先日お知らせしたカハソル175周年記念フラメンココンサートに行ってきました。
豪華な顔ぶれですが、招待客がほとんどだったこともあってダフ屋がでる盛況。
幕開けのアルカンヘル、マルティネーテがすばらしかった。
彼の声はフラメンコ歌いにはめずらしい、いわゆる美声であって、
フラメンコ独特のしゃがれ声とは正反対。
若いに似合わず研究家肌で古いカンテに学び新しい感覚を加えていく。
彼の、こう歌おうという姿勢がぴんぴんに感じられる。
そしてその方向にこっちの魂ももっていかれていく感じだ。
続くカーニャもソレア・アポラーにつなげて終わる。
うんうん、カンテと真っ正面から勝負している感じだ。
タンゴへ。すごい集中力を感じると同時に、伸びやかでゆったりとしている。
アレグリアスはオーソドックスなものから新しい歌詞のもの、
ミラブラやカンティーニャ、アレグリアス・デ・コルドバまで幅広く網羅し、
最後のファンダンゴではいつもながらに大向こうをうならせた。
ひとつの音にたくさんのものが集約されているというのだろうか
強く激しく、心に響く。目が離せない、
続いて登場はベテラン、パンセキート。
全く衰えを感じさせない、ふくらみのある響きのある声で歌い上げるアレグリアス。
深みのあるソレア。タランタ。が、ブレリアで昔のアルバムで歌っているレトラを歌ったときには鳥肌がたった。ブレリアの名手、モライートの伴奏で聴くのはひさしぶりだがいい感じ。
最後をしめたのはイスラエル・ガルバン。
フアン・ホセ・アマドールとダビ・ラゴスのカンテとペドロ・シエラの超絶ギターを踊る。
ギターのように歌を伴奏するかと思えば、ギターを聴く心の響きをそのまま表すようにリズムをとる。
いや、やっぱりイスラはすごい。一段と磨きがかかった感じ。動きがさえわたっている。
ついついオレ!がもれてしまう。あの間合い。なにか武術にも通じるような感じだ。
いいものばかりみっつもみた夜は、いいフラメンコをみた夜がいつもそうであるようになぜかお腹いっぱいで
杯ばかりを重ねるのでした。
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