2010年6月30日水曜日
マリア・パヘス「ミラーダ」初演
6月29日。スペイン戦をほっぽらたかして(後ろ髪ひかれたけど)
マリア・パヘス「ミラーダ」初演を観てきました。
マリアの舞踊団結成20周年記念の作品。
スペイン戦にもかかわらず満員御礼。
スペインの劇場はカップルで行くことも多く
たいてい男女比のかたよりがあまりないのだけど圧倒的に女性が多かった。
やっぱスペイン戦の影響?
静寂をマルカールしていく赤い衣装のマリアのソロ。
そこに彼女自身の声で彼女の思いを、彼女の言葉で彼女の思いが語られる、
というオープニングから最後のブレリアにいたるまでの1時間半、
たっぷり彼女の世界を堪能させるのはさすが。
大掛かりなセットなどはなにもないが、
ミュージシャンたちの位置やビデオ、照明などで変化をつけあきさせない。
こういう舞台構成のうまさ、観客を楽しませようという
エンターテイナー性は本当にすごい。
曲と曲の合間の、チューニングや舞台転換により間があいてしまうこともほとんどなく
よどみのない流れのように進む。
肝心のバイレも、マリア自身もシギリージャ、サンサーンスの白鳥!
ロルカのベルナルダ・アルバの家をモチーフにした一曲、
アレグリアスとたっぷりみせてくれる。
バタ・デ・コーラのシギリージャは、カスタネットで。
ゆーっくりゆーっくりした動きにはじまり、めりはりのきいた一曲。
回転のときの頭の処理など、デテールがすばらしい。
白鳥は、彼女自身はほとんど動かず、あの特徴的な長い腕をフルに使った
上体のやわらかな動きでみせるというもの。
クラシックバレエの白鳥よりもよりやわらなかな動き。
バストンとサパテアードで対話するような激しいロルカの一曲と対照的だ。
アレグリアスは大判のマントンで華やかにはじまるが、
マントンをおいてからも、古き良きフラメンコの名残が、あちこちに感じられる力作。
シレンシオも、オリジナリティあふれる音楽(ルベン・レバニエゴ)の美しさもあいまって
なかなかのものだ。
ラジオでかかる曲で20年の名場面を思い出し踊り次いでいくというメドレーも楽しい。
「セビージャ」のショスタコビッチのワルツ、
「アンダルシアの犬」のボーラ・デ・ニエベの歌声やピアソラのタンゴにカマロン、
「ラ・ティラーナ」のカスタ・ディーヴァ、
「イルシオンFM」の聖者の行進…
なつかしい場面、振付けを目の前に、
それぞれの初演の舞台を、そのときの思い出し、感慨深い。
「アンダルシアの犬」の曲がいくつも使われていることで
やはりあれが彼女の代表作で、すべてのはじまりだったのだと思うのは私だけではなく、
彼女自身もそうなのだろう。
いやあ、あの作品を、フェルナンド・ロメーロやラファエル・カンパージョ、
アリシア・マルケスらがいたアンダルシア舞踊団での初演を
セントラル劇場で観た、あのときの衝撃を忘れない。1997年のことだ。
ながれている曲はフラメンコではないのに踊りはフラメンコ。
あんなに驚いたことはない。
フラメンコの可能性を広げた、画期的な作品だったと思う。
今、またその曲をみても、決して古びておらずそのクオリティの高さを実感。
最後のブレリアはおなじみのヘレスの曲などを楽しくアレンジ。
20周年記念、楽しい誕生パーティーにふさわしい。
曲と曲の間に、黒地に白水玉のドレスでタンゴのリズムにのって舞台をいきかうマリア。
パセオ、と名付けられたこの場面ではなーんと、フラメンコ風ラップとでもいうべき、
リズムに乗った語りもきかせる。これがまたなんとも楽しい。
カスタネット、マントン、アバニコ、バストンと、小物使いの素晴らしさも
長い腕でのやわらかな、彼女ならではの上体の動きも健在。
ほかの誰でもない、自分のスタイルを貫くマリアにはほんと、脱帽!
20周年おめでとう!
2010年6月29日火曜日
ビエナルのプログラムの一部変更
9月15日からはじまる、セビージャのビエナル。
その開幕コンサートがミゲル・ポベーダ
ということは以前にもお伝えしましたが
その会場が予定されていたサン・フランシスコ広場から
マエストランサ闘牛場に変更になりました。
その記者会見が29日、闘牛場で開かれました。
はいこのブログのバックにもなっている、
すぺいんきっての美しい闘牛場でございます。
ミゲルがラファエル・エステベスの協力で制作中の作品「ビバ・ラ・ボス」は
フラメンコのさまざまボス、声へのオマージュ。
しわがれ声、美声、ヒターノの声、非ヒターノの声。。。
ミゲルのほかに4人のカンタオールと4人のカンタオーラ、
11人のダンサー、数人のギタリストたちが参加する大スペクタクル。
現在、歴史上の歌い手たちをききなおし
舞台を構成中。
ミゲルが「こんなにカンテの知識がある踊り手はいない」と舌をまく
ラファエルがナニ・パーニョスらと振付けを担当。
これはきっとすばらしい舞台になるにちがいありません。
入場券は12日からの発売で、6ユーロから35ユーロまで。
なお9月29日に予定されているゼネストの影響で
29日初演予定だったホセ・アントニオとフェルナンド・ロメーロの
「パセオ・ポル・エル・アモール・イ・エル・ムエルテ」が
翌日30日22時開演に変更となりました。
また9月24日オテル・トリアーナで
23時30分から
「クアトロ・アセス・デル・フラメンコ」と題し、
〈c〉 ボネラ・イーホ、ホセレーテ・デ・リナーレス、
パコ・モジャ、エル・ポラコ、
〈b〉 カルメン・レデスマ
の公演が行われます。
これはこの日に行われる
第1回アンダルシア・フラメンコのペーニャ会議にちなんだ催しであります。
2010年6月28日月曜日
マリア・パヘス「ミラーダ」初演記者会見
6月29日。サッカーのワールドカップでは
日本対パラグアイ戦、スペイン対ポルトガル戦が行われますが、
スペイン戦のキックオフのちょうどその時、
セビージャのマエストランサ劇場では
マリア・パヘス舞踊団20周年記念作品「ミラーダ」が初演されます。
28日の記者会見でマリアは
「記念作品というと今までの作品の名場面集にするというのが定番だけど
今回の作品は、かつての作品のアイデアをもらっている“ラジオ”をのぞいて
曲名は同じでもほとんどすべてが新作です」
と語りました。
先頃亡くなった、
彼女がその詩を踊ったノーベル賞作家ホセ・サラマーゴに捧げたこの作品は
すでにマドリード郊外でのプレ初演をへているということで
初演の緊張はあまりないとのこと。
今回のセビージャ公演のあとは、2月、日本でも上演予定とのことです。
日本の皆さんより一足おさきにマリアの世界、味わってきますね。
彼女ほどコンスタントにクオリティの高い作品を発表し続けている舞踊家ってあまりいません。
インスピレーションのもとは、とたずねると
「うーん、シーンがイメージとしてうかんでくるのよね」
とのこと。明確なイメージがあるからきっちりとした舞台作りができるのでしょう。
明日は、スペイン戦をほっぽって観てきます。
ちなみに公演は29日、30日の2日間です。
第45回レブリーハのカラコラー
レブリーハはポタへ・ヒターノ(ジプシー風シチュー)、
モロンはガスパチョ、
そしてレブリーハはカラコラー(かたつむりの煮込み)。
夏のフェスティバルに食べ物の名前がついているのはなぜ?
会場でその一皿がふるまわれたりで、味わうことができるのであります。
かたつむり?
はい。スペインの夏はやっぱこれがないとね。
日本のフランス料理店にあるエスカルゴみたいな大きいものではなく
そこらの葉っぱにいそうな小さなかたつむり。
これをよーく洗って、スパイスたっぷりで煮込む。
最初は、げ、と思ってもだまされたと思って食べてください。
なかなかあとひくいいお味。
ちょっと貝みたいな感じかな。
お店ごとに工夫をこらしてるので食べ歩きなんてのも楽しい。
レブリーハはこのかたつむりの産地として知られているのでそのフェスティバルもカラコラーの名前がついているのでありました。
今は養殖ものが多いそうなのでありますが。。。
7月23日金曜日にレブリーハのフラメンコ・フェスティバル、カラコラーが開催されます。
今年はビエナルで初演予定の作品「アンカー・パウラ」のプレ公演となります。
レブリーハ出身の歌い手、マヌエル・デ・パウラのアイデアによるもので、
レブリーハのフラメンコ満載。
出演は
〈c〉マヌエル・デ・パウラ、ミゲル・エル・フニ、ホセ・バレンシア、アナベル・バレンシア、マヌエラ・ヘロ、
〈g〉パコ・コルテス、ホセ・ルイス・メディナ、
〈b〉マヌエラ・リオス、フアン・ディエゴ・バレンシア
モロンはガスパチョ、
そしてレブリーハはカラコラー(かたつむりの煮込み)。
夏のフェスティバルに食べ物の名前がついているのはなぜ?
会場でその一皿がふるまわれたりで、味わうことができるのであります。
かたつむり?
はい。スペインの夏はやっぱこれがないとね。
日本のフランス料理店にあるエスカルゴみたいな大きいものではなく
そこらの葉っぱにいそうな小さなかたつむり。
これをよーく洗って、スパイスたっぷりで煮込む。
最初は、げ、と思ってもだまされたと思って食べてください。
なかなかあとひくいいお味。
ちょっと貝みたいな感じかな。
お店ごとに工夫をこらしてるので食べ歩きなんてのも楽しい。
レブリーハはこのかたつむりの産地として知られているのでそのフェスティバルもカラコラーの名前がついているのでありました。
今は養殖ものが多いそうなのでありますが。。。
7月23日金曜日にレブリーハのフラメンコ・フェスティバル、カラコラーが開催されます。
今年はビエナルで初演予定の作品「アンカー・パウラ」のプレ公演となります。
レブリーハ出身の歌い手、マヌエル・デ・パウラのアイデアによるもので、
レブリーハのフラメンコ満載。
出演は
〈c〉マヌエル・デ・パウラ、ミゲル・エル・フニ、ホセ・バレンシア、アナベル・バレンシア、マヌエラ・ヘロ、
〈g〉パコ・コルテス、ホセ・ルイス・メディナ、
〈b〉マヌエラ・リオス、フアン・ディエゴ・バレンシア
2010年6月27日日曜日
おめでとう! 萩原淳子さん
セビージャと日本を行ったり来たりしているバイラオーラ、萩原淳子さんが
6月25日に行われたロンダのコンクールで見事優勝を飾りました!
ペーニャ・フラメンカ・デ・ロンダが、
ロンダ市役所協力のもと主催するこのコンクールには
アニージャ・ラ・ヒターナの名前が冠されています。
アニージャ・ラ・ヒターナは1855年ロンダ生まれ。
自ら歌い弾く、弾き語りで
カフェ・カンタンテの時代にマラガやセビージャなどで活躍。
1930年代にはバルセロナのプエブロ・エスパニョールで公演した
(ラモン・モントージャのギターで踊ったそうな)という歴史的なアルティスタ。
1933年に亡くなっています。
ロンダ市内には彼女の銅像もあるそうな。
今年で16回という歴史のある彼女の名を冠したコンクールは、
もともとはカンテのコンクールとしてはじまり、
現在はカンテ、ギター、バイレの3部門。
これまでにパコ・モジャ、ルビート・デ・パラー(ラ・ウニオンの優勝者でもあります)、
踊りではセルヒオ・アランダも2年前に優勝してるそうな。
今年のギター部門はモロンのフランシスコ・モンカジョ・ゴメス。
このコンクールの優勝者は8月21日のロンダのフラメンコ・フェスティバル、
第42回カンテ・グランデ祭に出演します。
つまり萩原さんも出演決定!
ちなみに今年のフェスティバルはコンクール優勝者や地元在住のベテランカンタオール、クーロ・ルセーナ、ルビート・デ・パラーらの公演とホセ・メルセの二部制だそう。
ということは淳子さんを見に行けばメルセももれなくついてくる!
8月スペインへお越しの方はぜひ応援に行ってください!
スペイン人でも新人アルティスタが世に出るのはたいへんなこと。
外国人ならなおさら。
今回のこの優勝は、
ガッツでチャレンジし続けている淳子さんへのなによりのご褒美なのではないかと。
これをジャンピングボードにひとつ上をめざして
よりいっそうがんばってくれることと期待します!
2010年6月25日金曜日
ミゲル・ポベーダにプラチナディスク
ミゲル・ポベーダの最新盤、スペイン歌謡コプラを歌ったアルバム、
「コプラス・デル・ケレール」が販売枚数6万枚を突破。
みごとプラチナディスクを受賞しました。
めでたい!
が、CD業界不況とはいえ6万枚でプラチナですかぁ?
ちなみに日本ではゴールドが10万、プラチナは25万だそーな。
あ、もちろんアルバム自体はプラチナにふさわしい、
広く一般に長く楽しめる内容かと。
スペイン人なら誰でも知っているような曲を
ミゲルならではのフラメンコな熱唱で楽しめます。
2010年6月24日木曜日
国立バレエ団マドリード公演
7月8日から18日までマドリードのサルスエラ劇場で
スペイン国立バレエ団公演が行われます。
演目はエスクエラ・ボレーラ。
エスクエラ・ボレーラはバイレ・デ・パリージョ、カスタネットの踊りともよばれる、
スペインの古典舞踊で、アンダルシア発祥のものとされます。
クラシックバレエのテクニックに、スペインの民族舞踊、それもアンダルシアのスパイスが加わったもの、とでもいえばいいでしょうか。
跳躍、回転、アントルシャ(跳躍して空中にいる間に足を交差させるバレエのテクニック)などが特徴的で、バレエシューズで踊られます。
このエスクエラ・ボレーラとフラメンコ、民族舞踊、クラシコ・エスパニョールもしくはダンサ・エスティリサーダとよばれる、エスクエラ・ボレーラとフラメンコがまざったような舞踊、このすべてがスペイン舞踊なのであります。
現在ではあまり上演されることがありませんが、きちんとした技術で踊られるエスクエラ・ボレーラといえば、それはそれは美しく、すばらしいものです。
現在ではあまり踊られることがありませんが、
(ナニ・パーニョスがすばらしい舞台をみせてくれたりはしてますが)
それだけに今回の公演が楽しみです。
1部が
エスクエラ・ボレーラの大家アンヘル・ペリセ振付けの
「スペイン王妃のための6つのソナタ」、
ビクトリア・エウヘニア振付けの「チャコナ」と
ホセ・アントニオの「サラバンダ」
2部はアルベニスの曲でホセ・アントニオ芸術監督振付の
「ラ・カレータのざわめき」「コルドバ」と
グラン・アントニオ振付けの
「プエルタ・デ・ティエラ」「エリターニャ」
3部はかつて日本公演でも上演されたことのあるマリエンマ振付けの
「ダンサ・イ・トロニオ」
フラメンコも大好きだけど、エスクエラ・ボレーラも大好き!
なかでもグラン・アントニオ振付けの「エリータニャ」は前に観たとき、大感動した覚えがあるのでぜひでかけていくつもりです。
スペイン国立バレエ団公演が行われます。
演目はエスクエラ・ボレーラ。
エスクエラ・ボレーラはバイレ・デ・パリージョ、カスタネットの踊りともよばれる、
スペインの古典舞踊で、アンダルシア発祥のものとされます。
クラシックバレエのテクニックに、スペインの民族舞踊、それもアンダルシアのスパイスが加わったもの、とでもいえばいいでしょうか。
跳躍、回転、アントルシャ(跳躍して空中にいる間に足を交差させるバレエのテクニック)などが特徴的で、バレエシューズで踊られます。
このエスクエラ・ボレーラとフラメンコ、民族舞踊、クラシコ・エスパニョールもしくはダンサ・エスティリサーダとよばれる、エスクエラ・ボレーラとフラメンコがまざったような舞踊、このすべてがスペイン舞踊なのであります。
現在ではあまり上演されることがありませんが、きちんとした技術で踊られるエスクエラ・ボレーラといえば、それはそれは美しく、すばらしいものです。
現在ではあまり踊られることがありませんが、
(ナニ・パーニョスがすばらしい舞台をみせてくれたりはしてますが)
それだけに今回の公演が楽しみです。
1部が
エスクエラ・ボレーラの大家アンヘル・ペリセ振付けの
「スペイン王妃のための6つのソナタ」、
ビクトリア・エウヘニア振付けの「チャコナ」と
ホセ・アントニオの「サラバンダ」
2部はアルベニスの曲でホセ・アントニオ芸術監督振付の
「ラ・カレータのざわめき」「コルドバ」と
グラン・アントニオ振付けの
「プエルタ・デ・ティエラ」「エリターニャ」
3部はかつて日本公演でも上演されたことのあるマリエンマ振付けの
「ダンサ・イ・トロニオ」
フラメンコも大好きだけど、エスクエラ・ボレーラも大好き!
なかでもグラン・アントニオ振付けの「エリータニャ」は前に観たとき、大感動した覚えがあるのでぜひでかけていくつもりです。
2010年6月23日水曜日
夏のフェスティバル その3
またまた夏のフェスティバルの予定の追加です。
不況で今年はフェスティバルが減るという噂だったのですが、
老舗はとりあえずやっていますね。。。
アルカラ・デ・グアダイラのも会場を変更してやる予定と市の方では話していたし。。。
第42回カンテ・ホンドの集い
7/10(土)23時
[出]〈c〉ホセ・メルセ、マリナ・エレディア、ディエゴ・クラベル、ホセ・メネセ、〈b〉アントニオ・エル・ピパ、〈g〉モライート・チーコ、アントニオ・カリオン、ホセ・ケベド“ボリータ”
[場]セビージャ県ラ・プエブラ・デ・カサージャ アシエンダ・フエンロンギージャ
[料]20ユーロ 25歳以下10ユーロ
これまでに下記のを紹介しています。
6/24(木)第6回セビージャ フラメンコ祭
7/3(土) ウトレーラ「ポタへヒターノ」
7/3(土) セビージャ県庁パティオ アルカンヘルのリサイタル
7/6〜24 コルドバギター祭
7/10(土)第36回モゲール フラメンコ祭
8/3〜14 ラ・ウニオン「カンテ・デ・ラス・ミーナス祭」
不況で今年はフェスティバルが減るという噂だったのですが、
老舗はとりあえずやっていますね。。。
アルカラ・デ・グアダイラのも会場を変更してやる予定と市の方では話していたし。。。
第19回ジェルバブエナ・フラメンコ祭
7/3(土)22時30分
[出]〈c〉ホセ・メルセ、クレメンテ・フンケーラ、〈b〉パストーラ・ガルバン、〈g〉モライートほか
[場]セビージャ県ラス・カベサス・デ・サン・フアン サンティシモ・クリスト・デ・ラ・ベラ・クルス広場
[料]前売り8ユーロ 当日10ユーロ
[問]サン・フアン市役所第42回カンテ・ホンドの集い
7/10(土)23時
[出]〈c〉ホセ・メルセ、マリナ・エレディア、ディエゴ・クラベル、ホセ・メネセ、〈b〉アントニオ・エル・ピパ、〈g〉モライート・チーコ、アントニオ・カリオン、ホセ・ケベド“ボリータ”
[場]セビージャ県ラ・プエブラ・デ・カサージャ アシエンダ・フエンロンギージャ
[料]20ユーロ 25歳以下10ユーロ
これまでに下記のを紹介しています。
6/24(木)第6回セビージャ フラメンコ祭
7/3(土) ウトレーラ「ポタへヒターノ」
7/3(土) セビージャ県庁パティオ アルカンヘルのリサイタル
7/6〜24 コルドバギター祭
7/10(土)第36回モゲール フラメンコ祭
8/3〜14 ラ・ウニオン「カンテ・デ・ラス・ミーナス祭」
2010年6月22日火曜日
ノーチェ・ブランカ・デル・フラメンコ
土曜日はアラアルからセビージャ経由でコルドバに移動。
ノーチェ・ブランカ・デル・フラメンコ、フラメンコの白夜は一晩中、
町のあちこちでフラメンコ公演が行われているという、
世界でもここだけのフェスティバル。
町の中心、フアン・セラーノのギターが時をつげる時計台がある、
テンディージャ広場では22時半からエンリケ・モレンテ。
同じく22時半からレプブリカ・アルヘンティーナ通りでは
ピティンゴやライムンド/アマドールが、
メスキータの前のオレンジのパティオでは24時半からドランテス、
2時からは
マドリードのマジョール広場のような 建物に囲まれたコラデーラ広場では
コルドバを代表する歌い手エル・ペレが、
アセルキア野外劇場ではカブレーロとルイス・コルドバが、
と大規模なスペクタクルを中心に、
旧市街の小さな広場でおこなわれる9公演と
あちこちでゲリラ的に行われるパフォーマンスや
映画やコンテンポラリーアート系ビデオの上映などなど
盛りだくさんな内容。
それが全部無料とあって、コルドバ市民も観光客も、
フェスティバル目当てにきた人も
みんなあちこち歩き回って楽しむというわけ。
その中のひとつが日本人公演、フラメンコ・デル・ソル・ナシエンテ。
私打診があってスペイン滞在中の留学生で組んだクアドロでございます。
留学生、とはいっても日本ではプロでばりばりに活躍していた人ばかり。
08年のビエナルにも参加した、萩原淳子と屋良有子に高木亮太がバイレ。
カンテには広重ゆか、ギターに徳永健太郎というなかなかの最強メンバー。
これにベテラン・ギタリスト、ミゲル・ペレスと
歌い手モイ・デ・モロンのサポートが加わって
即製とは思えない、なかなかのクアドロとなりました。
会場はポトロ広場。
フォスフォリート・フラメンコ・センターのある、小さな広場です。
公演は1時半からでしたが9時過ぎからはじまった音響チェックのときからすでに
マイクチェックのために歌っている広重ゆかに通りがかりの人が拍手をしてくれる、
という楽しい雰囲気。
公演前にはロシオ巡礼講のセビジャーナスがあったり
こどもむけのパフォーマンスがあったり
お祭り気分は最高潮。
ほかの公演から流れてきた人もいてだんだん広場もいっぱいに。
楽屋となったフラメンコ・センターでは日本人アーティストのフラメンコをモチーフとしたビデオが上映されていてそれを観に入ってくる人が練習中だったり、化粧中だったりする楽屋をのぞいていく。博物館の展示品の気分?
いよいよ開始。
広場は満員御礼。
人ごみの中を歩いて舞台に上がる。
オープニングの3人でのグアヒーラ
屋良の黒い衣装でのシギリージャ
高木の渾身のソレア
萩原の、バタ・デ・コーラでのアレグリアス
どれも観客の暖かい拍手と声援に迎えられたのでした。
グアポ〜 グアパ〜 と観客から声がかかり
舞台から降りればそこにいた観客と記念撮影。
グループのプロデューサーだったはずの私は舞台監督さんのように彼らを先導したりで
カメラも持っていったんだけど、 とても撮影できる状態ではなく
舞台をちゃんと観ることができなかったので、今回は批評できる立場にありませぬ。
でもとにもかくにも、お客さんもアルティスタたちもスタッフもみんながみんな、
思いっきり楽しんだ1時間ちょっとでありました。
はい、私も楽しゅうございました。
お客さんはふだんフラメンコ公演にはあまり足を運ばないだろうコルドバ市民がほとんどだったようだけど、それだけに、彼らの舞台は驚きであり、まっすぐに楽しんでくれたようであります。
フラメンコの魔法でいっぱいの楽しい一夜となりました。
またこんな機会があるといいな。
ノーチェ・ブランカ・デル・フラメンコ、フラメンコの白夜は一晩中、
町のあちこちでフラメンコ公演が行われているという、
世界でもここだけのフェスティバル。
町の中心、フアン・セラーノのギターが時をつげる時計台がある、
テンディージャ広場では22時半からエンリケ・モレンテ。
同じく22時半からレプブリカ・アルヘンティーナ通りでは
ピティンゴやライムンド/アマドールが、
メスキータの前のオレンジのパティオでは24時半からドランテス、
2時からは
マドリードのマジョール広場のような 建物に囲まれたコラデーラ広場では
コルドバを代表する歌い手エル・ペレが、
アセルキア野外劇場ではカブレーロとルイス・コルドバが、
と大規模なスペクタクルを中心に、
旧市街の小さな広場でおこなわれる9公演と
あちこちでゲリラ的に行われるパフォーマンスや
映画やコンテンポラリーアート系ビデオの上映などなど
盛りだくさんな内容。
それが全部無料とあって、コルドバ市民も観光客も、
フェスティバル目当てにきた人も
みんなあちこち歩き回って楽しむというわけ。
その中のひとつが日本人公演、フラメンコ・デル・ソル・ナシエンテ。
私打診があってスペイン滞在中の留学生で組んだクアドロでございます。
留学生、とはいっても日本ではプロでばりばりに活躍していた人ばかり。
08年のビエナルにも参加した、萩原淳子と屋良有子に高木亮太がバイレ。
カンテには広重ゆか、ギターに徳永健太郎というなかなかの最強メンバー。
これにベテラン・ギタリスト、ミゲル・ペレスと
歌い手モイ・デ・モロンのサポートが加わって
即製とは思えない、なかなかのクアドロとなりました。
会場はポトロ広場。
フォスフォリート・フラメンコ・センターのある、小さな広場です。
公演は1時半からでしたが9時過ぎからはじまった音響チェックのときからすでに
マイクチェックのために歌っている広重ゆかに通りがかりの人が拍手をしてくれる、
という楽しい雰囲気。
公演前にはロシオ巡礼講のセビジャーナスがあったり
こどもむけのパフォーマンスがあったり
お祭り気分は最高潮。
ほかの公演から流れてきた人もいてだんだん広場もいっぱいに。
楽屋となったフラメンコ・センターでは日本人アーティストのフラメンコをモチーフとしたビデオが上映されていてそれを観に入ってくる人が練習中だったり、化粧中だったりする楽屋をのぞいていく。博物館の展示品の気分?
いよいよ開始。
広場は満員御礼。
人ごみの中を歩いて舞台に上がる。
オープニングの3人でのグアヒーラ
屋良の黒い衣装でのシギリージャ
高木の渾身のソレア
萩原の、バタ・デ・コーラでのアレグリアス
どれも観客の暖かい拍手と声援に迎えられたのでした。
グアポ〜 グアパ〜 と観客から声がかかり
舞台から降りればそこにいた観客と記念撮影。
グループのプロデューサーだったはずの私は舞台監督さんのように彼らを先導したりで
カメラも持っていったんだけど、 とても撮影できる状態ではなく
舞台をちゃんと観ることができなかったので、今回は批評できる立場にありませぬ。
でもとにもかくにも、お客さんもアルティスタたちもスタッフもみんながみんな、
思いっきり楽しんだ1時間ちょっとでありました。
はい、私も楽しゅうございました。
お客さんはふだんフラメンコ公演にはあまり足を運ばないだろうコルドバ市民がほとんどだったようだけど、それだけに、彼らの舞台は驚きであり、まっすぐに楽しんでくれたようであります。
フラメンコの魔法でいっぱいの楽しい一夜となりました。
またこんな機会があるといいな。
2010年6月19日土曜日
アルグルグー/ロシオ・マルケスとラ・モネータ
金曜日のアルグルグーはロシオ・マルケスとラ・モネータ。
今年で50周年を迎えるラ・ウニオンの、
カンテ・デ・ラス・ミーナス国際フェスティバルへのオマージュで
同フェスティバルのコンクールで優勝したことのある二人の若手アーティストの出演。
ロシオ・マルケスは1985年ウエルバ生まれの25歳。
こどものときからファンダンゴを歌って育ち
クリスティーナ・ヘーレン財団フラメンコ芸術学校に学び
2008年にラ・ウニオンのコンクールで優勝した。
現在は各地のフェスティバルなどで活躍。
コンクールに優勝したときも思ったが
エストレージャ・モレンテをめざしているのかな、
とも思わせる、“美しい”系の歌い方。
上手だけどまだどこか食い足りないかな。
この日の伴奏はアルフレド・ラゴス。
さすがの演奏をきかせた。
何度かの来日公演で、日本でもおなじみのラ・モネータ。
グラナダらしいバイレを今に伝える彼女は2003年にラ・ウニオンのコンクール、
舞踊部門で優勝。
持ち前のテンペラメントがすばらしい。
若い彼女だが、あちこちに古きグラナダの香りも残るバイレ。
毎年、この夏の訪れを告げるようなフェスティバルを訪れているが
この夜は風もあり、6月とは思えないほど肌寒くお客さんが少なかったのが残念。
今年で50周年を迎えるラ・ウニオンの、
カンテ・デ・ラス・ミーナス国際フェスティバルへのオマージュで
同フェスティバルのコンクールで優勝したことのある二人の若手アーティストの出演。
ロシオ・マルケスは1985年ウエルバ生まれの25歳。
こどものときからファンダンゴを歌って育ち
クリスティーナ・ヘーレン財団フラメンコ芸術学校に学び
2008年にラ・ウニオンのコンクールで優勝した。
現在は各地のフェスティバルなどで活躍。
コンクールに優勝したときも思ったが
エストレージャ・モレンテをめざしているのかな、
とも思わせる、“美しい”系の歌い方。
上手だけどまだどこか食い足りないかな。
この日の伴奏はアルフレド・ラゴス。
さすがの演奏をきかせた。
何度かの来日公演で、日本でもおなじみのラ・モネータ。
グラナダらしいバイレを今に伝える彼女は2003年にラ・ウニオンのコンクール、
舞踊部門で優勝。
持ち前のテンペラメントがすばらしい。
若い彼女だが、あちこちに古きグラナダの香りも残るバイレ。
毎年、この夏の訪れを告げるようなフェスティバルを訪れているが
この夜は風もあり、6月とは思えないほど肌寒くお客さんが少なかったのが残念。
2010年6月18日金曜日
マルティリオ
アラアルのフェスティバル、アルグルグーにきています。
昨夜の公演はマルティリオ。
ラテンバラード、ボレロからアルゼンチンタンゴ、セビジャーナス、スペイン歌謡と
多彩なプログラム。
ピアノとギターの伴奏もキューバ風、ブルース風、ジャズ風…とこったアレンジで
なかなかこっています。
ギターを弾くのは息子、ラウル・ロドリゲス。
ソン・デ・ラ・フロンテーラの一員だった彼です。
その伴奏に思わずオレ!
抜群の音楽センスの彼の伴奏で彼女もひときわ輝いているよう。
マルティリオはフラメンコのカンタオーラではありません。
コーラスグループでデビューし、ソロになってからも
サングラスとペイネータをトレードマークに人気がでて
おちゃらけたセビジャーナスがヒットしたこともあれば
スペイン歌謡をジャズのアレンジで歌ったアルバムなど
多彩な活動をしてきています。
この夜の彼女のリサイタルはその集大成というかんじ。
お客さんをじゅうにぶんに楽しませる、まさにプロフェッショナル!
アンコールではファンダンゴ・デ・ウエルバを歌い、
その伴奏はブルース感覚。いやーこのクロスオーバーさがたまらない。
カメラのコードを忘れたので写真はあとでアップしますね
昨夜の公演はマルティリオ。
ラテンバラード、ボレロからアルゼンチンタンゴ、セビジャーナス、スペイン歌謡と
多彩なプログラム。
ピアノとギターの伴奏もキューバ風、ブルース風、ジャズ風…とこったアレンジで
なかなかこっています。
ギターを弾くのは息子、ラウル・ロドリゲス。
ソン・デ・ラ・フロンテーラの一員だった彼です。
その伴奏に思わずオレ!
抜群の音楽センスの彼の伴奏で彼女もひときわ輝いているよう。
マルティリオはフラメンコのカンタオーラではありません。
コーラスグループでデビューし、ソロになってからも
サングラスとペイネータをトレードマークに人気がでて
おちゃらけたセビジャーナスがヒットしたこともあれば
スペイン歌謡をジャズのアレンジで歌ったアルバムなど
多彩な活動をしてきています。
この夜の彼女のリサイタルはその集大成というかんじ。
お客さんをじゅうにぶんに楽しませる、まさにプロフェッショナル!
アンコールではファンダンゴ・デ・ウエルバを歌い、
その伴奏はブルース感覚。いやーこのクロスオーバーさがたまらない。
カメラのコードを忘れたので写真はあとでアップしますね
第1回ピエ・デ・オリーボ・フラメンコ祭
ウエルバ県のちょうどまんなかへんにある町、ベアスで、
6月26日の22時30分から
第1回のフラメンコ・フェスティバルが開催されます。
題してピエ・デ・オリーボ、オリーブの木の下で。
出演はカンテにアルカンヘル、セバスティアン・クルス、
マリナ・エレディア、マヌエル・ロンボ。
バイレはエル・チョロ。
入場料は前売りが15ユーロ、当日券は20ユーロ。
第1回だからその意気込みかな。なかなかの顔ぶれです。
2010年6月17日木曜日
ビセンテ・アミーゴ・リサイタルenセビージャ
マエストランサ劇場で行われたビセンテ・アミーゴのリサイタルを観て
今帰ってきたところです。
2時間にも渡りたっぷり聴かせてくれました。
内容的にも、去年の夏、ラ・ウニオンで聴いたときよりもさらにパワーアップ。
満員の観客をとことん楽しませてくれる彼にはほんと脱帽。
客席から「やっぱり君は神だ!」という声もかかり、
それにこたえるビセンテいわく
「いやあ、神はこの場にいる。(僕の演奏は)みんなの助けがあってこそだよ」
いい観客がいいフラメンコをよんでくる。
それっておおあり。
こういうやりとりがスペイン、それもセビージャならでは。
8人兄弟だったか、たくさんいる兄弟のうち二人がみにきていて
その弟だかも声をかける、というアットホームな雰囲気。
この公演は2月に予定されていたものが
腱鞘炎のため延期されたもの。
腱鞘炎のあとかたもなくばりばり弾きまくる。
ビセンテは腕が普通の人より長いんだけど、
黒いシャツから出た白い腕がまるで別の生き物のように
自然にフラメンコを弾いているよう。
あとからあとから湧き出てくるフラメンコ。
フラメンコって生き物だ。
ビセンテのリサイタルは、プログラムのタイトルは最新盤収録の曲名になっていても
同じ曲種の、以前のアルバム収録曲のモチーフがでてきたり、で、
昔のビセンテしか知らない人でも、最新盤しか聴いていない人でも楽しめる。
ソレア、ファンダンゴ、ブレリア、タンゴ、ルンバ、ファルーカ。。。
耳に心地よいメロディラインもさることながら(作曲家としての才能ですな)、
ふとした間合いの、呼吸のよさに思わず小さくオレ!とつぶやく。
魔法のように動く指にみとれる。そこから紡ぎだされる音に酔いしれる。
アンコールの最後には弾き語りまで!みせてくれたビセンテ。
本人もごきげんで劇場を後にしたにちがいない。
アーティストも観客も主催者も。皆がハッピーになったそんな夜。
今帰ってきたところです。
2時間にも渡りたっぷり聴かせてくれました。
内容的にも、去年の夏、ラ・ウニオンで聴いたときよりもさらにパワーアップ。
満員の観客をとことん楽しませてくれる彼にはほんと脱帽。
客席から「やっぱり君は神だ!」という声もかかり、
それにこたえるビセンテいわく
「いやあ、神はこの場にいる。(僕の演奏は)みんなの助けがあってこそだよ」
いい観客がいいフラメンコをよんでくる。
それっておおあり。
こういうやりとりがスペイン、それもセビージャならでは。
8人兄弟だったか、たくさんいる兄弟のうち二人がみにきていて
その弟だかも声をかける、というアットホームな雰囲気。
この公演は2月に予定されていたものが
腱鞘炎のため延期されたもの。
腱鞘炎のあとかたもなくばりばり弾きまくる。
ビセンテは腕が普通の人より長いんだけど、
黒いシャツから出た白い腕がまるで別の生き物のように
自然にフラメンコを弾いているよう。
あとからあとから湧き出てくるフラメンコ。
フラメンコって生き物だ。
ビセンテのリサイタルは、プログラムのタイトルは最新盤収録の曲名になっていても
同じ曲種の、以前のアルバム収録曲のモチーフがでてきたり、で、
昔のビセンテしか知らない人でも、最新盤しか聴いていない人でも楽しめる。
ソレア、ファンダンゴ、ブレリア、タンゴ、ルンバ、ファルーカ。。。
耳に心地よいメロディラインもさることながら(作曲家としての才能ですな)、
ふとした間合いの、呼吸のよさに思わず小さくオレ!とつぶやく。
魔法のように動く指にみとれる。そこから紡ぎだされる音に酔いしれる。
アンコールの最後には弾き語りまで!みせてくれたビセンテ。
本人もごきげんで劇場を後にしたにちがいない。
アーティストも観客も主催者も。皆がハッピーになったそんな夜。
2010年6月16日水曜日
イルデフォンソ・ピント死す
6月15日、歌い手イルデフォンソ・ピントが
生まれ故郷ウエルバ県ボジュージョス・パル・デル・コンダードで亡くなった。
1937年10月29日生まれ。
フラメンコはラジオで聞き覚えたのだという。
生まれ故郷でサエタを歌ったのをかわきりに
60年代からコンクールに挑戦し始めた彼だが、
1990年、ラ・ウニオンのカンテ・デ・ラス・ミーナスのコンクールで優勝、
その後LPを1枚リリースした。
が、華やかな活躍をしていたわけではないので知る人ぞ知る、といった存在か。
98年には喉の手術をしてからは教授活動に専念。
若手カンタオール、ギジェルモ・カーノは彼の教え子の一人だという。
ウニオンの、彼の優勝したコンクールを、写真家の高瀬友孝さんや
ピアニストの阪本亜矢子さんと一緒にみていた。
まだ冷房がなかった会場はひたすら蒸し暑く、
レバンテばかりが続くコンクールは眠たくなったが
ゲスト・アーティストのファルーコの一振りに目が覚めた。
そしてイルデフォンソの、やさしく美しいミネーラもはっきりと覚えている。
優勝ときいたときのはじけたような笑顔。
細い身体を喜びでいっぱいにしていた彼。
ボジュージョス・パル・デ・コンダードはワインの町。
さっぱりした白ワインを、茹で海老つまみに飲ませる、
気取らない店が軒を並べる。
スペインで一番上等といわれるブランデーもこの町の産。
その町に今日、葬られる。
冥福を祈る。
生まれ故郷ウエルバ県ボジュージョス・パル・デル・コンダードで亡くなった。
1937年10月29日生まれ。
フラメンコはラジオで聞き覚えたのだという。
生まれ故郷でサエタを歌ったのをかわきりに
60年代からコンクールに挑戦し始めた彼だが、
1990年、ラ・ウニオンのカンテ・デ・ラス・ミーナスのコンクールで優勝、
その後LPを1枚リリースした。
が、華やかな活躍をしていたわけではないので知る人ぞ知る、といった存在か。
98年には喉の手術をしてからは教授活動に専念。
若手カンタオール、ギジェルモ・カーノは彼の教え子の一人だという。
ウニオンの、彼の優勝したコンクールを、写真家の高瀬友孝さんや
ピアニストの阪本亜矢子さんと一緒にみていた。
まだ冷房がなかった会場はひたすら蒸し暑く、
レバンテばかりが続くコンクールは眠たくなったが
ゲスト・アーティストのファルーコの一振りに目が覚めた。
そしてイルデフォンソの、やさしく美しいミネーラもはっきりと覚えている。
優勝ときいたときのはじけたような笑顔。
細い身体を喜びでいっぱいにしていた彼。
ボジュージョス・パル・デ・コンダードはワインの町。
さっぱりした白ワインを、茹で海老つまみに飲ませる、
気取らない店が軒を並べる。
スペインで一番上等といわれるブランデーもこの町の産。
その町に今日、葬られる。
冥福を祈る。
タボラの「カルメン」闘牛場バージョン
セビージャ出身の演出家/劇作家サルバドール・タボラ。
昔はフラメンコの歌い手で闘牛士だったという、まるで嘘のような経歴の彼が創立した
劇団ラ・クアドラだから、その作品にはフラメンコが取り入られることが多い。
処女作「ケヒオ」から踊り手フアン・ロメーロがサパテアードをきかせ、
1987年初演の「ラス・バカンテス」にはマヌエラ・バルガスが主演した
(再演ではマリア・デル・マル・モレーノやマリア・デル・マル・ベルランガ)
が、フラメンコの代表作としてはやはり「カルメン」だ。
1996年のビエナルで初演されたこの作品では
フアナ・アマジャがカルメンを、ミステーラがドン・ホセを踊った。
その後、カルメンはラロ・テハーダ 、ドン・ホセはマルコ・バルガスが引き継ぎ、
2000年には日本でも上演されたのでご覧になった方もいることだろう。
白馬や聖週間のコロネットと太鼓の楽隊が登場する一大スペクタクルは
世界中で公演を重ねた。
その作品が初演の会場となったマエストランサ劇場に、6月24日帰ってくる。
初演では騎馬闘牛が取り入れられていたのだが
今回は牛は登場するものの血は流れない。
レコルタドールという、素手で牛にむかい、飛び越えたり、身をかわしたりする
グループが登場する。
ドン・ホセは初演でも演じたミステーラだが、
カルメン役はサルバドールの孫娘のバイラオーラ、マリア・タボラ。
愛知万博スペイン間のアンダルシア週間でセビジャーナスを踊っていたこともある
モデルばりの美貌の彼女のカルメン。
初演とはまたちがった魅力で観客を魅了することだろう。
なお7月3日にはブルゴス、29日にはウエルバ、31日にはウエルバで公演予定だ。
昔はフラメンコの歌い手で闘牛士だったという、まるで嘘のような経歴の彼が創立した
劇団ラ・クアドラだから、その作品にはフラメンコが取り入られることが多い。
処女作「ケヒオ」から踊り手フアン・ロメーロがサパテアードをきかせ、
1987年初演の「ラス・バカンテス」にはマヌエラ・バルガスが主演した
(再演ではマリア・デル・マル・モレーノやマリア・デル・マル・ベルランガ)
が、フラメンコの代表作としてはやはり「カルメン」だ。
1996年のビエナルで初演されたこの作品では
フアナ・アマジャがカルメンを、ミステーラがドン・ホセを踊った。
その後、カルメンはラロ・テハーダ 、ドン・ホセはマルコ・バルガスが引き継ぎ、
2000年には日本でも上演されたのでご覧になった方もいることだろう。
白馬や聖週間のコロネットと太鼓の楽隊が登場する一大スペクタクルは
世界中で公演を重ねた。
その作品が初演の会場となったマエストランサ劇場に、6月24日帰ってくる。
初演では騎馬闘牛が取り入れられていたのだが
今回は牛は登場するものの血は流れない。
レコルタドールという、素手で牛にむかい、飛び越えたり、身をかわしたりする
グループが登場する。
ドン・ホセは初演でも演じたミステーラだが、
カルメン役はサルバドールの孫娘のバイラオーラ、マリア・タボラ。
愛知万博スペイン間のアンダルシア週間でセビジャーナスを踊っていたこともある
モデルばりの美貌の彼女のカルメン。
初演とはまたちがった魅力で観客を魅了することだろう。
なお7月3日にはブルゴス、29日にはウエルバ、31日にはウエルバで公演予定だ。
夏のヘレスは…
クルシージョが花盛り。
ラファエラ・カラスコやモネータのセントロ・バイレ・デ・ヘレス,
ハビエル・ラトーレやドミンゴ・オルテガ、イスラエル・ガルバン、ロシオ・モリーナらの
チキ・デ・ヘレス,
マヌエラ・リオスやフアン・オガージャのパトリシア・イバニェスのアカデミア、
マリア・デル・マル・モレーノのアカデミアなど、
あちこちでバイレのクルシージョが開催されています。
がこれに加えて、フラメンコの知識をという人におすすめなのが
8月3日から6日まで、ヘレスのサラ・パウルで開催される講座。
講師をつとめるのはヘレスのフラメンコのラジオ番組のパーソナリティーで
カディス大学フラメンコ講座の講師をつとめるホセ・マリア・カスターニョ。
毎日10時半から13時半までフラメンコの曲種の説明などを行います。
くわしくは彼のウエブで。
ラファエラ・カラスコやモネータのセントロ・バイレ・デ・ヘレス,
ハビエル・ラトーレやドミンゴ・オルテガ、イスラエル・ガルバン、ロシオ・モリーナらの
チキ・デ・ヘレス,
マヌエラ・リオスやフアン・オガージャのパトリシア・イバニェスのアカデミア、
マリア・デル・マル・モレーノのアカデミアなど、
あちこちでバイレのクルシージョが開催されています。
がこれに加えて、フラメンコの知識をという人におすすめなのが
8月3日から6日まで、ヘレスのサラ・パウルで開催される講座。
講師をつとめるのはヘレスのフラメンコのラジオ番組のパーソナリティーで
カディス大学フラメンコ講座の講師をつとめるホセ・マリア・カスターニョ。
毎日10時半から13時半までフラメンコの曲種の説明などを行います。
くわしくは彼のウエブで。
2010年6月15日火曜日
ヘレスでフェスティバル
アララ・ロミはジプシー語で、アレグリア・ヒターナ、ジプシーの喜びという意味。
そんな名前がついた女性の集まりの基金集めのために
この金曜日、6月18日にヘレスでフェスティバルが行われます。
会場は8月のフラメンコ公演でもおなじみ、シネ・アストリア。
ヘレスのフラメンコセンターからセントロへとむかう細い道と、
サラ・コンパニアへむかう道が交差する三叉路のところにある野外映画館。
司会はルイス・デ・パコーテ。
知る人ぞ知るYouTubeアンダルシア弁講座の講師。
ひょうきんな言い回しをさせたら右に出る者はいないフラメンコ。
協力予定には
モライート、フェルナンド・デ・ラ・モレーナ、ロス・サンボ、フアナ・ラ・ピパ、ナバヒータ・プラテア、マカニータ、マテオ・ソレア、ルビチ、ドローレス・アグヘータなどなど、ヘレスの誇るフラメンコたちの名前が並ぶ。それに加え、カルメン・レデスマらの名前も。
入場料はたったの5ユーロ。
これは成功間違いなし!
この手の慈善、資金集めのフェスティバルは名前だけでこない人も多いけど
地元の強みでかなりのメンバーがくるのではないかと予想。
今週末にはコルドバのノーチェ・ブランカ・デル・フラメンコもあるし
アラハルのアルグルグーもはじまったし
なんか夏がはじまる!って感じでございます〜
そんな名前がついた女性の集まりの基金集めのために
この金曜日、6月18日にヘレスでフェスティバルが行われます。
会場は8月のフラメンコ公演でもおなじみ、シネ・アストリア。
ヘレスのフラメンコセンターからセントロへとむかう細い道と、
サラ・コンパニアへむかう道が交差する三叉路のところにある野外映画館。
司会はルイス・デ・パコーテ。
知る人ぞ知るYouTubeアンダルシア弁講座の講師。
ひょうきんな言い回しをさせたら右に出る者はいないフラメンコ。
協力予定には
モライート、フェルナンド・デ・ラ・モレーナ、ロス・サンボ、フアナ・ラ・ピパ、ナバヒータ・プラテア、マカニータ、マテオ・ソレア、ルビチ、ドローレス・アグヘータなどなど、ヘレスの誇るフラメンコたちの名前が並ぶ。それに加え、カルメン・レデスマらの名前も。
入場料はたったの5ユーロ。
これは成功間違いなし!
この手の慈善、資金集めのフェスティバルは名前だけでこない人も多いけど
地元の強みでかなりのメンバーがくるのではないかと予想。
今週末にはコルドバのノーチェ・ブランカ・デル・フラメンコもあるし
アラハルのアルグルグーもはじまったし
なんか夏がはじまる!って感じでございます〜
コンパス・デル・カンテはパンセキートに
セビージャのビール会社クルスカンポの主催で
フラメンコの功労者におくられるコンパス・デル・カンテ賞。
今年度の受賞者はベテラン・カンタオール、パンセキートに決定したそうです。
1946年カディス県はアルへシラスの隣町ラ・リネア・デ・コンセプション生まれ。
長らくヘレスの隣町エル・プエルト・デ・サンタ・マリアに住んでいた彼は
パリージャやパコ・セペーロ、トマティートらの伴奏で多くの録音がある。
とくにパコ・セペーロとの録音はフラメンコで初めて?ヒットチャートに躍り出た。
今はパートナーの歌い手アウロラ・バルガスとともに各地のフェスティバルや
リサイタルで活躍中。
おそらく彼にとっても初めての大きな賞だろう。おめでとう!
ミラグロス・メンヒバル、メルチェ・エスメラルダと女性舞踊家の受賞が続いてきたこの賞がまた男性の手にもどった。
なお授賞式はこれまでの恒例だった、セビージャのアルフォンソ13世ホテルではなく、
7月8日、グラナダでおこなわれるそうだ。
フラメンコの功労者におくられるコンパス・デル・カンテ賞。
今年度の受賞者はベテラン・カンタオール、パンセキートに決定したそうです。
1946年カディス県はアルへシラスの隣町ラ・リネア・デ・コンセプション生まれ。
長らくヘレスの隣町エル・プエルト・デ・サンタ・マリアに住んでいた彼は
パリージャやパコ・セペーロ、トマティートらの伴奏で多くの録音がある。
とくにパコ・セペーロとの録音はフラメンコで初めて?ヒットチャートに躍り出た。
今はパートナーの歌い手アウロラ・バルガスとともに各地のフェスティバルや
リサイタルで活躍中。
おそらく彼にとっても初めての大きな賞だろう。おめでとう!
ミラグロス・メンヒバル、メルチェ・エスメラルダと女性舞踊家の受賞が続いてきたこの賞がまた男性の手にもどった。
なお授賞式はこれまでの恒例だった、セビージャのアルフォンソ13世ホテルではなく、
7月8日、グラナダでおこなわれるそうだ。
2010年6月13日日曜日
ミゲル・ポベーダ
スペインとポルトガルがEUに加盟して今年で25年。
その記念のコンサートが12日、マドリードのアウディトリオ・ナショナル、
国立音楽堂で開催されました。
国立管弦楽団が演奏したのは
モーリス・ラベルの「道化師の夜明け」、
「ボレロ」やマヌエル・デ・ファリャ「三角帽子」など
いかにもスペイン!のプログラム。
が、それだけではありません。
ミゲル・ポベーダがスペインを代表して、
ボレロとよばれるラテン・バラードの名曲、
「ベテ・デ・ミ」「ア・シエガス」を歌ったのでありました。
ポルトガル代表はファド歌手マリーザ。
二人ともカルロス・サウラ監督映画「ファド」に出演してました。
オーケストラをバックに熱唱したミゲル。
映画「抱擁のかけら」でもつかわれていた、「ア・シエガス」は
オーケストラを圧倒するほどの迫力。
この古いスペイン歌謡を思い入れたっぷりに歌い上げる彼には
誰もがひきつけられたことでしょう。
コプラを歌ったCDも好評だし、そのコンサートも大好評。
アルゼンチンタンゴを歌っていたこともあったし、
ほんとうに彼はマルチな大活躍。
何を歌ってもうまいんだよなあ。。。。
音程、音感、感情のいれかた。声量。センス。
ジャンルをこえた、
歌うということの基本がしっかりしてるってことなんだろうな。
でもカンテを本当に大切にしている彼だから
心からフラメンコを愛しているミゲルだから
他ジャンルの活躍も心配せずに楽しんで見守れる。
二人の共演もよかったし。
なかなか満足でございました。
って、ラジオ中継で聴いたんですけどね。
あとでテレビ中継があったことに気づいたのでした。。。残念。
その記念のコンサートが12日、マドリードのアウディトリオ・ナショナル、
国立音楽堂で開催されました。
国立管弦楽団が演奏したのは
モーリス・ラベルの「道化師の夜明け」、
「ボレロ」やマヌエル・デ・ファリャ「三角帽子」など
いかにもスペイン!のプログラム。
が、それだけではありません。
ミゲル・ポベーダがスペインを代表して、
ボレロとよばれるラテン・バラードの名曲、
「ベテ・デ・ミ」「ア・シエガス」を歌ったのでありました。
ポルトガル代表はファド歌手マリーザ。
二人ともカルロス・サウラ監督映画「ファド」に出演してました。
オーケストラをバックに熱唱したミゲル。
映画「抱擁のかけら」でもつかわれていた、「ア・シエガス」は
オーケストラを圧倒するほどの迫力。
この古いスペイン歌謡を思い入れたっぷりに歌い上げる彼には
誰もがひきつけられたことでしょう。
コプラを歌ったCDも好評だし、そのコンサートも大好評。
アルゼンチンタンゴを歌っていたこともあったし、
ほんとうに彼はマルチな大活躍。
何を歌ってもうまいんだよなあ。。。。
音程、音感、感情のいれかた。声量。センス。
ジャンルをこえた、
歌うということの基本がしっかりしてるってことなんだろうな。
でもカンテを本当に大切にしている彼だから
心からフラメンコを愛しているミゲルだから
他ジャンルの活躍も心配せずに楽しんで見守れる。
二人の共演もよかったし。
なかなか満足でございました。
って、ラジオ中継で聴いたんですけどね。
あとでテレビ中継があったことに気づいたのでした。。。残念。
2010年6月12日土曜日
コルドバのコンクール
第19回コルドバのコンクールの応募要項が発表されました。
コルドバのコンクールといえば、現在まで続いているコンクールの中で最も歴史のあるもの。
3年に1度開催されるこのコンクール、
過去の受賞者には一流のアルティスタが並ぶ、スペインに数あるコンクールの中でも
権威あるものといわれます。
1995年にAMIが日本人として初めて部門優勝したこのコンクール、
これまでは毎年5月に開催されていました。
が、コルドバの5月といえば一番美しい季節で、パティオ祭りなど催しがめじろおし。
観光客も一番多く、コンクール参加者もホテルが予約できないなど苦労していました。
ということもあって、今年から秋の開催となりました。
参加者の条件は18歳から50歳までで、これまでに賞を受賞したことがない人。
申し込んだ人は11月8日から13日までの予選に出場、
この予備審査を通った人が11月20日から23日までの決勝に出場します。
優勝者によるガラ講演は11月27日、グランテアトロで行われます。
変わったのは開催期間だけではありません。
これまではカンテとバイレはアレグリアス/カンティーニャ、ソレア、
といったようにいくつかの曲種ごとに、
トーケはソロと伴奏というように部門がわかれ
毎年複数の賞が贈られていたのですが、今年はそれがひとつになりました。
つまりカンテ、バイレ、トーケ、各部門優勝者は一人のみとなります。
カンテ、バイレはそれぞれ4つのジャンルの曲を1曲ずつ、
カンテは1曲5分、バイレは8分歌い、踊り、
ギターはソロ6分、カンテ伴奏5分、舞踊伴奏8分を弾くわけです。
バイレでいえば、
Aソレア、シギリージャ、マルティネーテ、タラント、ブレリア・ポル・ソレア、ブレリア
Bアレグリアス、カラコーレス、ミラブラス、ロメーラス、ローサス、カーニャ、ロンデーニャ、グアヒーラ、セラーナス
Cタンゴス、ティエントス/タンゴス、ファルーカ、サパテアード、ペテネーラス、ハレオス
Dがロティン、ソロンゴ、ハベーラス、アルボレア、サンブラ
とわかれています。ここにない曲を踊る場合は主催者に問い合わせることになります。
つまりひとつの曲が得意なだけでなく、
一般に精通したアルティスタのみが受賞できるわけです。
おそらくこれで参加者を減らそうということなのでしょう。
たしかに初級者の参加者は減るでしょうが、
うーん、予選がおそろしく長くなりそうな。。。
たしかこのコンクールの予選は演技の途中で鐘が鳴り、
お引き取り願う、というのもありだったように覚えていますが、
そうでないと恐ろしいことになりそうな予感。。。
杞憂に終わればいいのですが。。。
なおコンクールの申し込みは来週、6月16日から。
応募要項はオフィシャルウエブで観ることができます。
申し込みもウエブからできるようです。
コルドバのコンクールといえば、現在まで続いているコンクールの中で最も歴史のあるもの。
3年に1度開催されるこのコンクール、
過去の受賞者には一流のアルティスタが並ぶ、スペインに数あるコンクールの中でも
権威あるものといわれます。
1995年にAMIが日本人として初めて部門優勝したこのコンクール、
これまでは毎年5月に開催されていました。
が、コルドバの5月といえば一番美しい季節で、パティオ祭りなど催しがめじろおし。
観光客も一番多く、コンクール参加者もホテルが予約できないなど苦労していました。
ということもあって、今年から秋の開催となりました。
参加者の条件は18歳から50歳までで、これまでに賞を受賞したことがない人。
申し込んだ人は11月8日から13日までの予選に出場、
この予備審査を通った人が11月20日から23日までの決勝に出場します。
優勝者によるガラ講演は11月27日、グランテアトロで行われます。
変わったのは開催期間だけではありません。
これまではカンテとバイレはアレグリアス/カンティーニャ、ソレア、
といったようにいくつかの曲種ごとに、
トーケはソロと伴奏というように部門がわかれ
毎年複数の賞が贈られていたのですが、今年はそれがひとつになりました。
つまりカンテ、バイレ、トーケ、各部門優勝者は一人のみとなります。
カンテ、バイレはそれぞれ4つのジャンルの曲を1曲ずつ、
カンテは1曲5分、バイレは8分歌い、踊り、
ギターはソロ6分、カンテ伴奏5分、舞踊伴奏8分を弾くわけです。
バイレでいえば、
Aソレア、シギリージャ、マルティネーテ、タラント、ブレリア・ポル・ソレア、ブレリア
Bアレグリアス、カラコーレス、ミラブラス、ロメーラス、ローサス、カーニャ、ロンデーニャ、グアヒーラ、セラーナス
Cタンゴス、ティエントス/タンゴス、ファルーカ、サパテアード、ペテネーラス、ハレオス
Dがロティン、ソロンゴ、ハベーラス、アルボレア、サンブラ
とわかれています。ここにない曲を踊る場合は主催者に問い合わせることになります。
つまりひとつの曲が得意なだけでなく、
一般に精通したアルティスタのみが受賞できるわけです。
おそらくこれで参加者を減らそうということなのでしょう。
たしかに初級者の参加者は減るでしょうが、
うーん、予選がおそろしく長くなりそうな。。。
たしかこのコンクールの予選は演技の途中で鐘が鳴り、
お引き取り願う、というのもありだったように覚えていますが、
そうでないと恐ろしいことになりそうな予感。。。
杞憂に終わればいいのですが。。。
なおコンクールの申し込みは来週、6月16日から。
応募要項はオフィシャルウエブで観ることができます。
申し込みもウエブからできるようです。
2010年6月11日金曜日
エル・ロンドロ CDデビュー
エル・ロンドロといえば日本でもおなじみのヘレスの歌い手。
本名ミゲル・アンヘル・ペーニャは1976年生まれだからもう33歳。
え?もうそんな年、って気になっちゃうのは初対面が10年以上前だからかも。
ヘラルド・ヌーニェスの夏のクルシージョに伴唱 にきていたんだよね。
若いし、そこらへんのあんちゃんみたいななりなのに歌うと、おっ!という感じ。
その後もホアキン・グリロらへの伴唱 などで何度もその舞台をみている。
ちょっとおしゃれでかるそーなのりなのに根はまじめ、という感じ。
ヘレスだけどヘレスすぎない、その微妙な感覚はきらいじゃない。
その彼がCDデビュー。
アルバム「ルナ・デ・エネロ」はミゲル・ポベーダがつくったレコードレーベル、
カルタ・ブランカから来週リリースされる。
プロデュースはギタリスト、サンティアゴ・ララで伴奏も彼。
スペインの人気ポップ歌手アレハンドロ・サンスもフラメンコのレーベルをたちあげるというし、いやあ、CD不況の中アーティストがアーティストを支えている。
本名ミゲル・アンヘル・ペーニャは1976年生まれだからもう33歳。
え?もうそんな年、って気になっちゃうのは初対面が10年以上前だからかも。
ヘラルド・ヌーニェスの夏のクルシージョに伴唱 にきていたんだよね。
若いし、そこらへんのあんちゃんみたいななりなのに歌うと、おっ!という感じ。
その後もホアキン・グリロらへの伴唱 などで何度もその舞台をみている。
ちょっとおしゃれでかるそーなのりなのに根はまじめ、という感じ。
ヘレスだけどヘレスすぎない、その微妙な感覚はきらいじゃない。
その彼がCDデビュー。
アルバム「ルナ・デ・エネロ」はミゲル・ポベーダがつくったレコードレーベル、
カルタ・ブランカから来週リリースされる。
プロデュースはギタリスト、サンティアゴ・ララで伴奏も彼。
スペインの人気ポップ歌手アレハンドロ・サンスもフラメンコのレーベルをたちあげるというし、いやあ、CD不況の中アーティストがアーティストを支えている。
2010年6月10日木曜日
セビージャの6月もフラメンコ
セビージャはビエナル以外はなーんにもフラメンコがない。
なんてことはありません。
いや以前はほぼそうだったんだけどね。
今はいろいろ劇場のフラメンコ公演があります。
火曜のフラメンコ・ビエネ・デル・スールも、木曜のフエベス・フラメンコスも終わったけど6月はビエナルがバックアップする催しがよっつ。
題してフニオ・フラメンコ。
その記者会見が今日行われました。
中央の金髪の人がセビージャ市の文化庁官。
そのむかって左側に主催関係者。右側にアルティスタです。
こちらですでに少し紹介してますが出演者などの発表は今日行われました。
それに加え今日からはじまる
第10回ララチ・フラメンコ
6/9(水)21時
[出]〈b〉ラ・チーカ、〈c〉エル・トレメンド、インマ・ラ・カルボネーラ、〈g〉エドゥアルド・トラシエラ
6/16(水)21時
[出]〈b〉アレハンドロ・ロドリゲス、エンカルナシオン・ロペス、〈c〉インマ・ラ・カルボネーラ、ハビエル・マルケス“エル・トマテ”、〈g〉フアンマ“エル・トマテ”
6/23(水)21時
[出]〈b〉ルイサ・パリシオ、〈c〉ビセンテ・ヘロ、〈g〉ペドロ・サンチェス
[料]12ユーロ
[場]セビージャ ペーニャ・トーレス・マカレーナ
ベジャビスタ(セビージャ)第35回ラ・フラグア祭
6/18(金)22時30分
[出]〈c〉ホセ・デ・ラ・トマサ、マリ・ペーニャ、セグンド・ファルコン、ビルヒニア・ガメス、〈g〉アントニオ・ガメス、サルバドール・グティエレス、ニーニョ・エリアス、ルベン・レバニエゴ、ペドロ・メンデス、〈b〉ラ・デブラ
[料]10ユーロ
[場]セビージャ ベジャビスタ コルティホ・デ・クアルト
[問]前売りwww.generaltickets.com
第7回ホベネス・フラメンコス祭
6/21(月)21時30分
[出]第1部第11回セビージャペーニャ協会青少年コンクール優勝者〈g〉アントニオ・デル・ガストール、〈c〉タマラ・アギレラ、〈b〉サライ・デ・ロス・レジェス 。第2部新世代〈c〉ラモン・アマドール・イーホ、〈c〉イバン・カルピオ、〈b〉エル・バルージョ
[料]無料
[場]セビージャ コントラタシオン広場
第6回セビージャ フラメンコ祭
6/24(木)22時
[出]〈c〉エル・ペレ、カリスト・サンチェス、〈g〉パトロシニオ・イーホ、マノロ・フランコ、〈b〉マヌエラ・カラスコ
[料]10ユーロ
[場]セビージャ アンダルシア現代美術センター(旧修道院パティオ)
[問]www.bienal-flamenco.org
料金もお得な設定なので初夏の夜もぜひフラメンコを!
なんてことはありません。
いや以前はほぼそうだったんだけどね。
今はいろいろ劇場のフラメンコ公演があります。
火曜のフラメンコ・ビエネ・デル・スールも、木曜のフエベス・フラメンコスも終わったけど6月はビエナルがバックアップする催しがよっつ。
題してフニオ・フラメンコ。
その記者会見が今日行われました。
中央の金髪の人がセビージャ市の文化庁官。
そのむかって左側に主催関係者。右側にアルティスタです。
こちらですでに少し紹介してますが出演者などの発表は今日行われました。
それに加え今日からはじまる
第10回ララチ・フラメンコ
6/9(水)21時
[出]〈b〉ラ・チーカ、〈c〉エル・トレメンド、インマ・ラ・カルボネーラ、〈g〉エドゥアルド・トラシエラ
6/16(水)21時
[出]〈b〉アレハンドロ・ロドリゲス、エンカルナシオン・ロペス、〈c〉インマ・ラ・カルボネーラ、ハビエル・マルケス“エル・トマテ”、〈g〉フアンマ“エル・トマテ”
6/23(水)21時
[出]〈b〉ルイサ・パリシオ、〈c〉ビセンテ・ヘロ、〈g〉ペドロ・サンチェス
[料]12ユーロ
[場]セビージャ ペーニャ・トーレス・マカレーナ
ベジャビスタ(セビージャ)第35回ラ・フラグア祭
6/18(金)22時30分
[出]〈c〉ホセ・デ・ラ・トマサ、マリ・ペーニャ、セグンド・ファルコン、ビルヒニア・ガメス、〈g〉アントニオ・ガメス、サルバドール・グティエレス、ニーニョ・エリアス、ルベン・レバニエゴ、ペドロ・メンデス、〈b〉ラ・デブラ
[料]10ユーロ
[場]セビージャ ベジャビスタ コルティホ・デ・クアルト
[問]前売りwww.generaltickets.com
第7回ホベネス・フラメンコス祭
6/21(月)21時30分
[出]第1部第11回セビージャペーニャ協会青少年コンクール優勝者〈g〉アントニオ・デル・ガストール、〈c〉タマラ・アギレラ、〈b〉サライ・デ・ロス・レジェス 。第2部新世代〈c〉ラモン・アマドール・イーホ、〈c〉イバン・カルピオ、〈b〉エル・バルージョ
[料]無料
[場]セビージャ コントラタシオン広場
第6回セビージャ フラメンコ祭
6/24(木)22時
[出]〈c〉エル・ペレ、カリスト・サンチェス、〈g〉パトロシニオ・イーホ、マノロ・フランコ、〈b〉マヌエラ・カラスコ
[料]10ユーロ
[場]セビージャ アンダルシア現代美術センター(旧修道院パティオ)
[問]www.bienal-flamenco.org
料金もお得な設定なので初夏の夜もぜひフラメンコを!
2010年6月9日水曜日
リヨン・ダンス・ビエンナーレ
フランスはリヨンのダンス・ビエンナーレといえば
世界的に有名なダンス・フェスティバル。
フラメンコのビエナルとおなじく偶数年の開催で
今年の秋に開催される第14回のこのフェスティバルに
出演するスペインからのグループはふたつ。
アンドレス・マリンとアンヘレス・ガバルドンだ。
スペインにもコンテンポラリーのグループなどもたくさんあるのだけど
やっぱりフラメンコ、になってしまうのかな。
ちなみに公演は
アンヘレス・ガバルドン舞踊団「デル・キビール」
9/16(木)、17(金)、18(土)20時30分
[出]〈b〉アンヘレス・ガバルドン
[場]フランス リヨン Le Sémaphore – Théâtre d’Irigny
[料]20ユーロ
アンドレス・マリン舞踊団「バングアルディア・ホンダ」
9/28(火)、29(水)、30(木)20時30分
[場]フランス リヨン Célestins, Théâtre de Lyon
[料]10〜27ユーロ
10/1(金)20時
[場]フランス エシロル La Rampe, Echirolles
10/2(土)
[場]フランス ビエンヌ Théâtre de Vienne
[出]〈b〉アンドレス・マリン、〈ピアノ〉パブロ・スアレス、〈c〉セグンド・ファルコン、〈g〉サルバドール・グティエレス 、〈perc〉アントニオ・コロネル
ちなみにビエナルもビエンナーレも同じ意味で二年ごとの、という意味。
英語だとバイエニアルですね。
一番有名なのはベネツィアで開催される美術展覧会。
こちらは1895年から奇数年に開催されています。
世界的に有名なダンス・フェスティバル。
フラメンコのビエナルとおなじく偶数年の開催で
今年の秋に開催される第14回のこのフェスティバルに
出演するスペインからのグループはふたつ。
アンドレス・マリンとアンヘレス・ガバルドンだ。
スペインにもコンテンポラリーのグループなどもたくさんあるのだけど
やっぱりフラメンコ、になってしまうのかな。
ちなみに公演は
アンヘレス・ガバルドン舞踊団「デル・キビール」
9/16(木)、17(金)、18(土)20時30分
[出]〈b〉アンヘレス・ガバルドン
[場]フランス リヨン Le Sémaphore – Théâtre d’Irigny
[料]20ユーロ
アンドレス・マリン舞踊団「バングアルディア・ホンダ」
9/28(火)、29(水)、30(木)20時30分
[場]フランス リヨン Célestins, Théâtre de Lyon
[料]10〜27ユーロ
10/1(金)20時
[場]フランス エシロル La Rampe, Echirolles
10/2(土)
[場]フランス ビエンヌ Théâtre de Vienne
[出]〈b〉アンドレス・マリン、〈ピアノ〉パブロ・スアレス、〈c〉セグンド・ファルコン、〈g〉サルバドール・グティエレス 、〈perc〉アントニオ・コロネル
ちなみにビエナルもビエンナーレも同じ意味で二年ごとの、という意味。
英語だとバイエニアルですね。
一番有名なのはベネツィアで開催される美術展覧会。
こちらは1895年から奇数年に開催されています。
2010年6月8日火曜日
ヘレスのフラメンコ学会のプレミオ・ナショナル
ヘレスのフラメンコ学会が制定するプレミオ・ナショナル、
その2010年度、第26回の受賞者が発表された。
受賞者は以下の通り。
名誉賞 ディエゴ・クラベル
カンテ ランカピーノ
バイレ トニ・エル・ペラオ&ラ・ウチ
ギター トマティート
教授 マノロ・マリン
研究批評 マヌエル・ボルケス
美術 パコ・サンチェス(写真)
プレス flamencoradio.com
CD カルメン・デ・ラ・ハラ「テソロス・デ・カンテス・アンティグオス・デ・カディス」
プロモーション カンテ・デ・ラス・ミーナス国際フェスティバル
またヘレスのアーティストにおくられるコパ・ヘレスは以下の通り。
カンテ フアナ・ラ・デル・ピパ
バイレ カルメン・エレーラ
トーケ パスクアル・デ・ロルカ
教授 フェルナンド・ベルモンテ
その2010年度、第26回の受賞者が発表された。
受賞者は以下の通り。
名誉賞 ディエゴ・クラベル
カンテ ランカピーノ
バイレ トニ・エル・ペラオ&ラ・ウチ
ギター トマティート
教授 マノロ・マリン
研究批評 マヌエル・ボルケス
美術 パコ・サンチェス(写真)
プレス flamencoradio.com
CD カルメン・デ・ラ・ハラ「テソロス・デ・カンテス・アンティグオス・デ・カディス」
プロモーション カンテ・デ・ラス・ミーナス国際フェスティバル
またヘレスのアーティストにおくられるコパ・ヘレスは以下の通り。
カンテ フアナ・ラ・デル・ピパ
バイレ カルメン・エレーラ
トーケ パスクアル・デ・ロルカ
教授 フェルナンド・ベルモンテ
2010年6月7日月曜日
青少年コンクール結果発表
以前にお伝えした青少年コンクール。
昨日ヘレスで行われた決勝の結果が発表されました。
ギター部門の優勝はフランシスコ・レオン・ガジャルド
1991年カディス県プエルト・デ・サンタ・マリア生まれの18歳。
9歳からギターをはじめパコ・セペーロと共演したこともあり、
今年中にはマノロ・サンルーカルの新しいプロジェクトに参加予定という有望株。
カンテ部門はタマラ・アギレラ・ガラメンディ
1989年、セビージャ県ラ・プエブラ・デ・カサージャ生まれの21歳。
クリスティーナ・ヘーレンのフラメンコ芸術学校で学び、
すでにトリアーナのソレアのコンクールをはじめ、
カルモナ、エスパルティーナなど、各地のコンクールで賞を獲得。
バイレ部門はモイセス・ナバッロ・ベルガラ“エル・チャッロ”
1988年マラガ県マラガ生まれの22歳。
地元マラガのコンセルバトリオ(公立音楽舞踊学校)に学び、
すでにラファエル・エステベス&ナニ・パーニョスの「フラメンコXXI 」や
同郷の先輩、ロシオ・モリーナの「オロ・ビエホ」にも出演している実力派。
この3人はこの秋のビエナルで公演するほか、
アンダルシア州のフラメンコ公演シリーズ、フラメンコ・ビエネ・デル・スールで
アンダルシア各地でも公演予定とか。
昨日ヘレスで行われた決勝の結果が発表されました。
ギター部門の優勝はフランシスコ・レオン・ガジャルド
1991年カディス県プエルト・デ・サンタ・マリア生まれの18歳。
9歳からギターをはじめパコ・セペーロと共演したこともあり、
今年中にはマノロ・サンルーカルの新しいプロジェクトに参加予定という有望株。
カンテ部門はタマラ・アギレラ・ガラメンディ
1989年、セビージャ県ラ・プエブラ・デ・カサージャ生まれの21歳。
クリスティーナ・ヘーレンのフラメンコ芸術学校で学び、
すでにトリアーナのソレアのコンクールをはじめ、
カルモナ、エスパルティーナなど、各地のコンクールで賞を獲得。
バイレ部門はモイセス・ナバッロ・ベルガラ“エル・チャッロ”
1988年マラガ県マラガ生まれの22歳。
地元マラガのコンセルバトリオ(公立音楽舞踊学校)に学び、
すでにラファエル・エステベス&ナニ・パーニョスの「フラメンコXXI 」や
同郷の先輩、ロシオ・モリーナの「オロ・ビエホ」にも出演している実力派。
この3人はこの秋のビエナルで公演するほか、
アンダルシア州のフラメンコ公演シリーズ、フラメンコ・ビエネ・デル・スールで
アンダルシア各地でも公演予定とか。
2010年6月6日日曜日
夏のフェスティバル その2
6月ともなると続々とフラメンコ祭のプログラムがはいってきます。
これまでにご紹介したのは
6/14〜19 アラアル「アルグルグー」
6/19 コルドバ フラメンコの白夜
6/19 アラウリン・デル・トーレ
7/3 ウトレーラ「ポタへヒターノ」
7/6〜24 コルドバギター祭
8/3〜14 ラ・ウニオン「カンテ・デ・ラス・ミーナス祭」
ですが、今日はさらにもう少し。
6/18(金)22時 ベジャビスタ(セビージャ)第35回ラ・フラグア祭
[場]セビージャベジャビスタ コルティホ・デ・クアルト
6/21(月)21時30分 第7回ホベネス・フラメンコス祭
[場]セビージャ コントラタシオン広場
6/24(木)22時第6回セビージャ フラメンコ祭
[場]セビージャ アンダルシア現代美術センター
7/3(土)22時30分
[出]〈c〉アルカンヘル
[場]セビージャ 県庁パティオ
[問]前売り www.elcorteingles.com
7/10(土)23時30分
第36回モゲール フラメンコ祭
[出]〈c〉ミゲル・ポベーダ、ラ・タナ、〈b〉ラ・モネータほか
[場]ウエルバ県モゲール フェリア会場カセータ
まだたくさんでてくると思うのでわかり次第アップしていきますね。
これまでにご紹介したのは
6/14〜19 アラアル「アルグルグー」
6/19 コルドバ フラメンコの白夜
6/19 アラウリン・デル・トーレ
7/3 ウトレーラ「ポタへヒターノ」
7/6〜24 コルドバギター祭
8/3〜14 ラ・ウニオン「カンテ・デ・ラス・ミーナス祭」
ですが、今日はさらにもう少し。
6/18(金)22時 ベジャビスタ(セビージャ)第35回ラ・フラグア祭
[場]セビージャベジャビスタ コルティホ・デ・クアルト
6/21(月)21時30分 第7回ホベネス・フラメンコス祭
[場]セビージャ コントラタシオン広場
6/24(木)22時第6回セビージャ フラメンコ祭
[場]セビージャ アンダルシア現代美術センター
7/3(土)22時30分
[出]〈c〉アルカンヘル
[場]セビージャ 県庁パティオ
[問]前売り www.elcorteingles.com
7/10(土)23時30分
第36回モゲール フラメンコ祭
[出]〈c〉ミゲル・ポベーダ、ラ・タナ、〈b〉ラ・モネータほか
[場]ウエルバ県モゲール フェリア会場カセータ
まだたくさんでてくると思うのでわかり次第アップしていきますね。
2010年6月4日金曜日
レアル・アルカサル庭園の夜
火曜日セントラル劇場のフラメンコ・ビエネ・デル・スールも
木曜日カハソルでのフエベス・フラメンコスも
今シーズンのプログラムは終了。
6月にはセビージャのフラメンコ・フェスティバルや
マエストランサ劇場でのビセンテ・アミーゴやマリア・パヘス公演もあるけれど、
さて夏は?
40度を超える暑さの中、観光的にもオフシーズンになってしまうセビージャ。
でもフラメンコ公演がまったくなくなってしまうわけじゃありません。
6月30日からは音楽の公演シリーズ、
ノーチェス・エン・ロス・ハルディネス・デル・レアル・アルカサルが始まります。
中心となるのはクラシックと古楽ですが
ワールドミュージックやブルースなどもあり、その中にフラメンコも少々。
正統派好みにはセグンド・ファルコンのカンテソロリサイタルが
サルバドル・グティエレスの伴奏で7月10日、17日、8月7日、14日に。
ギター好きにはサルバドル・グティエレスのリサイタルが7月24日に。
そしてフュージョン好みにはSbo-zosというグループ。
歌い手のハビエル・リベラとギタリストのラウル・カンティサノも参加してるこのグループ、ブズーキやサンフォニャ、バイオリンが入ったどこかアラブ風なフラメンコです。
公演は7月6日、8月28日、9月5日、9月12日。
21時に開場するので夕方(セビージャはこの時間まだ夜ではありません)の庭園の散策を楽しみ、22時30分からはじまる野外コンサートを楽しみ、で、入場料は4ユーロ。これはいくしかありません。
入場券は公演のある前の週の月曜からアルカサルのチケット売り場、もしくはこちらで。
木曜日カハソルでのフエベス・フラメンコスも
今シーズンのプログラムは終了。
6月にはセビージャのフラメンコ・フェスティバルや
マエストランサ劇場でのビセンテ・アミーゴやマリア・パヘス公演もあるけれど、
さて夏は?
40度を超える暑さの中、観光的にもオフシーズンになってしまうセビージャ。
でもフラメンコ公演がまったくなくなってしまうわけじゃありません。
6月30日からは音楽の公演シリーズ、
ノーチェス・エン・ロス・ハルディネス・デル・レアル・アルカサルが始まります。
中心となるのはクラシックと古楽ですが
ワールドミュージックやブルースなどもあり、その中にフラメンコも少々。
正統派好みにはセグンド・ファルコンのカンテソロリサイタルが
サルバドル・グティエレスの伴奏で7月10日、17日、8月7日、14日に。
ギター好きにはサルバドル・グティエレスのリサイタルが7月24日に。
そしてフュージョン好みにはSbo-zosというグループ。
歌い手のハビエル・リベラとギタリストのラウル・カンティサノも参加してるこのグループ、ブズーキやサンフォニャ、バイオリンが入ったどこかアラブ風なフラメンコです。
公演は7月6日、8月28日、9月5日、9月12日。
21時に開場するので夕方(セビージャはこの時間まだ夜ではありません)の庭園の散策を楽しみ、22時30分からはじまる野外コンサートを楽しみ、で、入場料は4ユーロ。これはいくしかありません。
入場券は公演のある前の週の月曜からアルカサルのチケット売り場、もしくはこちらで。
2010年6月3日木曜日
ラ・ポラカ逝く
バイラオーラで女優、歌手のラ・ポラカ、本名ホセファ・コスティージョ・マルティネスが
6月2日、肺がんのためセビージャで亡くなった。65歳。
ラ・ポラカときいてピンとくる人はかなりのベテラン・アフィシオナードだろう。
1944年6月16日マドリード生まれ。
ラ・ポラカ、ポーランド人女性という芸名は
子供の頃発音が下手で、外国人みたいだといわれたことから。
アントニオ・マリン、ラ・キカら往年の名教授に師事し
12歳のときにはマドリードの劇場の舞台で踊り、
マドリードのタブラオ、ロス・カナステーロスやラス・ブルハスで活躍。
が、彼女の名前をフラメンコ・ファンに印象づけたのは
なんといっても映画「恋は魔術師」だろう。
1967年に、「バルセロナ物語」のフランシスコ・ロビラ・ベレタ監督によって撮影されたバージョンで、アントニオ・ガデスの相手役として主演している。
6月2日、肺がんのためセビージャで亡くなった。65歳。
ラ・ポラカときいてピンとくる人はかなりのベテラン・アフィシオナードだろう。
1944年6月16日マドリード生まれ。
ラ・ポラカ、ポーランド人女性という芸名は
子供の頃発音が下手で、外国人みたいだといわれたことから。
アントニオ・マリン、ラ・キカら往年の名教授に師事し
12歳のときにはマドリードの劇場の舞台で踊り、
マドリードのタブラオ、ロス・カナステーロスやラス・ブルハスで活躍。
が、彼女の名前をフラメンコ・ファンに印象づけたのは
なんといっても映画「恋は魔術師」だろう。
1967年に、「バルセロナ物語」のフランシスコ・ロビラ・ベレタ監督によって撮影されたバージョンで、アントニオ・ガデスの相手役として主演している。
アントニオ・ガデスの「恋は魔術師」にはもうひとつ、
カルロス・サウラ監督のものもあり、こちらにも出演している。
(女たちが歌い踊る洗濯場のところだと思う。。。)
それよりも20年も前に撮影されたこ旧作の彼女はとにかく美しい。
その後もいくつかの映画にでているし、
その前年にも、1966年には「エル・ビエント・ソラーノ」(YOUTUBE映像)でも
ガデスと共演していて、ルンバ歌いとしての実力を発揮している。
60年代の彼女はとにかく美しい。
こんな瞳にみつめられたら、と思わせる目力の強さ。
テンペラメント(気性の激しさ)がある。
歌も踊りもひじょうにうまいというわけではないのだが
人をひきつけてやまない魅力がある。
晩年は夫の故郷セビージャに住んでいたのだという。
冥福を祈る。
コラル・デ・ラ・モレリアのフラメンコ祭
コラル・デ・ラ・モレリアはマドリードの老舗タブラオ。
開店は1956年というから、50年以上も上質なフラメンコを
スペインはもとより世界中から訪れる観客に提供してきた。
その店がこの6月はフラメンコ・フェスティバルとなうって
若手からベテランまで、さまざまな踊り手たちが登場するイベントを開催中だ。
毎週土曜日にはこの店の創立者故マヌエル・デル・レイ未亡人でもある、
超絶マントン技で有名なブランカ・デル・レイ が出演する。
詳しいプログラムはお店のホームページで要確認だが
元アントニオ・カナーレス舞踊団のポル・バケーロ、モニカ・フェルナンデス夫妻(6、7日)や、アントニオ・ガデス舞踊団のホアキン・ムレーロとロリ・サバニエゴ(14〜16日)、コルドバのコンクール2部門優勝のコンチャ・ハレーニョ(27、28日)、元クリスティーナ・オヨス舞踊団のフアン・オガージャ(29、30日) ら、なかなか魅力的なプログラム。
開店は1956年というから、50年以上も上質なフラメンコを
スペインはもとより世界中から訪れる観客に提供してきた。
その店がこの6月はフラメンコ・フェスティバルとなうって
若手からベテランまで、さまざまな踊り手たちが登場するイベントを開催中だ。
毎週土曜日にはこの店の創立者故マヌエル・デル・レイ未亡人でもある、
超絶マントン技で有名なブランカ・デル・レイ が出演する。
詳しいプログラムはお店のホームページで要確認だが
元アントニオ・カナーレス舞踊団のポル・バケーロ、モニカ・フェルナンデス夫妻(6、7日)や、アントニオ・ガデス舞踊団のホアキン・ムレーロとロリ・サバニエゴ(14〜16日)、コルドバのコンクール2部門優勝のコンチャ・ハレーニョ(27、28日)、元クリスティーナ・オヨス舞踊団のフアン・オガージャ(29、30日) ら、なかなか魅力的なプログラム。
2010年6月2日水曜日
追悼 大野一雄とフラメンコ
6月1日 大野一雄さんが亡くなったというニュースを
ツイッターで知って、しばし呆然。
103歳だったし、天寿をまっとうしたということなのだろうけど
それでもなんでもやっぱりショックだった。
世界に名高い日本発祥の“舞踏”の先駆者。
その彼がおどりはじめたきっかけがラ・アルヘンティーナだった。
1929年のことである。
帝国劇場で行われた日本で初めてのスペイン舞踊の公演。
「一目観た瞬間、私は強烈な印象、それはほとんど衝撃と行ってよいほどの印象を受けました」
友達に誘われて行った三階席。だが、
「触れるばかりの近々としたところからのようにそのすばらしかった感動が浮かんできます」
中西夏生の展覧会で「アルヘンティーナだ!」とおもう1枚に出会い、
ニューヨークの教え子からアルヘンティーナの資料が届いたことがきっかけで
1977年「アルヘンティーナ頌」初演。そのパリ公演では彼女の墓に参り、遺族の知己をもえたという。
そのビデオを観たときには驚いた。
白塗りの痩せた老爺なのに、たしかにアルヘンティーナがいるのだ。
私はアルヘンティーナを知らない。ビデオでみただけだ
でも、大野一雄のかすかな動きに、アルヘンティーナをみつけることはやさしい。
大野のアルヘンティーナへの思いが、あの動きにつながるのだろう。
今も目に浮かぶ。
あとできいたところによると、作品をつくるにあたってアルヘンティーナのビデオもみたようなので、彼の中に50年間眠っていたアルヘンティーナの姿が私がビデオで観たそれと重なったわけではないかもしれない。でも、彼のアルヘンティーナへの思いがあのかすかな動きの中に結晶して、私を鳥肌立て、涙こぼれさせたに違いない。
そんな大野のスタジオを、イスラエル・ガルバンが訪れたそうだ。
数年前には舞踏の講師をよんで彼のスタジオでクラスを開講したという。
彼の作品にも舞踏が取り入れられているし、イスラエルのアバンギャルドに舞踏の影響を指摘する人は多い。
彼だけではない。
昨秋の日本公演での、エバ・ジェルバブエナのソレアのゆっくりした動きに感動した私が
そのことを伝えると、隣にいた小島章司さんが
「あれは舞踏でしょ?」
「そう、そうなのよ!」とエバ。
80年前、船で日本を訪れたスペイン舞踊家をみて踊り始めた日本人舞踊家の舞踏に今度はスペインの舞踊家が影響を受ける。
ジプシーたちの象徴でもある大きな車輪が、
大きなわっかがくるんくるんとまわっている、そんな感じ。
なんかちょっとぞくぞくしませんか。
今夜は大野の冥福を、
大野がアルヘンティーナに再会しともに踊っていることを思って
極上のブランデーでも飲みたい気分です。
追伸
昨日、パリ公演中だったイスラエル・ガルバンは、その公演を彼に捧げたそうだ。
パセオ2000年7月号に大野とアルヘンティーナについての記事がある。
同じ号にイスラエルの日本公演のレビューものっている。
なんかやっぱ縁がある。
ツイッターで知って、しばし呆然。
103歳だったし、天寿をまっとうしたということなのだろうけど
それでもなんでもやっぱりショックだった。
世界に名高い日本発祥の“舞踏”の先駆者。
その彼がおどりはじめたきっかけがラ・アルヘンティーナだった。
1929年のことである。
帝国劇場で行われた日本で初めてのスペイン舞踊の公演。
「一目観た瞬間、私は強烈な印象、それはほとんど衝撃と行ってよいほどの印象を受けました」
友達に誘われて行った三階席。だが、
「触れるばかりの近々としたところからのようにそのすばらしかった感動が浮かんできます」
中西夏生の展覧会で「アルヘンティーナだ!」とおもう1枚に出会い、
ニューヨークの教え子からアルヘンティーナの資料が届いたことがきっかけで
1977年「アルヘンティーナ頌」初演。そのパリ公演では彼女の墓に参り、遺族の知己をもえたという。
そのビデオを観たときには驚いた。
白塗りの痩せた老爺なのに、たしかにアルヘンティーナがいるのだ。
私はアルヘンティーナを知らない。ビデオでみただけだ
でも、大野一雄のかすかな動きに、アルヘンティーナをみつけることはやさしい。
大野のアルヘンティーナへの思いが、あの動きにつながるのだろう。
今も目に浮かぶ。
あとできいたところによると、作品をつくるにあたってアルヘンティーナのビデオもみたようなので、彼の中に50年間眠っていたアルヘンティーナの姿が私がビデオで観たそれと重なったわけではないかもしれない。でも、彼のアルヘンティーナへの思いがあのかすかな動きの中に結晶して、私を鳥肌立て、涙こぼれさせたに違いない。
そんな大野のスタジオを、イスラエル・ガルバンが訪れたそうだ。
数年前には舞踏の講師をよんで彼のスタジオでクラスを開講したという。
彼の作品にも舞踏が取り入れられているし、イスラエルのアバンギャルドに舞踏の影響を指摘する人は多い。
彼だけではない。
昨秋の日本公演での、エバ・ジェルバブエナのソレアのゆっくりした動きに感動した私が
そのことを伝えると、隣にいた小島章司さんが
「あれは舞踏でしょ?」
「そう、そうなのよ!」とエバ。
80年前、船で日本を訪れたスペイン舞踊家をみて踊り始めた日本人舞踊家の舞踏に今度はスペインの舞踊家が影響を受ける。
ジプシーたちの象徴でもある大きな車輪が、
大きなわっかがくるんくるんとまわっている、そんな感じ。
なんかちょっとぞくぞくしませんか。
今夜は大野の冥福を、
大野がアルヘンティーナに再会しともに踊っていることを思って
極上のブランデーでも飲みたい気分です。
追伸
昨日、パリ公演中だったイスラエル・ガルバンは、その公演を彼に捧げたそうだ。
パセオ2000年7月号に大野とアルヘンティーナについての記事がある。
同じ号にイスラエルの日本公演のレビューものっている。
なんかやっぱ縁がある。
2010年6月1日火曜日
アルグルグー
セビージャからマラガ街道を東へ。
プエブラ・デ・カサージャの少し手前にある町、アラアル。
オリーブの実の産地として有名な、人口およそ2万人のこの町は、
すぐ近くのウトレーラやマイレーナ、マルチェーナ、モロンなどに比べると
フラメンコ・ファンにはあまり知られていないかもしれない。
が、この町は実はフラメンコ史上最高のカンタオーラ、
ニーニャ・デ・ロス・ペイネスゆかりの町。
セビージャ生まれの彼女だがその母の生まれ故郷がここなのであります。
またパストーラが夫ペペ・ピントと初めてであったのもこの町のカジノだそうな。
パストーラが歌いにきたこのカジノ (スペイン語ではカシノ。社交倶楽部)で
ディーラーをつとめていたのがピントだったのだとか。
その建物は今も健在で、タパが豊富なバルもある。
閑話休題。
というわけでこの町のフラメンコ・フェスティバルには彼女の十八番のタンゴ、
アル・グルグーの名前がついているのであります。
今年で9回目となるこのフェスティバル、毎年、
チョコラーテやチャノ・ロバート、イスラエル・ガルバン、ホアキン・グリロ、
ヘラルド・ヌーニェス、ミゲル・ポベーダ、アルカンヘルなど
ベテランから新人まで注目のアーティストたちが登場してきた。
不況の嵐にもめげず、
今年は“フラメンコにおける女性”のオマージュとして
女性ばかりが登場するプログラムは下記の通り。
6/14(月)開会。〈c〉ペーニャ有志
6/15(火)〈c〉マリア・ホセ・カラスコ
6/16(水)カルメン・リナーレスへの公開インタビュー/〈c〉ロシオ・セグーラ
6/17(木)〈c〉マルティリオ
6/18(金)〈c〉ロシオ・マルケス、〈b〉ラ・モネータ
6/19(土)〈c〉マリナ・エレディア、〈b〉ロシオ・モリーナ
月〜水の会場は文化センターで入場無料。
木〜金はサント・クリスト広場に会場をうつし、入場料5ユーロ。
入場料600円って絶対お得。
8月の熱さといわれる猛暑の中、カテドラルそばのカサ・デ・プロビンシアで開かれた
記者会見で市長(右)は
「経済的に苦しい人でも家族で毎日いける価格を」
ほかのイベントの予算を削っても維持したそうな。
ちなみにこのフェスティバル、
多くのアンダルシアの村のフェスティバルのようなバルはない、
劇場感覚で楽しめる野外フェスティバルである。
プエブラ・デ・カサージャの少し手前にある町、アラアル。
オリーブの実の産地として有名な、人口およそ2万人のこの町は、
すぐ近くのウトレーラやマイレーナ、マルチェーナ、モロンなどに比べると
フラメンコ・ファンにはあまり知られていないかもしれない。
が、この町は実はフラメンコ史上最高のカンタオーラ、
ニーニャ・デ・ロス・ペイネスゆかりの町。
セビージャ生まれの彼女だがその母の生まれ故郷がここなのであります。
またパストーラが夫ペペ・ピントと初めてであったのもこの町のカジノだそうな。
パストーラが歌いにきたこのカジノ (スペイン語ではカシノ。社交倶楽部)で
ディーラーをつとめていたのがピントだったのだとか。
その建物は今も健在で、タパが豊富なバルもある。
閑話休題。
というわけでこの町のフラメンコ・フェスティバルには彼女の十八番のタンゴ、
アル・グルグーの名前がついているのであります。
今年で9回目となるこのフェスティバル、毎年、
チョコラーテやチャノ・ロバート、イスラエル・ガルバン、ホアキン・グリロ、
ヘラルド・ヌーニェス、ミゲル・ポベーダ、アルカンヘルなど
ベテランから新人まで注目のアーティストたちが登場してきた。
不況の嵐にもめげず、
今年は“フラメンコにおける女性”のオマージュとして
女性ばかりが登場するプログラムは下記の通り。
6/14(月)開会。〈c〉ペーニャ有志
6/15(火)〈c〉マリア・ホセ・カラスコ
6/16(水)カルメン・リナーレスへの公開インタビュー/〈c〉ロシオ・セグーラ
6/17(木)〈c〉マルティリオ
6/18(金)〈c〉ロシオ・マルケス、〈b〉ラ・モネータ
6/19(土)〈c〉マリナ・エレディア、〈b〉ロシオ・モリーナ
月〜水の会場は文化センターで入場無料。
木〜金はサント・クリスト広場に会場をうつし、入場料5ユーロ。
入場料600円って絶対お得。
8月の熱さといわれる猛暑の中、カテドラルそばのカサ・デ・プロビンシアで開かれた
記者会見で市長(右)は
「経済的に苦しい人でも家族で毎日いける価格を」
ほかのイベントの予算を削っても維持したそうな。
ちなみにこのフェスティバル、
多くのアンダルシアの村のフェスティバルのようなバルはない、
劇場感覚で楽しめる野外フェスティバルである。
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