c〉マテオ・ソレア(伴奏〈g〉ドミンゴ・ルビチ)
〈b〉エドゥアルド・クラビホ

8/27(金)
〈c〉マヌエル・デ・ラ・フラグア(伴奏〈g〉ドミンゴ・ルビチ)
〈c〉ディエゴ・アグヘータ(伴奏〈g〉アルベルト・サン・ミゲル)
〈c〉フアナ・デル・ピパ(伴奏〈g〉ペペ・デル・モラオ)
〈b〉メルセデス・パントーハ


また毎週火曜日にはフラメンコセンター裏庭では
野外フラメンコ映画上映会が開催。
22時からの上映で入場無料。

8/3(火)
「フローレス・ガディターノ。ウナ・レジェンダ・ビバ」
(アレハンドロ・ドミンゲス監督。2009、スペイン。52分)

8/10(火)
「ティエンポ・デ・レジェンダ」
※カマロンのアルバム「レジェンダ・デ・ティエンポ」に関するドキュメンタリー
(ホセ・サンチェス・モンテス監督。2009、スペイン.53分)

8/17(火)
「ラ・ソンブラ・デ・ラス・クエルダス」
※ニーニョ・ミゲルのドキュメンタリー
(フランス/スペイン、2009、52分)

8/24(火)
「ロンペ・エル・ディア」
※60、70年代に活躍したパキータという踊り手の話
(ナタリア・ディアス監督、2008、スペイン、93分)



ちなみにセビージャではほとんどのアカデミアが夏休みとなり
フラメンコ公演もほとんどありません。
8月にスペインに行くならヘレス?

2010年7月30日金曜日

ガスパチョ・デ・モロン


明日、7月31日土曜日
セビージャ県モロン・デ・ラ・フロンテーラの闘牛場で
第45回フラメンコ祭ガスパチョ・アンダルースが
開催されます。

今年は
今スペインで最も人気のあるカンタオール、
ミゲル・ポベーダ(伴奏チクエロ)と

歌い手アルフォンソ・ルナ(伴奏パコ・デ・アンパーロ)、
踊り手ペペ・トーレス(伴奏エウヘニオ、パコ・イグレシアス、歌ガジ、ミゲル・ラビ)
という地元モロン出身の二人という布陣。
開演は22時

最近は夏のフェスティバルも様変わりして
出演アルティスタ、少なくなり
リサイタルっぽい感じのところも多くなりました。
さてこの夜はどんなフラメンコがモロンの空に響くのかな

オフ・ビエナル その1

ビエナルの主催/後援ではないけれど、
ビエナル期間中に開催されるフラメンコ関係の催し、
それがオフ・ビエナル

こちらもフラメンコ公演からクルシージョなど150もの催しが待っている。

まずはフラメンコ公演をご紹介しよう

 ◆ミエルコレス・ア・コンパス
9/15(水)21時
[出] 〈b〉ニウルカ・マルケス、〈g〉ホセ・ルイス・ロドリゲス、〈c〉ラファエル・デ・ウトレーラ、メルセデ・コルテス
9/22(水)21時
[出] 〈b〉ダニラ・スカルリノ“ラ・バンビーナ”、〈g〉セルジ・ゴメス、〈c〉アルバロ・ラミレスほか
9/29(水)21時
[出]〈b〉フランチェスカ“ラ・チーカ”、〈g〉エドゥアルド・トラシエラほか
10/4(水)21時
[出]〈b〉クリスティーナ・ホール
[場]セビージャ アンダルシア現代美術センター
[問]www.endanza.net

◆「ポル・ドス・レトラス」ペリコン・デ・カディス千一話
9/17(金)、18(土) 01時
[出]ホセ・ルイス・オルティス・ヌエボ(俳優)
[場]セビージャ サラ・カチョッロ
[問]電話 695 512 747

◆「シエラ・ロス・オホス・イ・ミラメ」
9/11(土)21時
[出]〈b〉ホセ・ガラン、バネサ・アイバル、レジェス・ベルガラ、ダニエル・パレホ、〈c〉アントニオ・メヒアス、〈g〉ハビエル・ゴメス、〈perc〉パコ・ベガ
[場]セビージャ アラメーダ劇場
[問] www.danzamobile.es

◆アンダルシア・エン・コプラ
9/16(木)、17(金)、18(土)[出]〈Vo〉コンチャ・ブイカ
9/30(木) [出]〈Vo〉ロシータ・フェレール、〈c〉カルメン・ハラ
10/1(金)、2(土)〈Vo〉マリア・ビダル、マカレーナ・デル・リオ
10/7(木)〈Vo〉ファレーテ、ラウラ・ガジェーゴ
10/8(金)〈Vo〉ファレーテ、ロサ・マリン
10/9(土)〈Vo〉ファレーテ、エリカ・レイバ
[場]セビージャ キンテーロ劇場
[問] www.teatroquintero.com

◆フラメンコス・アノニモス
9/16(木)、22(水)、29(水)、10/7(木)17時〜18時30分
[出]〈c〉アリシア・ヒル、ホセ・アニージョ、メルセデス・コルテス〈b〉ラ・タレゴナ、ペパ・モリーナ、フェリペ・マト、カルメン・イニェスタ、〈g〉フミゲル・ペレス、ラビオ・ロドリゲス、※いずれかが出演の予定
[場]セビージャ ホアキン・トゥリーナ・ホール
[問]http://asociacionartistasflamencos.com

◆「ソニャル・コン・トリアーナ」
9/23(木)18時30分
[出]〈b〉カルメン・ゴンサレス、“ラ・ブロンセ” 、カルメン・リケーニ、〈c〉ホセ・バルール“ファリーナ”、エル・ガジ、〈g〉ルイス・アマドール、ルーカス・エレディア
[場]セビージャ  ポリテクニカ
[問]www.juncalflamenco.es

◆ラウラ・ロマンのクアドロ
10/5(火)
[出]〈c〉ラウラ・ロマンほか
[場]セビージャ シルクロ・メルカンティル
[問]laubulea@hotmail.com

2010年7月29日木曜日

ビエナル ペーニャ・デ・グアルディア

ビエナルの並行プログラムの発表が行われました。
すでに発表されている公演のほかにも
多数の講演会や写真/美術展、セミナーなどが目白押し。

その中からフラメンコ小公演を紹介しましょう。


◆+ホーベネス+フラメンコス
9/10(金)21時30分 2010年度セビージャ・ペーニャ協会コンクール受賞者の公演 
[出]第1部2位〈g〉徳永健太郎、〈c〉バネッサ・ゴンサレス、〈b〉イスラエル・モレーノ
第2部1位〈g〉パコ・デル・ガストール、〈c〉トニ・フェルナンデス、〈b〉ルシア・アルバレス“ラ/ピニョーナ”
9/11(土)21時30分 第1部第1回アンダルシア青少年コンクール準優勝者、第2部第1回“デ・カホン”祭フラメンコ舞踊コンクール優勝者
[出]第1部〈b〉サライ・デ・ロス・レジェス、〈c〉リオス・カブリジャーナ、〈g〉マルティン・ファジョス、第2部〈b〉イサベル・ロドリゲスほか
9/12(日)
11時[出]〈b〉マリベル・ラモス“ラ・サンブラ”
12時30分 〈b〉リディア・バジェによる子供のためのフラメンコ教室
17時マエストロたちとのお話会 マティルデ・コラル、マノロ・マリン、ラモン・アマドール、フアン・ホセ・アマドール、マヌエル・ヘレーナ
19時30分〈b〉フアン・パレデスによる一般のためのフラメンコ教室
22時[出]〈c〉マリア・メスクレ、〈b〉アスンシオン・デマルトス
[場]セビージャ アラメーダ・デ・エルクレス
[料]無料
[問]http://www.bienal-flamenco.org/

◆「バイランド・アル・カンテ」
9/18(土)〜22(水)20時30分
[出]〈b〉ウルスラ・モレーノ、ホセ・ガルバン、〈c〉チェイート、フアン・レイナ、〈g〉アントニオ・アンドラーデ
[場]セビージャ フラメンコ舞踊博物館
[問]www.museoflamenco.com

◆ペーニャス・デ・グアルディア
9/20(月)23時 
[出]〈g〉アントニオ・レイ、〈c〉マラ・レイ、〈b〉エル・ハリ 
[場]セビージャ ペーニャ“カンテス・アル・アイレ”
9/21(火)23時
[出]〈g〉アントニオ・ガメス、〈c〉ロサリオ・アマドール、〈b〉ホセ・ヌーニェス
[場]セビージャ ペーニャ“フモサ3”
9/22(水)22時
[出]〈g〉アントニオ・ガメス、〈c〉エル・ポラ、マヌエル・ソルデーラ、〈b〉ソラジャ・クラビホ
[場]セビージャ ペーニャ“トーレス・マカレーナ”

9/23(木)23時
[出]〈g〉ペドロ・サンチェス、〈c〉フアン・レイナ、〈b〉ルイサ・パリシオ
[場]セビージャ ペーニャ“エル・トゥルニュエロ”

9/27(月)23時
[出]〈g〉ハビエル・レアル、〈c〉エル・ガジ、モイ・デ・モロン、〈b〉サンドラ・ゲレロ
[場]セビージャ ペーニャ“カンテス・アル・アイレ”

9/28(火)23時
[出]〈g〉ホセ・アセド、〈c〉アントニオ・ビジャール、ルビオ・デ・プルーナ、〈b〉ポリート
[場]セビージャ ペーニャ“ピエ・デ・プロモ”
9/29(水)22時
[出]〈g〉ルベン・ロメーロ、〈c〉エル・マティ、エル・トリニ・デ・ラ・イスラ、〈b〉ウーゴ・サンチェス
[場]セビージャ ペーニャ“トーレス・マカレーナ”
9/30(木)23時
[出]〈g〉パコ・イグレシアス、〈c〉エル・ガジ、エル・オルーコ、〈b〉カロリーナ“ラ・ネグラ”
[場]セビージャ ペーニャ“セロ・デ・アギラ”
10/1(金)23時
[出]〈g〉カルメロ・ピコン、〈c〉フアン・レイナ、マヌエル・パリージャ、〈b〉エリ・パリージャ
[場]セビージャ ペーニャ“カリスト・サンチェス”
10/2(土)23時
[出]〈g〉マノロ・ブレネス・イーホ、〈c〉マヌエル・タニェ、〈b〉ルイス・ペーニャ、ハビエル・エレディア
[場]セビージャ ペーニャ“アミーゴス・デ・マノロ・マイレーナ”
10/3(日)23時
[出]〈g〉アントニオ・レイ、〈c〉マラ・レイ、ファリーナ、〈b〉エル・ハリ 
[場]セビージャ ベジャビスタ ペーニャ“ラ・フラグア”

10/4(月)23時
[出]〈g〉マノロ・ブレネス・イーホ、〈c〉マヌエル・タニェ、〈b〉ルイス・ペーニャ、ハビエル・エレディア
[場]セビージャ ペーニャ“カンテス・アル・アイレ”
10/5(火)23時
[出]〈g〉アントニオ・ガメス、〈c〉エル・ポラ、マヌエル・ソルデーラ、〈b〉ソラジャ・クラビホ
[場]セビージャ ペーニャ“エル・チョーサス”
10/6(水)22時
[出]〈g〉ホセ・ルイス・メディーナ、〈c〉フアン・ムルーベ、エル・トリニ・デ・ラ・イスラ、〈b〉ラウラ・サンタマリア
[場]セビージャ ペーニャ“トーレス・マカレーナ”
10/7(木)23時
[出]〈g〉カルメロ・ピコン、〈c〉フアン・レイナ、マヌエル・パリージャ、〈b〉エリ・パリージャ
[場]セビージャ ペーニャ“センティール・フラメンコ パブロ・オラビデ大学”
10/8(金)23時
[出]〈g〉ホセ・ルイス・メディーナ、〈c〉フアン・ムルーベ、エル・トリニ・デ・ラ・イスラ、〈b〉ラウラ・サンタマリア
[場]セビージャ ペーニャ“ニーニョ・リカルド”
[問]http://www.bienal-flamenco.org/

このほかにビエナルが直接関係していないものの、
ビエナル期間中に行われるフラメンコ関係の催し、オフ・ビエナルも行われます。
これについてはまた明日。

2010年7月28日水曜日

丹羽暁子さん 予選通過!

毎夏恒例カンテ・デ・ラス・ミーナスのコンクール、
今年も8月11日から13日に準決勝、14日に決勝が行われます。

50周年ということもあってか、全国で行われた12の予選には
計143人のアルティスタたちが参加。
その中から、カンテ18人、バイレ7人、ギター4人、その他楽器4人、
33人のアルティスタが準決勝へと進みます。

予選通過者の中には小松原庸子スペイン舞踊団所属の日本人バイラオーラ、
丹羽暁子さんの名前が!
11日、舞踊部門でのトップバッターをつとめます。

昨年の井上圭子さんに引き続き日本人の予選通過はうれしいニュースです。
がんばれ、ニッポンフラメンコ!

なお予選通過の33人の名前はこちらで。
カンタオールのミゲル・オルテガら、ばりばりのプロも参加しています。

2010年7月27日火曜日

パコ・デ・ルシア コルドバ公演(長いよ)

7月24日土曜日コルドバのアセルキア野外劇場で
パコ・デ・ルシア公演を観て来ました!

セビージャを出る時みた街頭温度計42度なら
18時コルドバに着いてみたのも42度。
あ、暑い。。。
歩いているだけで汗だく。

公演はなんと23時半から。
ま、この暑さだし、野外公演だし。
でも数あるアンダルシアのフラメンコ・フェスティバルでも
こんなに遅い開演時間は珍しい。

パコはほぼ数年ごとにコルドバのギター・フェスティバルに出演しています。
グラン・テアトロや2003年にはアルカサル庭園、
そしてこの日の会場アセルキアにも
改築後まもなく登場しています。


2008年1月の公演を最後に
活動を休止していたパコ・デ・ルシアが
新しいグループで再び活動を開始。

まずはグループのメンバーを紹介しましょう

ハーモニカとキーボードのアントニオ・セラーノ




キューバ出身、ベースのアライン・ペレス



カンテはおなじみ、ドゥケンデ



パーカッションはラモン・ポルトゥゲスの息子、
パケーテやラモン・ポリーナの弟、ピラーニャ



と、これは2003年からのグループからの引き続きの参加。
ドゥケンデとアントニオ・セラーノは一時休んだりもしてましたが。

そして新しいグループには

舞踊伴唱などで活躍していた
歌い手ダビ・デ・ハコバ



新宿エル・フラメンコにも出演していた
パコの次兄アントニオの息子のアントニオ・サンチェス



そしてファルキートの弟、ファルー



いやいや、期待は高まります。




パコもツアーを元気に過ごしているようです。
焼けているのはマジョルカ島暮らしだからかな。

音響チェックには
アンダルシア各地のパコの友達たちや
パコのコンパドレであるビセンテ・アミーゴ、
ファルーの弟カルペータや
ギタリスト、アントニオ・レイらも顔をみせ
皆真剣に聴き入っておりました。


会場は10時半というに、自由席ということもあって
7時頃から列ができ
11時頃には長い長い列となって劇場をとりまいておりました。
4500人収容だったそうです。
その中には
エル・ペレ、ハビエル・ラトーレといった
グラナダ在住のアルティスタたち、
またセビージャからはマヌエル・モリーナ
アルメリアからはなんとトマティートもかけつけ
いやいや、さすがパコ様でございます。
満月もパコ様を観に来たような。。。

いよいよ開演

最初はいつものようにソロで
ロンデーニャ

海の底より深く
刃のような鋭さをもったあの音は健在。
静かに心の奥へとしみこんでいくようだ。


そして
ブレリア・ポル・ソレア
歌い手二人とパーカッションが加わる。
ドゥケンデの、まさに天才的としかいいようのない、
ドライブ感と深みがある歌い回しももちろんだが
ダビのフラメンコ性の高い声もいい。

アレグリアスには
ベースとハーモニカが加わる。
アントニオ・セラーノのソロの美しさ。
ハーモニカというフラメンコにはあまりなじみのない楽器が
見事に調和している。

1部の最後はアルバム「シルヤブ」収録の「愛のうた」にはじまり
ブレリアへと変化していく。
「シルヤブ」の一節が顔をだしたり、
ライブではいつも録音と同じには演奏せず、
アルバムに収録されたさまざまな曲のモチーフが混在する、
あのパコらしい構成だ。
最後にファルーが少し踊り
観客の興奮は頂点へ。

このように書いていくと
全体的には前のグループでのプログラムと
あまり変わっていないように思えるかも知れないが、
ひとつひとつの曲の中に
録音中という新譜に収録の新曲のものだろうと思われる
新しいモチーフが顔をだし、
はっとさせられる。

そう。
たとえばかるラス・ベナベン、ホルヘ・パルド、ルーベン・ダンタスらの
最強セクステットから
歌い手たちをふやした前のグループに変わったときのような
大きな変化はぱっと見には感じられないかもしれない。
が、パコは静かに進化しているのだ。


15分の休憩をへて第二部開始。

La cautivarón, la cautivarón
a una reina mora, 
mora mora de la morería
アルバム「ソロ・キエロ・カミナール」収録の「パレンケ」
の印象的なメロディにはじまるルンバ
やがてカマロンのアルバム「ビビレ」収録の
シギリージャ「カンパナ・デ・アルバ」
映画「フラメンコ」のタンゴ「ペロル」
トマティートのデビューアルバムでカマロンが歌った「ローサ・デ・アモール」
チャケータが歌った「サンタ・ルシア・デ・ミ・コラソン」
「カマロン」
さまざまなレトラがリズムの中で踊る。

ファルーが踊ったのはシギリージャ
大地に根を張った強さと、
はじけるような勢いで
怒濤のサパテアード

最後はセクステット時代からのお約束
「シルヤブ」
このコルドバの町ゆかりの
ギターの始祖ともいわれるアラブ音楽家の名を冠した
曲がコルドバの夜空にこだまする。

4500人が総立ちで喝采をおくる
アンコール。
また総立ちの喝采。
そして舞台袖からファルーの弟、カルペータが登場。
ドゥケンデの歌を
空に描いていくように
深く感じてマルカール
そして血そのものを感じさせる
ファルーコ家ならではのフラメンコを披露。

終演は2時5分。
皆満足して家路を辿ったことだろう。

新しいグループによるこの公演、
なかなかみごたえがあった。
パコのギターにからむドゥケンデの歌は絶品だし
甥アントニオ・サンチェスの参加も
パコにとってもグループにとってもプラス。
リズムをしっかり刻んでキープしていくし
ソロもなかなかのものだ。

いくつかの新聞評にあったように
パコは前ほど完璧ではないかもしれない。
が、若いフラメンコたちとの共演を
前よりもっとリラックスして楽しんでいるようにみえる。

とはいうものの2時間の長丁場。
終演後はげっそりしてるようにもみえた。

今年の夏は
6月のバルセロナ、マドリード公演にはじまり、
7月もフエンヒローラ、ビトリア、バレンシア、ここコルドバと
スペイン公演の合間にフランスはビエンヌや
モントルーのジャズ・フェスティバル、
イタリアでの公演なども入り、
縦横無尽の活躍ぶり。
8月もラ・ウニオンのカンテ・デ・ラス・ミーナス祭や
ヘレスでの初公演、ウエルバのアンティージャなど
アンダルシアはもちろん
欧州中をかけめぐる。
10月のビエナルをへて11月ロンドンでツアーに幕をおろすまで
華やかな活躍は続く。

ヨーロッパにおいでならぜひ1度はみてほしい。





2010年7月26日月曜日

アイーダ・ゴメスにバラカ賞

元スペイン国立バレエ団芸術監督のアイーダ・ゴメス
メネンデス・ペラジョ大学から舞台芸術におくられる、ラ・バラカ賞がおくられた。
これまでにディエゴ・シガーラやマリオ・ガスらが受賞しているこの賞、
フェデリコ・ガルシア・ロルカゆかりの劇団ラ・バラカに由来するもの。

なお先週木曜日7月22日サンティアゴ・デ・コンポステーラで
「カルメン」を公演したアイーダ、
同じ作品を9月1日から11日までマドリードのカナル劇場で公演予定。
なお、ドン・ホセはクリスティアン・ロサーノ、エスカミリオをエドゥアルド・ゲレロと、
元国立バレエ団員が踊る。
開演は20時。土曜は19時と22時の2回公演、日曜は19時のみ。月、火は休演。
入場券は15〜25ユーロ。購入はこちら

2010年7月25日日曜日

トリアーナの夏祭り ベラ

トリアーナでは夏祭り、ベラ・デ・トリアーナが開催中。
正式名がベラ・デ・サンティアゴ・イ・サンタ・アナという通り、
聖人の日を中心に毎年7月21日から26日の開催。
月曜日が最終日です。

初日にはラファエル・リケーニには
トリアネーロ・デ・オノール(名誉トリアーナッ子というか名誉市民みたいなもの)、
アリカンテ生まれだが長年トリアーナに住む歌い手ラ・スーシには
トリアネーラ・アダプティーバ(養子、これもその街生まれじゃない人の名誉市民みたいなもの)
の称号がおくられました。

毎年恒例のセビジャーナスのコンクールも開催されました。
これがなんだか手をびゅんびゅん振り回す、というか、
ばっと手をのばす、男らしいというか、
体操的な振付けが多くてちょっと残念でしたけど。。。

が、が、しかし!
今年はフラメンコ公演はなし!
ひえええ。
お芝居にスペイン歌謡のコンクール、セビジャーナスにフラメンコ風味のポップだけ。
去年はチケテテだっし、これまでもアルヘンティーナやディエゴ・カラスコ、
トリアーナ・プーラ、古くはマヌエル・マイレーナなんかがよくでていたのに。
これも不況の影響?

月曜の夜0時には花火があがります。

2010年7月24日土曜日

アントニオ・ナハロのクルシージョ

日本で根強い人気を誇るフィギュアスケート。
そのスターの一人、トリノ五輪銀メダリスト、ステファン・ランピエール。
日本でも高い人気を誇る彼のレパトーリーのひとつ、
ビセンテ・アミーゴの『ポエタ」を振り付けたスペイン人舞踊家がアントニオ・ナハロ
マドリード王立舞踊学校を首席で卒業、
ラファエル・アギラールやホセ・アントニオの舞踊団で活躍後、
スペイン国立バレエ団入団。
アイーダ・ゴメス主演の「カルメン」や「ポエタ」などで重要な役を踊り、
退団後もアイーダの「サロメ」でヨハネ役を踊っています。
2002年には自らの舞踊団を結成。
「ジャシング・フラメンコ」「タンゴ・フラメンコ」「フラメンコ・オリエンタル」などの作品を発表。
昨年度のMAX最優秀男性舞踊家賞をも受賞しています。


アントニオ・ナハロの、スペイン舞踊のクルシージョが9月、
バルセロナでおこなわれます。
9月1日から3日までで、場所はバルセロネタ・ダンス
中級は11時から13時で、上級は14時から
いずれもテクニックと振付けが1時間ずつ
料金は130ユーロ
クラシコ・エスパニョールのクルシージョはあまりないのでチャンスかも。
申し込みは8月20日締め切りだそうです。

2010年7月23日金曜日

第1回フェスティバル・カルメン・アマジャ

10月22、23日の両日、バルセロナのコリセウム劇場で
第1回フェスティバル・カルメン・アマジャが開催されます。

出演は
初日がレメディオス・アマジャ、モンセ・コルテス、マヌエラ・カラスコ
二日目がトマティート、フアナ・アマジャ
となかなか豪華。
またコンクールも開催され優勝者は二日目に出演。

コンクールは申し込み受付が7月31日までで、
ビデオ、バイオによる選考ののち、
10月20日、21日、タブラオ・デ・カルメンで決勝。
応募条件は18歳以上であることだけなので
日本人ももちろん応募可能とのことです。

2010年7月22日木曜日

ビエナル期間中のクルシージョ

ビエナル期間中のセビージャはスペイン国内外からやってくる
フラメンコ好きでいっぱい。
観るだけ聴くだけの人ももちろんいるけれど
とくに多いのは舞踊練習生、ということでこの期間たくさんのクルシージョがあります。

たとえばマティルデ・コラルフラメンコ学校のクルシージョ
9月20日からの週と27日からの週に、ロシオ・コラルらによるバタ・デ・コーラなどの特別クラスがあり、
アンドレス・マリンのスタジオではウルスラ・ロペスやロサリオ・トレド、
レオノール・レアルらのクラスが、
エスペランサ・フェルナンデスのスタジオでもミゲル・バルガスやカルメン・レデスマ、
エスペラン・フェルナンデスのカンテのクラス、
タジェール・フラメンコではアンヘル・ガバルドン、フェリペ・マト、アナ・モラーレス、
ボボーテのパルマのクラス、
横田万紀さんのスタジオでは アンヘリータ・バルガスのクラス、
フラメンコス・ポル・エル・ムンドではファルーやファルーカ、コンチャ・バルガスなどのクラス

ほかにもイサベル・バジョンとアンヘル・アティエンソのスタジオではイサベルとアンヘルらのレッスン、
マヌエル・ベタンソのスタジオではマヌエルとアンドレス・ペーニャのレッスン、
アリシア・マルケスのスタジオではアリシアやラモン・マルティネス、アレハンドロ・グラナドスのクラス、
と盛りだくさん。

昼はレッスン、夜は公演、とフラメンコ三昧な日々がおくれそうです。

2010年7月21日水曜日

上海万博スペイン館アンダルシア週間

7月26日から8月1日、上海万博スペイン館はアンダルシア週間。

もちろんフラメンコ公演もあります。
元クリスティーナ・オヨス舞踊団のエル・フンコとスサナ・カサス夫妻のグループが公演。
そのほかにも愛知万博で好評だったパルマのレッスンもあるとか。

はい。フラメンコはスペイン、アンダルシアが誇るアルテ。
これでまた中国にも新しいフラメンコ・ファンが育ってくれるといいですね!

2010年7月20日火曜日

パコ・デ・ルシアがヘレスで公演!

8月16日月曜日、パコ・デ・ルシアがヘレスで公演する!

ヘレスでのパコのリサイタルはまったくの初めて。
かつてビジャマルタ劇場で行われたコンクールに出場し特別賞を受賞したのが1962年。
その後、フォスフォリートの伴奏で公演したこともあったというが
ソロとして行くのは本当に初めてなんだそうだ。
会場はヘレスの闘牛場。

ヘレサーノたちの興奮が今から目にみえるようだ。

追加情報
前売り券 8月13日まで 50ユーロ(アリーナ)、30ユーロ(観客席)
当日券/14日以降  60ユーロ(アリーナ)、36ユーロ(観客席)
前売り場所

ヘレス CD店フォノセントロ(メディナ通り)ほか、アルへシラス、チピオナ、カディスなど近郊で販売中。

2010年7月19日月曜日

エンクラベ・デル・ソルenサンルーカル

土曜日は一泊でサンルーカル・デ・バラメーダへ。
ハエンの山奥に生まれ、コルドバ、セビージャを流れるグアダルキビル川が
大西洋へとそそぐ町。それがサンルーカル。
ヘレスの辛口シェリーよりも飲み口の軽い、マンサニージャという酒の生まれ故郷であり
夏、河口の砂浜で行われる競馬でも有名な町。
川を渡ればヨーロッパでも有数の自然保護地区ドニャーナ国立公園。

フラメンコ好きにはマノロ・サンルーカルの出身地としておなじみだろう。
セミプロのギタリストだったマノロの父のパン屋が今も残っているし
マノロは今もこの町に住んでいる(山にも家があるけど)
そして7月。
毎年恒例のヘラルド・ヌーニェス/カルメン・コルテス夫妻主催のクルシージョが行われる。
世界中から集まってくるフラメンキートたちが昼間はレッスン。
夜はコンサートやフィエスタで目一杯楽しみまくる1週間。
その最終日の翌日に、今年はエンクラベ・デル・ソルが開催されるのだ。

エンクラベ・デル・ソルはヘラルドとカルメンが5年前にはじめたフェスティバルで
フラメンコやジャズ、ワールドミュージックのアーティストを招き、
昨年まではサンルーカルとヘレスの間にあるトレブヘーナという町で行われていた。
町、と書いたが正確には畑のまんなかの丘に舞台がしつえられるというもの。
みはらしがよくて、そりゃ気持ちのいいフェスティバルだったんだけど
今年は会場をサンルーカルに移すこととあいなった。

会場は毎年クラスが開催されているメルセ音楽堂に並ぶ市の庭園。
お屋敷をバックに舞台がしつらえられフェスティバルは10時開演。
入場料は15ユーロ。

最初はアントニオ・レイのギターソロ。タランタ。
2003年にラ・ウニオンのコンクールで優勝したときの課題曲。
それまでにロハス/ロドリゲスのヌエボ・バレエ・エスパニョールなどで
彼の名前は知っていたものの、この優勝をきっかけに活躍の場が増えた気がする。
今はファルキートの伴奏などとソロ活動を同時にこなしている。
第2ギターやパーカッション、ベース、パルマも加わったアレグリアス、ルンバそしてブレリア。
きっちりしたテクニックでさらっと弾く。うまいし耳に心地よい音楽。
最後に飛び入りゲストでヘスース・メンデスが登場。
彼も最初に聴いたのはここサンルーカルでのヘラルドのクラスだったような。
パケーラのおいっこは御覧の様に男前で歌もどんどんよくなってる。
3年前、やはりアントニオの伴奏でマラガでみたときとは格段の差。
若いアルティスタの成長はなによりもうれしい。

続いて登場は マリア・メスクレ
 
地元サンルーカル出身でヘラルドのプロデュースでCDデビューを出したばかり。
最初はミラブラス。サンルーカルゆかりの曲だけにいい味をだしてまる。
マラゲーニャ、グループが入ってのカンシオン・ポル・ブレリアス。
シギリージャ、アレグリアス、そしてブレリアス。
地元ということで力が入っていたのかな、熱唱なんだけど、平べったい。
もうひとひねりがほしいし、ちょっと長くて食傷。
ギターはCDと同じくマヌエル・バレンシア。
ヘレスの若手だけど、 本当にいい伴奏をきかせる。歌をいかす、感じね。

最後はルイス・デ・サンボ。
と思ったらその前にヘラルドが飛び入り出演。

1曲だけどいやあ、やっぱりいいですな。
この人は悪いときがない。


ルイスはモライートの伴奏でソレア・ポル・ブレリアス

うんうん。この声。この響き。
何度聴いてもあきることのない本物のカンテ。
モラオの伴奏はモダンな響きとかもちょこちょこいれつつ
歌をたてる。あー至福の時!

続くシギリージャ。
週末とあって会場の外をズンダズンダと大音量でダンス音楽かけてる車が通り
モラオもルイスも苦笑。。。
笑いながらはじまるシギリージャは初めてだ。
でもサリーダがはじまると二人ともずんと曲の中に入っていく。
一曲ごとに顔つきすらも変わる感じ。
当たり前と言えば当たり前。
でもそれぞれの曲種の性格をちゃんとつかんで表現する、って
とても大切なことであります。
続いてファンダンゴそしてブレリアス。
 最後はルイスもひと踊り。

フィン・デ・フィエスタは全員が舞台に登場。
ヘラルドとモラオの共演ではじまり
ルイスが歌ってカルメンが舞う!



 3時間はあっという間。
いや、来年もまたぜひ期待!


2010年7月18日日曜日

アンダルシア青少年フラメンココンクール

6月ヘレスで行われたアンダルシア州青少年フラメンコ・コンクール。
その第2回の募集が開始します。

参加条件は25歳以下、
1985年1月1日から1996年1月1日までに生まれた人であることで
前回の受賞者でない、アンダルシア在住の人であること。

カンテはみっつのジャンルからそれぞれ1曲。全部で20分以内。
ギターは2曲。全部で15分以内。
バイレは1曲、15分以内。

申し込み締め切りは11月15日。
若き留学生もチャレンジしてみる?

詳細はこちら

2010年7月17日土曜日

写真コンクール

ヘレスのフラメンコ学会主催の第6回フラメンコ写真国際コンクールが開催中だ。

アンダルシアのカンテやバイレをテーマにした、
写真が対象で最低40cm×60cmの大きさ。
白黒とカラーの二部門で一人6枚まで応募可能。
一等の賞金は450ユーロ。
受付は7月20日から10月20日まで。
受賞作品は11月、ヘレスのフラメンコ・センターに展示される。
応募詳細はこちらで。

2010年7月16日金曜日

TV番組「最初のオレ!」

古くは
「リト・イ・へオグラフィア・デル・カンテ」(1971〜1973)
「フラメンコス」(1974〜1978)
「アジェール・デ・オイ・デ・フラメンコ」(1980〜1981)
「カミノス・フラメンコス」(1988)
「アルテ・イ・アルティスタ・デ・フラメンコス」(1989〜1992)
 ほかにも
 上記の番組を編集した「テソロ・デル・フラメンコス」
サラ・バラスが司会をした「アルゴ・マス・ケ・フラメンコ」
純粋派のおしゃべりと歌の「プーロ・イ・ホンド」やなど、
かつては定期的にフラメンコ番組を放映していたスペイン国営放送。


ですが、残念なことに現在、全国ネットのフラメンコ番組というのは放映されていません。
たま〜にフラメンコ関係の映画やドキュメンタリーがぽつっと放映されるくらい。
あ、あと深夜にフラメンコのミュージックビデオをやってたりすることもありますが。

「ラ・ベンタ・デル・ドゥエンデ」
「ウナ・ジャマ・ビーバ」
「フラメンコ」
などの番組を提供してきたアンダルシアの地方局カナルスール
「フラメンコス」を再放映中。
この局で先週の金曜、7月9日から放映がはじまったのが
「ミ・プリメル・オレ (私の最初のオレ)」
こどもたちによるフラメンコ番組である。

アンダルシア中から集まった6歳から14歳までのこどもたち300人から
選ばれた15人の精鋭たちが歌い踊り、一押しの一曲をえらんでいき
最後にはこどもたちによるフラメンコ公演を実現するという番組。
コンクールの要素もあるけれど、
視聴者の投票で一人ずつきえていくスペインによくある番組とはひとあじちがう。

第1回の番組はこちらでみることができるが
踊り手3人、歌い手一人。いずれもなかなかのもんである。

審査員というよりも先輩格で
ヘレス出身の人気ポップ歌手ダビ・デ・マリアや
マティルデ・コラル、ローラ・グレコら舞踊家や
ゲスト(第1回はホセ・メルセ)がアドバイスしたり絶賛したり。
そのアドバイスはフラメンコを学ぶ全員にきかせたいくらい重みがある。
ゲストとこどもたちの共演やミニレッスンなどがあったりと
盛りだくさんな内容であきさせない。
司会はスペイン歌謡の歌手、パストーラ・ソレール。

こどものフラメンコは、こどもというだけでかわいいし、
こどもの頃さわがれたフラメンコたちが成長するにすれ“ただの人”になることも多いし、
さしひいて考えなくちゃいけないんだけど、
それでも、やっぱ面白い。
大人の目でみればつっこみどころ満載なんだけど、
いやいや、フラメンコは死んだ、なんて絶対いわせない。
フラメンコの故郷、アンダルシアには
新しいフラメンコたちがどんどん生まれてきているのであります。

2010年7月15日木曜日

コンチャ・ハレーニョ セビージャでバタ・クラス

マドリード生まれ。
2007年コルドバのコンクール2部門優勝のコンチャ・ハレーニョ。
しっかりとしたテクニックをベースに
こまやかな感情表現で端正で美しいフラメンコをつくりだす。

ラファエラ・カラスコ舞踊団や
ラファエル・エステベスとナニ・パーニョのドス・ポル・メディオ舞踊団などでも活躍。
2008年に初演した自らの作品「アルゴ」でも
ヘレスのフェスティバルやセビージャのフエベス・フラメンコスでも単独公演。
今年のビエナルでも9月28日セントラル劇場で公演予定のコンチャが
公演翌日から5日間、セビージャでバタ・デ・コーラのクラスを開催。
レベルは中級で、テクニックと振付け。


9/29(水)、9/30(木)、10/1(金)15時30分〜17時
10/2(土)、10/3(日)12時〜13時30分
[教]〈b〉コンチャ・ハレーニョ
[料]100ユーロ(1クラス20ユーロ)
[場]セビージャ Pasaje Mallol, 16

詳細はこちら。コンチャのmyspaceです。
彼女のビデオがたくさんあるのでセビージャには行かれない人もぜひ目の保養を!

2010年7月14日水曜日

マラガのタブラオ

マラガ市内には今はタブラオはなくなってしまいましたが
その昔、マラガ一といわれた店がありました。
それがラ・グラン・タベルナ・ヒターナ。

かつてセルバンテス劇場のすぐ前にあったこの店は
1963年6月12日、マンサニータの父である歌い手ラファエル・オルテガとその妻トリニ・エレディア、歌い手フアニート・マラビージャらの公演でこけら落とししたこの店はかつてファルーコらも出演した名店でした。
ほかにもアントニオ・ピパの祖母ティア・フアナ・ラ・デル・ピパ、
パコ・デル・ガストール、ペペ・パランカや
地元マラガのアルティスタである、フアン・エル・アフリカーノやペピート・バルガス、
カレーテらも出演しました。
そしてスペイン時代の小島章司も。。。

その店の63年から70年にかけての写真をあつめた展覧会が
マラガのペーニャ、フアン・ブレーバにある、
会期は7月23日から9月30日まで。10時から14時まで開館しています。

2010年7月13日火曜日

祝スペイン ワールドカップ優勝!

いやあ〜とうとうやってくれました。
スペインがワールドカップ優勝
スペインは今祝材ムード一色、というわけで今日はサッカーねたでございます。


今のスペイン代表にはアンダルシア出身者が3人。
マルチェーナ、ナバス、ラモスですべてセビージャ県。
マルチェーナは先頃、フェスティバルがおこなわれたカベサ・デ・サン・フアン。
ここはバイラオーラのペパ・モンテスの生まれた村で、カディス県との県境のあたりです。
ナバスはロス・パラシオス・イ・ラ・ビジャフランカ。
ここはトマトやメロンの産地として有名な町で、ミステーラやアマドール・ロハスの故郷。
そしてラモスはセビージャからウエルバ方向に橋をわたってすぐ右の町カマスの出身。
このラモスくんはけっこうフラメンコ好きという噂もあります。
フラメンコっていってもルンバとかそういうのらしいけど。
そういえば日韓ワールドカップの時代表だったホアキンはフラメンコが趣味、となっていて
実際、ビエナルとかみにきたこともあったのであります。はい。
また今年また二部に逆戻りのヘレスの選手はペーニャとかに顔出す人もいたらしい。

フラメンコ・アーティストでもサッカー好きはたくさん。
多いのがレアルマドリードとベティスのファン。
レアルマドリードのファンとして有名なのはホセ・メルセ。
マドリード讃歌も録音してるし、前述のラモスとつきあいがあるそう。
パコ・デ・ルシアやホアキン・グリロもマドリード派。
同じマドリードでもATマドリ派はケタマのフアン・カルモナら。
ベティス愛は練習はいつもベティスのジャージのラファエル・カンパージョをはじめ
イスラエル・ガルバン、ハビエル・バロン、ホセ・デ・ラ・トマサ、
ジェルバブエナとパコ・ハラーナ夫妻、マノロ・フランコ…
セビージャFCファンは少数派だけど故マノロ・ソレールらがいるし
現在のマッサージ師の奥さんがトロンボの妹で踊り手のトロンバだったりする。
サッカー選手とフラメンカのカップルは古いところでローロ・フローレスの妹、
カルメン・フローレスとレアルマドリードの選手だったイシドロ・サンチェスがあり
生まれたこどもが元スペイン代表で、現在ATマドリ監督をつとめる
キケ・サンチェス・フローレス。
サッカー選手の父とフラメンコの踊り手の母というのは故フェルナンド・テレモートの奥さんもそうでした。

元サッカー選手で踊り手という変わり種はヘレスのディエギート。
この人は一部リーグ時代のカディスやヘレスでプレーしてました。
草サッカーはみんな好きで
パパコ・デ・ルシアは昔、ツアー中に試合とかしてましたね。。。
もっと昔は、エンリケ・デ・メルチョールなんかと毎週集まってサッカーしてたんだそう。


なーんてどーでもいいトリビアネタ満載になってしまったけど、はい、
フラメンコとサッカーもまんざら関係ないってことで。
とにかくスペインおめでとう!

2010年7月12日月曜日

スペイン国立バレエ団マドリ公演

金曜日のお昼にセビージャをたち、スペインの新幹線AVE でマドリードまで2時間半。
夜8時からのスペイン国立バレエ団公演をみてきました。

今回の公演はエスクエラ・ボレーラとなうって、
スペイン舞踊のなかでも古典舞踊というべきジャンル、エスクエラ・ボレーラ尽くしのプログラム。
フラメンコも好きだけど、スペイン舞踊全般が大好きな私としてはこれを見逃すわけにはいかない。。。というわけで1泊ででかけていったわけです。


幕開けは、アンヘル・ペリセ振付けの「スペイン王妃のための6つのソナタ」
ペリセ家はエスクエラ・ボレーラの名門で、アンヘルの祖父がカンパネラに習ったのをはじまりに、父、叔母、弟たちと、踊り手/舞踊教授を輩出してきた名門。
この作品は18世紀の宮廷風の衣装をつけた踊り手たちが
バレエシューズでみせる、純粋なエスクエラ・ボレーラの作品で
跳躍、回転、カスタネットといった、この舞踊の特徴的なテクニックをいかした優雅なもの。振付けの細部までよく考えられており、群舞、ソロと趣向をこらした6曲のつなげかたも美しい。

続く「チャコナ」はベティ先生ことビクトリア・エウヘニア振付けの小品。
こちらはバレエシューズではなくサパトでのスペイン舞踊。
この日踊ったアローニャ・アロンソの姿に、昔みたマリベル・ガジャルドが重なる。
上手にやってはいるのだが、マリベルに比べると細部のニュアンスの表現が弱い。
動きに意味・感情をこめる、というか、もうひとつのつっこみがほしいところ。

ホセ・アントニオがアイーダ・ゴメスに振り付けた「サラバンダ」はモダンなボレーラ。
センスのよい小品だが、ここでもクリスティーナ・ゴメスをアイーダと比べてしまう。
マドリード生まれ、コンセルバトリオの優等生だった小柄なクリスティーナのボレーラには定評があり、そつなくこなす。

続く「モサイコ・アンダルース」となづけた作品集ではそのクリスティーナが
1960年グラン・アントニオ振付けの「プエルタ・ティエラ」を
セルヒオ・ガルシアとパレハで踊ったのが、それこそ絵から抜け出たようにキュート。
最後の「エリターニャ」の群舞も美しく、1958年初演というから50年以上も前のものなのに古さを感じさせないのがすごい。
これこそ“古典”!

休憩をはさんでの第2部は日本でも上演されたことのある「ダンサ・イ・トロニオ」。
舞踊と伊達、というほどの意味で、サパティージャ(バレエシューズ)とサパト(フラメンコ靴)の踊り手たちがそれぞれの見せ場をつくり美しくみせる傑作。
かつてバレエ団監督をつとめたマリエンマの振付け。


こういった作品が上演できるのはスペイン国立バレエ団ならでは。
フラメンコばかりではなく、こういった美しいスペイン舞踊の作品をもっと上演してもらいたいものだ。
そしてまたスペイン中のコンセルバトリオでスペイン舞踊を専攻するこどもたちにも
ぜひぜひみてもらいたい。モチベーションがあがるはずだ。
スペインが誇る文化であるエスクエラ・ボレーラをなくしてはならない。


ちなみにフラメンコを踊るうえでもボレーラを知ることはためになりますよん。
機会があればぜひ一度。

2010年7月11日日曜日

アルハンブラ宮殿でのフラメンコ公演

アルハンブラ宮殿と日本でよばれていますが
スペイン語ではhを発音しないのでアランブラ。
いにしえのイスラム王の宮殿、その後のカルロス5世の宮殿、城塞、庭園と、
みどころたっぷりの世界遺産。
その庭園の一角に野外劇場があるのをご存知ですか?

ヘネラリフェ庭園の入り口から入って杉の並木道を歩いてすぐ右側。
毎年6月に開催される国際音楽舞踊祭の舞台のひとつとして
1954年にオープンしたもの。
これまでに多くのバレエ団やミュージシャンがこの舞台に立ってきました。

10年くらい前からでしょうか (と思って調べたら2001年からでした!)、
この劇場で夏の夜、ロルカをテーマにした作品が上演されるようになりました。
これまでにアンダルシア舞踊団による「血の婚礼」をはじめ、
クリスティーナ・オヨス舞踊団「イエルマ」、
マリオ・マジャや現代舞踊のブランカ・リーなどの作品がその舞台を彩ってきました。
今年はクリスティーナ・オヨス率いるバレエ・フラメンコ・デ・アンダルシアによる
「ポエマ・デル・カンテ・ホンド・エン・カフェ・デ・チニータス」。
昨年に引き続きの登場です。
ビデオはこちらで。

公演は7月27日 火曜日が初日で、8月31日が千秋楽。
前売り券情報がみつかればまたアップしますね。

2010年7月9日金曜日

沖仁がコンクール優勝!

うれしいニュースが飛び込んできました。
沖仁さんがムルシアで行われた、
ニーニョ・リカルド・フラメンコギター国際コンクールの国際部門で優勝したそうです。

おめでとう!

国際部門はアルゼンチン人との一騎打ちだったそう。
審査員にはセラニート、ペドロ・シエラ(下の写真)、ミゲル・オチャンド、
音楽学者ノルベルト・トーレス、チェマ・ビルチェスの5人だったそう。
彼らの感想もきいてみたい!


先日の萩原淳子さんといい、
うれしいニュースが続きます。

がんばれニッポンフラメンコ!

夏のフェスティバル その5

シーズンまっただなかだけあって毎日各地からフェスティバルの案内が届きます。
多くノ』フェスティバルは間際までプログラムを発表してくれないのはなぜなんだろう。。基本的に地元の人対象だから?




今日はマラガ県のフェスティバルをふたつ。
7/10(土)23時 第12回ノーチェ・フラメンカ
[出]〈c〉パンセキート、ダビ・デ・ハコバ、セバスティアン・ソレール、〈g〉モライート・チーコ、カルロス・デ・ハコバ、エル・メトラジャ、〈b〉アナ・パストラーナ
[場]マラガ県カルタオハル(アンテケーラ)


7/24(土)23時 第39回カンテ・グランデ祭
[出]〈c〉エル・トルタ、マリア・ペーニャ、アントニオ・レジェス、ラウラ・ビタル、〈g〉マヌエル・モネオ、アントニオ・モジャ、アントニオ・イゲロ、エドゥアルド・レボジャール、〈b〉ルイサ・パリシオ
[場]マラガ県カサベルメハ
[料]20ユーロ






7/6〜24 コルドバギター祭 
7/10(土)セビージャ県ラ・プエブラ・デ・カサージャ 第42回レウニオン・デ・カンテ・ホンド
7/10(土)コルドバ県サンブラ 第17回ノーチェ・フラメンカ7/10(土)ウエルバ県モゲール 第36回カンテ・ホンドの 集い
7/16(金)セビージャ県アルカラ・デ・グアダイラ 第32回ホアキン・エル・デ・ラ・パウラ・フラメンコ祭
7/17(土)カディス県サンルーカル・デ・バラメーダ 第5回エンクラベ・デル・ソル
7/23(金)、24(土)セビージャ県レブリーハ 第45回カラコラー
8/3〜14 ムルシア ラ・ウニオン 第50回カン テ・デ・ラス・ミーナス祭
8/21(土)マラガ県ロンダ 第42回カンテ・グランデ祭

2010年7月8日木曜日

夏のフェスティバル その4

またまた夏のフェスティバルの情報です。



7/10(土)23時 第17回ノーチェ・フラメンカ・エン・サンブラ

[出]〈c〉カブレーロ、カリスト・サンチェス、カプージョ・デ・ヘレス、ミゲル・デ・テナ、〈g〉ラファエル・ロドリゲス、マノロ・フランコ、ホセ・イグナシオ・フランコ、パトロシニオ・イーホ
[場]コルドバ県サンブラ カンポ・デ・デポルテス(スポーツグランド)


7/10(土)23時 第42回レウニオン・デ・カンテ・ホンド
[出]〈c〉ホセ・メルセ、マリナ・エレディア、ディエゴ・クラベル、ホセ・メネセ、〈g〉モライート・チーコ、アントニオ・カリオン、ホセ・ケベド、〈b〉アントニオ・エル・ピパ
[場]セビージャ県ラ・プエブラ・デ・カサージャ アシエンダ・フエンロンキージャ


7月10日から16日までグアダルキビル川の河口の町、サンルーカルではヘラルド・ヌーニェス・カルメン/コルテスのクルシージョが開催されます。その最終日の翌日に開かれるのがヘラルド夫妻主催のフェスティバル。
これまで6月に開催されていたのが、今年は7月に変更。
また、12日から16日までクラス参加者を対象にミニコンサートや卒業公演などもあります。


7/17(土)22時 エンクラベ・デル・ソル・フェスティバル2010
[出]〈c〉ルイス・エル・サンボ、マリア・メスクレ、〈g〉モライート・チーコ、アントニオ・レイ、〈b〉カルメン・コルテス
[場]カディス県サンルーカル・デ・バラメーダ ドゥーケ・オルレアンズ庭園 




これまでに下記のフェスティバルを紹介しています。


6/24(木)第6回セビージャ フラメンコ祭 7/3(土)カベサ・デ・サン・フアン 第19 回ジェルバブエナ・フラメンコ祭
7/3(土) ウトレーラ ポタへ ヒターノ
7/3(土) セビージャ県庁パティオ アルカンヘルのリサイタル 7/6〜24 コルドバギター祭 
7/10(土)モゲール 第36回カンテ・ホンドの 集い
7/16(金)アルカラ・デ・グアダイラ 第32回ホアキン・エル・デ・ラ・パウラ・フラメンコ祭
7/23(金)、24(土)レブリーハ カラコラー
8/3〜14 ムルシア ラ・ウニオン 第50回カン テ・デ・ラス・ミーナス祭
8/21(土)ロンダ 第42回カンテ・グランデ祭

2010年7月7日水曜日

8月のロンダのフェスティバル



ロンダのフラメンコ・コンクールに優勝し、
8月21日に行われるフェスティバルに出演する萩原淳子さん
そのポスターをみると。。。
あ、名前が間違っている。。。

日本人の名前が覚えにくいのはわかるけど、これってちょっと失礼。

それでもホセ・メルセといっしょに、
モライートの名前と同じ大きさでポスターに日本人の名前があるというのが
なんとなく、えっへん! な気分にしてくれます。
よかったね。

2010年7月6日火曜日

第32回ホアキン・エル・デ・ラ・パウラ フラメンコ祭

セビージャからマラガ街道をいくと最初にあらわれる町がアルカラ・デ・グアダイラ。
フラメンコ好きにはソレア・デ・アルカラで知られるこの町の
フラメンコ祭はソレアの名手の名がついている。

今年は7月16日の開催。
出演は歌にアルカンヘル、マリ・ペーニャ、ホセ・マンサーノ、ニーニョ・カリート。
伴奏はミゲル・アンヘル・コルテス、アントニオ・モジャ、ホセ・マヌエル・フローレス
舞踊はマリア・デル・マル・ベルランガ。
入場料は10ユーロ.

ちなみにこの町、パンや闘牛場の黄色い砂の産地としても有名。
フラメンコ・アーティストではハビエル・バロンがこの町生まれだ。

2010年7月5日月曜日

ビセンテ・エスクデーロ没後30周年

ラ・マカローナ
ラ・アルヘンティーナ
パストーラ・インペリオ
ビセンテ・エスクデーロ
ラ・アルヘンティニータ
カルメン・アマジャ
グラン・アントニオ
ピラール・ロペス
アントニオ・ガデス
マリオ・マジャ…

フラメンコ舞踊の歴史を彩るアルティスタたち。
その中でもビセンテ・エスクデーロはひときわ異彩を放っている。

生まれたのはフラメンコと縁の薄い中央スペイン、バジャドリード。
ジプシーの血ももたず、パリでキュービズムの画家たちと親交を結び
自らも絵筆をもてば、カンテのレコードをも録音し、本も書く。
「恋は魔術師」の初演でカルメロを踊り、
歌のための曲であったシギリージャを初めて踊ったとされ
彼を師と慕ったガデスと共演した映画「コン・エル・ビエント・ソラーノ」や
いくつかのビデオなどに晩年の映像ものこされている、彼我なくなって今年で30年。
それを記念して、スペイン国立バレエ団公演が行われるマドリードのサルスエラ劇場で、
彼の絵画の展覧会が開催される。
バルセロナに舞踊教室をもつホセ・デ・ラ・ベガのコレクションによるもので
あざやかな色彩と自由な筆致は一見の価値有り。

国立バレエ団公演をみるなら忘れずにこれらの絵もみておくべし。





2010年7月4日日曜日

アントニオ・エル・ピパがキューバ国立バレエに振付け!

ヘレスの踊り手、アントニオ・エル・ピパが
キューバ国立バレエ団で「恋は魔術師」を振付ける。
と、新聞記事の見出しにありびっくり。

10月28日から11月7日まで開催される
ハバナ・バレエ・フェスティバルで初演されるとのこと。
ピパの、“フラメンコの踊り手、スペイン人、ジプシー”としての
ビジョンがいかされるものになるそうだ。
これは去年の9月にピパがハバナでフラメンコのクラスを行っているときにおこった話で
ハバナ県立バレエ学校の生徒が参加するのだという。
ん、キューバ国立じゃないのかな?

キューバ国立バレエ団は伝説的舞踊家アリシア・アロンソが率いるバレエ団。
「白鳥の湖」『ジゼル」のような古典の定番から
キューバと縁の深いアントニオ・ガデスの「血の婚礼」やファリャの「三角帽子」(かつてはホセ・アントニオ振付けのものだが現在はマルタ・ガルシアのバージョン)などにいたるまで
幅広いレパートリーが特徴。
ホセ・アントニオ振付けの「三角帽子」もかつてのハバナのバレエ・フェスティバルで初演されたということなのでそれと同じパターンなのかな。

2010年7月2日金曜日

プラディージョ劇場のフラメンコ


マドリードの北東にある小劇場、プラディージョ劇場
毎年8月には、若手たちによる意欲的なフラメンコ公演
「ラ・オトラ・ミラーダ・デル・フラメンコ(フラメンコのほかのみかた)」
が行われている。
もう10年以上前になるだろうか、私もベレン・マジャや
昔カナーレス舞踊団にいたフロレンシオ・カンポなどの舞台を
何度か見に行ったことがある。
スタジオに階段状の客席がついたような、舞台と客席の距離がとても近い劇場だ。

今年もこの公演シリーズで、みっつの公演が行われる。
◆「カルタス・デ・アモール」
8/4(水)〜7(土)11(水)〜14(土)21時
[出]〈b〉セレネ・ムニョス、アンヘル・ヒル、〈g〉ヘスレ・ロサダ、〈c〉ジョニ・コルテス、アナ・サラサール、〈perc〉ルイス・アマドールほか

◆「ポル・シ・アカソ・アマンセ」
8/18(水)〜21(土)21時
[出]〈b〉ホセ・バリオス,マヌエラ・ロペス、フラン・ビルチェス、〈c〉トリニ・デ・ラ・イスラ、ヘマ・カバジェーロ、アリシア・ルイス、〈g〉イサアク・ムニョスほか

◆「ア・ポステリオリ」
8/25(水)〜28(土)21時
[出]〈b〉ダニエル・サルタレス、アナ・ゴンサレス、ダビ・ニエト、〈c〉サマラ・モンタニェス、パコ・レジェス、〈g〉ニーニョ・デ・ラ・レオほか

セビージャ出身の父とデンマーク人の母をもつセレネ、マリア・パヘス舞踊団で活躍中のホセ、そしてカディスのグループのダニ、アナ、ダビ。
それぞれが、それぞれのフラメンコをみつめているにちがいない。

2010年7月1日木曜日

カディスの木曜はフエベス・フラメンコス

ペーニャ・フラメンカ・エンリケ・エル・メジーソ主催の
フエベス・フラメンコス。
今年も7月15日から8月26日まで毎木曜日
カディスのバルアルテ・デ・ラ・カンデラリアで開催されます。
第29回を迎えるこのコンサートシリーズの出演者は以下の通り

7/15(木)22時30分「ノスタルヒア・フラメンカ」
[出]〈c〉アントニオ・レジェス、ダビ・パロマール、マカレーナ・デ・ヘレス、フェリペ・スカパチニ、〈g〉アントニオ・イゲロ、ラファエル・ロドリゲス、アドリアノ・ロサノ、〈b〉エル・トゥルコ
7/22(木)22時30分「カンタンド・ア・ラ・リベルタ」
[出]〈c〉パンセキート、アウロラ・バルガス、〈g〉モライート・チーコ、〈b〉リディア・カベジョ
7/29(木)22時30分「エル・フラメンコ・イ・コプラ」
[出]〈c〉マヌエル・ガーゴ、ラ・ピトゥ、アレハンドラ・ロドリゲス、〈g〉エウヘニオ・イグレシアス、フアン・ラモン・オルテガ

8/5(木)22時30分「アルテ・ビーボ」
[出]〈c〉カルメン・デ・ラ・ハラ、カンカニージャ・デ・マルベージャ、〈b〉フアン・オガージャ、〈g〉アントニオ・カリオン、アントニオ・モジャ
8/12(木)22時30分「ポル・デレチョ」
[出]〈c〉フアン・ビジャール、ホセ・バレンシア、エル・トロ、〈g〉ニーニョ・ヘロ、アントニオ・イゲロ、ミゲル・イグレシアス、〈b〉ダニエル・サルタレス
8/19(木)22時30分「ラ・ベルダ・エン・エル・カンテ」
[出]〈c〉エルー・デ・ヘレス、アナベル・リベラ、アントニオ・ホセ・メヒアス、〈g〉ドミンゴ・ルビチ、リカルド・リベラ、フアン・マヌエル・モレーノ、〈b〉マルコス・フローレス
8/26(木)22時30分「デ・ヘレス・ア・ラ・グロリア」
[出]〈c〉マリアナ・コルネホ、ホセ・メルセ、〈b〉マリア・モレーノ、〈g〉モライート・チーコ、パスクアル・デ・ロルカ