2022年1月31日月曜日

パコ・デ・ルシア・フェスティバル

 


パコが晩年を過ごしたパルマ・デ・マジョルカで、今年、パコ・デ・ルシア・フェスティバルが誕生します。収益はパコ・デ・ルシア財団に寄付されるそうです。

パコの名前を冠しながらギターソロ公演がないのがちょっと残念。


◇マジョルカ、パコ・デ・ルシア・フェスティバル

39(水)20

[出]〈c〉ソレア・モレンテ、キキ・モレンテ

310(木)20

[出]〈c〉ニーニョ・デ・エルチェ

[場]パルマ・デ・マジョルカ プリンシパル劇場

[料]835ユーロ

311(金)20

[出]〈c〉イスラエル・フェルナンデス、〈g〉ディエゴ・デル・モラオ

312(土)20

[出]〈c〉ロサリオ“ラ・トレメンディータ”

313(日)19時『フビレオ』

[出]〈b〉エル・ジージョ

[場]パルマ・デ・マジョルカ 市立セスク・フォルテサ劇場

[料]12.525ユーロ

[問]https://festivalpacodeluciamallorca.com

2022年1月30日日曜日

批評回顧セミナー

 アンダルシア国際大学での批評回顧セミナーの初日、1月18日、フラメンコがテーマの日に登壇してきました。



この30年を回顧ということだったので、私は、五輪開会式でのクリスティーナ・オヨス、世界的ブームになったホアキン・コルテス、シンプルになった女性の衣装(上の写真のスライドですね)やイスラエル・ガルバンの登場とその影響、SNSでの動き、などについてお話しさせていただきました。もう一人の、エル・パイス紙などに書いているガルシア・シモン氏は1922年のグラナダのコンクールの話やイスラエルの偉大さなどについて話しました。はい、現代フラメンコを語る上でイスラエルという存在は偉大。

翌日はアートをテーマに、



翌々日は造形芸術をテーマに話したそうです。


そして翌週、25日には、ペドロ・G・ロメロ、ディアリオ・デ・セビージャなどの批評家サラ・アルギホ、セビージャ大学教授アントニオ・モリーナ、文化プロデューサーのホアキン・バスケスらが登場。


フラメンコについて、批評について、などをテーマに話されました。フラメンコ界ではイスラエルのブレーンとして知られていますが、もともと美術家で現在、レイナ・ソフィア美術館で展覧会を行っているペドロGが近年フラメンコで起こっていることは現代アート全体に起こっていることと同じだけれど、フラメンコにはその特異性もあり、それが興味深い、という話がありました。

批評は、対象を熟読する/分析する/書く、ことだと先日読んだ、『批評の教室』にありましたが、フラメンコで言えばよく観る/分析する/書く、だとして、スペインのフラメンコ批評はその分析の部分が不足している批評が多いように思います。昔、高場将美さんが、スペインのメディアのインタビューに応えて「批評はアーティストのためにならなければならない」ということを仰っていたのですが、私もその意見に完全に同意し、たとえアーティストがこういうことを伝えたいと思ったようには伝わっていなかったとしても、違う視点からの意見を根拠とともに述べることで、アーティストのプラスになるようにあるべきだと私は考えますが、さて、実践できてるかな。

フラメンコ学の周辺ももっともっと研究すべきことはあり、そのあたり、少しでも取り組んでいきたいと思っています。





ニームのフラメンコ祭その2

 フェスティバルが終わったのは1週間前ですが、良い写真があるので遅まきながらお届けします。

1月20日は18時からオデオンでのフロレンシア・オスが昨年、ヘレスで初演した作品『アンティポダ』にはじまりました。フロレンシアは1987年チリ生まれ。2007年セビージャに移り、2011年へーレン財団のコンクール優勝し、財団で学び、2013年には外国出身者として初めてアンダルシア舞踊団のオーディションに合格し、ラファエラ・カラスコの元で活躍しました。この作品では彼女の姉妹のチェリストのイシドラとの二人舞台。







21時からは劇場で、フランスにも熱心なファンがいるイネス・バカン。


伴奏はドミンゴ・ルビチ。最近、いつもそうみたいだけど、私はまだ生で聴いていない。この組み合わせで一度聴いてみたいな。


1月21日は19時からオデオンで、レオノール・レアル、アントニオ・モレーノ夫妻の『エン・タジェール』




21時からはロシオ・マルケスのリサイタル。




伴奏はカニート。



同じ日、カンテと電子音楽を合わせたロメロ・マルティンの公演も。



最終日は18時からアナ・モラーレスのワークインプログレス、つまり制作中の作品がオデオンで。共演はチョロとミュージシャンのミゲル・マリン。来年、完成した作品がこの同じフェスティバルで上演されるそう。







そして大トリを飾ったのはダニ・デ・モロン。共演者のない全くのソロ公演でした。



伝統的なものよりも、前衛的と言われる作品が多かったこのフェスティバルですが、フラメンコはフラメンコ。このフェスティバルの監督を務めたチェマ・ブランコの監督による、今年のビエナルも楽しみです。

2022年1月28日金曜日

ムルシアのフラメンコ祭

 ムルシアのフラメンコ祭というと圧倒的に有名なのはラ・ウニオンのカンテ・デ・ラス・ミーナス祭。でもムルシア市にも大きなフェスティバルがあるのです。


今年のポスターは浮世絵(春画)をアレンジしたもので、日本人的にはちょっとアレですが、出演者は今をときめくイスラエル・フェルナンデスやアントニオ・レジェス、グラナイーノ、ファルキートとなかなかのものであります。



◇クンブレ・フラメンカ・ムルシア

23(木)19

[出]〈c〉アントニア・コントレーラス

24(金)19

[出]〈c〉ソニア・ミランダ

[場]ムルシア パラシオ・アルムディ

211(金)20時『アモール』

[出]〈c〉イスラエル・フェルナンデス、〈g〉ディエゴ・デ・モラオ

212(土)20時『センティール』

[出]〈b〉ムルシア舞踊団

[場]ムルシア シルコ劇場

2/19(土)21

[出]〈c〉アントニオ・レジェス、ラ・ファビ

[場]ムルシア ビクトル・ビジェガス音楽堂

225(金)21

[出]〈b〉ファルキート

226(土)『カナステーラ』

[出]〈c〉エル・グラナイーノ

[場]ムルシア ロメア劇場

[問]https://cumbreflamencamurcia.wordpress.com

2022年1月25日火曜日

ヘレスのフェスティバル、オンラインクラス

今年もまだスペインまで来ることは難しい人も多いはず。

ということで、ヘレスのフェスティバルではオンラインクラスを開講します。ヘレスで実際に行われるクラスをそのまま観ることができ、ビデオ録画配信なので、自分の都合のいい時間に何回でも観ることができます。

おまけにフェスティバル公演の1作品、配信付き。

スペインの雰囲気だけでもぜひ味わってください。

写真はトリアーナの教室でのベタンソス先生。




オンラインクラス

2/19(土)〜25(金)

[教]〈b〉アンドレス・ペーニャ

[内容]基礎『ブレリアスの舞踊の技術』

[教]〈b〉マヌエル・ベタンソス

[内容]起訴『タンゴ・デ・マラガの技術』

※スペインの基礎はスペイン国外の中級相当。レベルについて疑問がある場合はフェスティバル事務局に問い合わせのこと。festivaldejerez@teatrovillamarta.es

※クラスはスペイン語で行われる。

※所要時間は一般の生でのクラスと同じ(訳注12時間20分、10分の休憩を含む)

※受講料は150ユーロ

※申し込みは公式webより。https://cursos.festivaldejerez.es/app/courses-online支払いはVISA,MASTERJCBなどのクレジットカードで。キャンセルは不可。

※受講料には以下の公演のうち1公演の配信視聴料が含まれる。両方のクラスを受講すると両方の配信を視聴可能。

222日フアン・フェルナンデス『デ・ロス・プエルトス』

227日ラファエル・カンパージョ『プーロ』

※毎日1クラスのビデオのリンクをメールで配信し、そのビデオは録画済みなものなのでクラス終了後15日間いつでも視聴可能。公演ビデオも同様。

 

フェスティバル事務局

festivaldejerez@teatrovillamarta.es

電話 スペイン34 956149685

2022年1月20日木曜日

ニームのフラメンコ祭その1

 恒例、ニームのフラメンコ祭が始まりました。

昨年は中止となり、今年も感染拡大で講演が予定されていたホセ・マリア・ベラスケスが高齢のためニーム行きを中止したりはあったようですがとにかく無事開催されているようです。素晴らしい写真が届いたのでご覧くださいまし。

 開幕を飾ったのはロシオ・モリーナ。一昨年のビエナルで初演した『アル・フォンド・リエラ』。1月13日、14日の公演。




15日は18時からジンカ、

ロンドン生まれでセビージャ在住のダンサーです。現在妊娠中。これは未見なのでぜひ観てみたい。ビエナルか来年のヘレスでやるかな?

21時からはグラナイーノ。

16日は16時からオランダの音楽学校のフラメンコ教授、ウトレーラ出身のマリア・マリンの歌とギター

18時からはマリア・モレーノ


21時からはアンダルシア舞踊団と豪華ラインナップ。


19日はマルコ・バルガスとクロエ・ブルーレによる『ロス・クエルポス・セレステス』


プログラム発表記者会見でも、「前衛ばっかり」という声が聞かれたけれど、確かに伝統的な、昔ながらのというよりも新しい潮流の方が多いというのが今回の特徴かも。もともとフランスはコンテンポラリー先進国ということもあるかもしれません。イスラエルも、アンドレス・マリンやロシオも、フランスで公演を重ねてベースを築いてきたという感もあります。
伝統的なものも新しいものも懐が深いフラメンコはみんな受け入れてまたどんどん大きくなっていくんだなあ、と。

後半もまたまとめて写真ご披露しますね。






2022年1月8日土曜日

ヘレスのオフ・フェスティバル /プログラム更新

ヘレスのオフ・フェスティバルのプログラムが発表されました。 まだ未定のところもありますが、地元の舞踊教室からフアナ・ラ・デル・ピパやカプージョら地元の大スターまで、さまざまな公演が行われます。お楽しみに。
昨年のオフ・フェスティバルから。〈〈b〉〉萩原淳子


プログラム、少々の変更あります。青字のところです。

なお、全部ではないですが幾つかの公演は配信も予定しているとのこと。分かり次第、お伝えします。

 

◇オフ・フェスティバル2022

218(金)

17時[出]〈b〉マルタ・サンティアゴ/10ユーロ

19時[出]〈b〉レベカ・モナステリオ、ハイロ・バルール/15ユーロ

21時[出]『エンテランド・エン・セニサ』〈g〉サンティアゴ・モレーノ/12ユーロ

23時[出]〈c〉キナ・メンデス/15ユーロ

219(土)

17時[出]〈b〉ティティ・フローレス/12ユーロ

19時[出]〈b〉ジェシカ・ブレア/15ユーロ

21時[出]〈b〉マリア・フェルナンデス/12ユーロ

23時[出]〈b〉エル・カルペータ/25ユーロ

030分[出]〈c〉マロコ、レラ・ソト15ユーロ

220(日)

17時[出]〈b〉マカレーナ・デ・ヘレス舞踊学校/10ユーロ

19時[出]〈b〉マイテ・パリージャ/12ユーロ

21時[出]〈b〉マリア・ダビラ/12ユーロ

23時[出]〈b〉ルシア“ラ・ブロンセ”/10ユーロ

221(月)

17時[出]/ユーロ

19時[出]b〉ミゲル・テジェス/15ユーロ

21時[出]〈b〉マヌエラ・カラスコ*ヘレス出身/12ユーロ

23時[出]〈b〉クリスティーナ・アギレーラ/15ユーロ

222(火)

17時[出]〈b〉マリア・デル・マル・モレーノ舞踊学校/7ユーロ

19時[出]〈b〉クラウディア・クルス/15ユーロ

21時[出]〈b〉マリア・バルパルダ/12ユーロ

23時[出]『フラメンケリア』/12ユーロ

223(水)

17時[出]〈bタティアナ・コエロ12ユーロ

19時[出]〈b〉アルムデナ・セラーノ/14ユーロ

21時[出]〈b〉ホセ・モンテス/10ユーロ

23時[出]〈b〉パウラ・シエラ/10ユーロ

224(木)

17時[出]〈b〉カルメン・カマチョ/12ユーロ

19時[出]〈g〉フアン・ディエゴ・マテオス/12ユーロ

21時[出]〈b〉カルメン・モンカーダ/10ユーロ

23時[出]〈c〉ティア・フアナ・デル・ピパ、〈g〉ディエゴ・デル・モラオ/15ユーロ

225(金)

17時[出]〈b〉マリスマ・デ・サン・フェルナンド舞踊学校/10ユーロ

19時[出]〈b〉へスリ・カリージョ/10ユーロ

21時[出]〈b〉ダイリ・フグエ/12ユーロ

23時[出]〈c〉フェルナンド・デ・ラ・モレーナ/12ユーロ

226(土)

17時[出]〈b〉マリア・バルガス舞踊学校/7ユーロ

19時[出]〈b〉タティアナ・ルイス/10ユーロ

21時[出]〈b〉ローリ・モリーナ/10ユーロ

23時[出]〈b〉スサナ・カサス、エル・フンコ/15ユーロ

030分[出]〈c,b〉トマシート/15ユーロ

227(日)

17時[出]〈b〉チキ・デ・ヘレス舞踊学校/10ユーロ

19時[出]〈b〉パトリシア・イバニェス舞踊学校/ユーロ

21時[出]〈c〉ウィロ・デル・プエルト/12ユーロ

2330分[出]〈c〉カプージョ・デ・ヘレス/20ユーロ

228(月)

17時[出]〈b〉マリアン・ヒメネス/10ユーロ

19時[出]〈b〉ホセ・セラーノ/15ユーロ

21時[出]〈b〉スサナ・サンチェス、アントニオ・セラーノ/10ユーロ

23時[出]『アル・ソン・デ・カンタレリア』/15ユーロ

31(火)

17時[出]〈b〉バネサ・モンテロ/12ユーロ

19時[出]〈b〉カルメン・セルバンテス/10ユーロ

21時[出]『デスデ・エル・アルマ』〈b〉イネス・ルビオ/12ユーロ

23時[出]〈b〉ホセ・カルモナ“ラピコ”/15ユーロ

32(水)

17時[出]〈b〉エステル・アランダ舞踊学校/8ユーロ

19時[出]b〉パトリ・マネス/14ユーロ

21時[出]〈b〉アレハンドラ・パチョン。エウヘニア・ヒメネス/12ユーロ

23時[出]〈b〉ペペ・トーレス/15ユーロ

33(木)

17時[出]〈b〉フランセスカ・グリマ/12ユーロ

19時[出]b〉アンドレス・トマス/8ユーロ

21時[出]〈b〉ソニア・ペーニャ/10ユーロ

23時[出]アントン・ヒメネス/12ユーロ

34(金)

17時[出]〈b〉マリア・オルティス舞踊学校/10ユーロ

19時[出]〈b〉ホセ・ルセーナ/10ユーロ

21時[出]〈b〉マカレーナ・デ・ヘレス/15ユーロ

23時[出]〈c〉ダビ・バルール/1820ユーロ

35(土)

17時[出]〈b〉マリア・ホセ・フランコ舞踊学校/6ユーロ

19時[出]〈b〉サロメ・ラミレス、マリア・レジェス/12ユーロ

21時[出]〈b〉フアン・パッラ舞踊学校/10ユーロ

23時[出]〈c〉ラ・ファビ/1520ユーロ

030分[出]ムショ・ヒターノ/10ユーロ

[場]ヘレス ラ・グアリダ・デル・アンヘル

[問]www.laguaridadelangel.es