2022年3月7日月曜日

ヘレスのフェスティバル最終日エステベス/パーニョス舞踊団『ラ・コンフルエンシア』

 最終日夜11時から、アタラジャでの最終公演は先日のアルルフォンソ・ロサの素晴らしい作品を演出振付したエステベス&パーニョスのカンパニーの公演。これもまた素晴らしいものでした。

©Javier Fergo Festival de Jerez

ラファエル・エステベスとバレリアーノ・パーニョスの二人を含む五人の男性ダンサーが、フラメンコやスペイン民謡などをベースにした音楽でとにかく踊りまくる1時間10分。フラメンコが得意なラファエルとアルベルト・セジェス、ボレーラの名手バレリアーノ、スペイン舞踊のヘスス・ペロナ、コンテンポラリーが上手なホルヘ・モレラ、とそれぞれの得意を生かした振付で、エステベス&パーニョスらしく、フラメンコの歴史研究に裏付けされた根拠があり、なるほどとうならされることばかり。

純粋な舞踊作品であり、舞踊好きなら魅了されるはず。要素が盛りだくさん過ぎてめまいがしそう。

例えば、ホタからのアレグリアスがセビジャーナスの起源であるセギディージャ風になってカディスのブレリアになってまたホタとか、アレグリアスのルーツを考えさせるナンバーだったり、黒いTシャツを頭にかぶって、アフリカ系の人の影響を示唆したり、聖母像を想起させたり、めくるめく展開。トリアーナのタンゴのお尻を突き出すのもアフリカ系由来だしね。

ラファエルは太っていて、バレリアーノは筋肉質で痩せている。でもそれぞれがそれぞれの身体でそれぞれの表現をする。これってめちゃフラメンコじゃない? 

ソロあり、群舞あり、ドラマ的なものあり、と

いやあ、またすぐにもう一度観たい、また本人たちの解説付きでビデオが見たい。そんな作品です。

余韻を胸に家路につきました。

ビデオはこちら


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