冒頭は黒いシンプルな丈の短い衣装にベストをきてギター伴奏でのファルーカ、マラゲーニャ、サパテアードと続く。力強く情熱的とみるか、暴力的に野 性的とみるか。マラゲーニャは歌もひどかったが叙情的な歌にこれでもか、とサパテアードを突っ込むのはどうなんだろう。昨日のイスラエルの完璧な動きがま だ目に焼き付いたままなので、どうしても採点がきびしくなってしまうのかもしれないけれど。ミゲル・ラビのカンテソロでのロマンセも音程も安定しないし、 声を無理につくってる感じなどもあってちょい残念。
Javier Fergo Festival de Jerez |
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そこに白いプリーツのフリルのついたバタ・デ・コーラでモネータが絡む。
エレガントなラトーレとのデュオは何年もの歴史を感じさせ悪くない。いやラトーレが彼女を引き立てるようにしてるのかも。少しかがんだようなグラナダぽい形での速い回転もいい、と思ったのだが、カンテソロのマルティネーテ(メロディとかかえててあまりよくない。声量はあるけどね)に続いて再び黒い衣装で登場してみせるシギリージャはやはりブルータで、力でねじふせていくかんじ。長い時間舞台にいて自分のすべてをみせようというのはいいのだが、同じような振りが多く単調か。
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グラナイーナのカンテソロもおい、っていいたくなるくらいひどかったけれど、ルイス・マリアーノのギターがウードのように響くサンブラ風ティエントからタンゴへ。衣装も白いブラウスにスカートで、彼女によくにあう。
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メルセデス・ルイスの時と同様、ベテランに感動し(スペイン国立バレエ団万歳!) 、若手にちょっと失望という感じ。ギターはいいけど、歌い手ももっとほかにいるでしょ?って感じが正直しました。声量はあるけど音程やメロディ、きちんと正確に歌えないってどうよ。そんでまたそれに拍手をおくる観客もどうよ、ってことなんだけどね。う〜む。
フラメンコも音楽なんだから、音程、リズム、メロディ、みんな大切でございます。昔から歴史に名を残すような人はみんな、音程しっかりしてますよ。
本当はモネータらの世代、何人か一緒の舞台の方がいいところがひきたっていいのかもしれない。
大向こうをうならせるような作品は誰もが作れるもんではありませぬ。
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