マエストランサ劇場での
バレエ・アンダルース・デ・フラメンコ、アンダルシア・フラメンコ舞踊団の新作
「イマヘネス」初演。
アンダルシア舞踊団は今年で創立20周年であり、それを記念しての作品。
ビエナルの当初発表されたプログラムには入っておらず
7月末になって加わったためと
21時半からアルカサルでトマティートのコンサートがあったことで
お客の入りはあまりよくなく残念。
また通常20時半からの公演がこの日だけ20時開演ということで
遅れてきた人も多かったようだ。
椅子に座ってサパテアードをふむラファエラ。
そして舞踊団。
椅子でのヌメロを得意とした初代監督マリオ・マジャへのオマージュだ。
(マリオの椅子でのサパテアードはこのビデオでみることができる。 )
ラファエラの、そしてダンサーたちのかたちが
マリオの姿とぴったり重なる。
かいぐりかいぐりのように腕をぐるぐる回す。
胸の下に掌を下にしてのポーズ
ななめ上をみあげるそのかたち。
マリオの舞踊団で活躍し
この舞踊団の設立メンバーでもあったラファエラの師への敬慕がじんとくる。
マリオの舞台をみたことはないかもしれない若い舞踊団メンバーも
みごとにマリオを踊っている。
2番目のシーンはマリア・パヘスの代表作「アンダルシアの犬」でつかった、
カンテラをさげて登場する。
フラメンコ以外の曲もフラメンコで踊ってみせる「アンダルシアの犬」は
衝撃的だった。だがその振り付けをなぞることなく進む。
ソリストである、アナ・モラーレスとダビ・コリアのデュエットが美しい。
ホセ・アントニオへのオマージュは国立バレエでも上演した
カルメン・アマジャへのオマージュである「レジェンダ」でつかった
長い長い白のバタ・デ・コーラで。
Foto Bienal. Antonio Acedo |
バタづかいには定評のあるラファエラでもこれを空にとばすのは不可能。
それも美しいさばきをみせて舞台を横切る。
女性たちの群舞による白のバタ・デ・コーラでのファルーカ。
それに重なるアナ・モラーレスの赤いバタでのタンゴ・デ・マラガ。
クリスティーナ・オジョス「南への旅」の
沢山のトランクの上でサパテアードするのは
長身のウーゴ・ロペス。
跳躍も回転も美しく思わずオレ!
ダビ・コリアの静止から静止へとうごいていく
ゆっくりとした美しい動きもオレ!
最後はマントンでルベン・オルモスへ。
黒いマントンをラファエラからアナ、アナからダビ、ダビからラファエラ、
そしてウーゴへと手渡していくのは
アートを次の世代へと受け継いで行くことの象徴のようだ。
照明も衣装もただひたすら美しく
細部にまで気を配った素晴らしい作品。
もう一度みてみたい。
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