2016年2月29日月曜日

ヘレスのフェスティバル10日目/マヌエル・リニャン

マヌエル・リニャン!
文句なく今年のヘレスの最高の舞台だった。

黒いバタ・デ・コーラでのオープニングはブレリア。
同じく黒のマントンさばきもバタさばき同様、華麗なテクニックでみせてくれる。
マヌエラ・バルガスのような風格。

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez


紐をつかっての、ホセ・マルドナードとのデュオは秀逸!
紐をむちのようにつかったり、身体にまきつけたり、
縄跳びやゴム飛びのようにつかったり。
こんなアイデアは今までみたことがなかった!
先日もコルバチョの舞台で紐がでてきたけれど大違い。
ひもを最大限にいかして踊りをつくっている。すごい!

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez
ティエントはソロで。いやあ、これもすごかった。
ティエントはソレアやアレグリアスほどにはポピュラーではないけれど、いやあ、そのポテンシャルを十二分に引き出している彼の力。
とくにタンゴではおばあさまのような振りもいれつつ、味わいがあってムイ・ムイ・フラメンコだ。

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez


ミラブラ/カンティーニャ/アレグリアスではラ・ピニョーナとパレハで。最初はピニョーナがバタでリニャンが男装。
レフリーのようなかたちトロンボも参加し合間にひと踊り。
いやあ、この人はファルキート以上にファルーコですね。
後半はリニャンがバタで、ピニョーナがバタで、まったく同じ振りを踊るという、面白い試み。いやあ、この人、天才かも。

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez

男性舞踊、女性舞踊、男性らしさ、女性らしさというものはやはり依然としてあるけれど、それだけではないなにかもあるよ、ということを示しているよう。

最後は再びバタ・デ・コーラでソレア。
バタはもう彼のアイデンティティといってもいいだろう。
彼は彼のスタイルを築き上げた。
リニャンの才能に酔わされた一夜であります。 




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