初日の公演が休憩ありの4時間なら
2日目の公演は休憩なしで3時間超。
なんともハードなビエナルの幕開け。
V.O.R.S. とはVery Old Rare Sherryの略で
30年以上のシェリーにのみ許される称号。
というわけでヘレスのベテランたちが登場したこの公演
2012年、すでに同じタイトルでの公演が行われているが
出演者も構成、曲目、曲順、いろいろ変わっている。
マヌエル・モネオのトナーに始まり
フアナ・ラ・デル・ピパとカプージョが舞台下手に。
白い衣装のフアナはティエント〜タンゴ。
伴奏はマヌエル・パリージャ。
この人昔はホアキン・コルテスの伴奏とかもしてたのだが、
ヘレスに帰ってほんとうにお父さんのフアンににてきた。
カプージョはファンダンゴ。
彼は観客を楽しませる、本当のアルティスタだ。
その伴奏をするニーニョ・ヘロがまたいい。
ほかの誰とも違う間合い。
マヌエル・パリージャが音を詰め込んで行くのに対し
ペリキンは少しの音なんだけれど絶妙な呼吸で思わずオレ!なのであります。 二人でブレリア。
フェルナンド・デ・モレーナはモライートに捧げるシギリージャ。
シギリージャといえばモラオの絶品のギターを思い出さずにはいられない。
今日の伴奏はディエゴ・ルビチ。
そしてブレリア。
カプージョもそうだけど、フェルナンドも面白いレトラの載せ方をしてくるのが楽しい。
ルイス・デ・サンボはソレア・ポル・ブレリア。
ファンダンゴ、そしてブレリア。
上手にマヌエル・モネオが登場し弟トルタに捧げるソレア。
そしてシギリージャ。
伴奏はバルジート。
まさに正統派。
Foto;Antonio Acedo/Bienal |
マカニータは乾いた感じのマラゲーニャ
ソレア、ブレリアではフェルナンダの歌ったレトラを歌っていたのが珍しい。
伴奏はマヌエル・パリージャ。
アグヘータは彼らしくブレリア・パ・エスクチャル、
シギリージャ、マルティネーテ、ファンダンゴ。
受けに気をよくしたのかファンダンゴは山ほど歌った。
伴奏はアントニオ・ソト。
シギリージャ、ソレア、ファンダンゴ、ブレリア。
同じ曲種が繰り返されワンパターン感は否めない。
どれもヘレスのフラメンコといえば、の曲だし
しょうがないのかもしれないけれど
見せ方にもうちょっと工夫があってもよかったのではないだろうか。
まるで昔の村のフラメンコ祭。
アルティスタが一人ずつでてきて2曲ずつ歌う、
っていうだけを劇場で延々みせられるのは正直つらい。
これだけのアルティスタたちをまとめるのがたいへんなのはわかるが
それにしても、である。
フィン・デ・フィエスタのブレリアで
パルメーロのボーやチチャロたちがみせたウナ・パタイータが
これまた絶品で
ようやく私のヘレスにふれた気がした。
最後、袖に引っ込もうというところで
バックにテレモート、モライート、トルタの顔が映し出される。
ヘレスはあまりにも大きいものを失ってしまった。
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