ギター公演シリーズにまたもや向かう、ロシオ・モリーナとの共演で気になっていたジェライを聴きに。1995年アリカンテ生まれというから27歳? 14歳からプロとして主に舞踊伴奏で活躍氏、ファルキートやロシオ・モリーナ伴奏で世に知られるようになりました。
ロシオの公演では舞踊伴奏といえど歌もなく、ソロで演奏してたとはいえ彼のソロリサイタルを聴くのは初めてで、楽しみにしていたのですが、いやあ、良かったです。
©️ Archico fotográfico Bienal de flamenco / Claudia Ruiz Caro |
普通のフラメンコギターじゃない。すごくポップな感じ。フラメンコ・ポップと呼ばれる流行歌を演奏しているわけではないのだけど、発想が飛んでいる。
最初はマラゲーニャなんだけど、フラメンコのじゃなくてレクオーナのマラゲーニャのフレーズにインスパイアされて発展していくという感じ。歌心たっぷり、センティミエントたっぷり。続くタラントもカンシオンみたいなイントロだし。他の曲でもどこかで聞いたポピュラーなメロディが織り込まれている。決して正統派ではないけれどフラメンコではないわけではない。でも曲名と内容が一致しない感はあるし、曲種ごとのキャラクターというのを大事だと思う私的には抵抗がないわけではない。自由なんだね。
甘いセラーナを聴いてて思ったのは、もうこの世代はパコやマノロじゃなく、ビセンテ・アミーゴやラファエル・リケーニ、ヘラルド・ヌニェスの影響なんだな、ということ。
あとね、ほんと、楽しそうに演奏するんですよ、この人。その楽しさがこっちに伝わってくる。なんで、もう細かいことはいいか、って思えてきちゃうのであります。
これからどんな展開になるのか楽しみなようでも怖いようでもあります。
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