2月22日、セビージャのロペ・デ・ベガ劇場で
2010年第16回ビエナルのヒラルディージョ賞の表彰式が行われた。
ヒラルディージョ賞はもともと、
ビエナルのコンクールの優勝者におくられる賞で
80年カリスト・サンチェス、82年マリオ・マジャ、84年マノロ・フランコ、
86年チョコラーテ、88年ハビエル・バロン、90年ニーニョ・デ・プーラが受賞。
そう、90年までは毎回歌、舞踊、ギターと中心になるものが決まっていたのだ。
92年セビージャ万博の年にそれがなくなり
その年のすばらしいアルティスタや作品におくられるようになったのはいつからだったろう。
以前は記者らの投票で選出していたが
現在は大学教授らからなるビエナルの評議員によって選出されている。
今年の受賞者の発表についてはこちらに記したが
授賞式では
新人賞のダビ・カルモナが師マノロ・サンルーカルに謝意を述べたのにはじまり
革新賞のパストーラ・ガルバン、振り付け賞のルベン・オルモ、
伴奏賞のラモン・アマドール、アントニオ・カリオンらが次々と壇上に上がる。
魔法の瞬間賞のコンチャ・バルガスは日本滞在中でその姉妹が代理で
アンドレス・マリンと賞を受け取った。
ほかにも特別賞のミゲル・ポベーダはソニアが、
名誉賞のパコ・デ・ルシアはペペ・デ・ルシアが、と兄弟や
音楽賞のルノー・ガルシアのように共演のドランテが、代理で受け取った。
マエステリアのモライートは健康上の理由でマネージャーが代理。
最後は作品賞の「ドゥーナ」で、
日本公演から帰ったばかりのマリア・パヘスがシディ・ラルビ・シャルカウイと
舞台に上がった。
なお、この授賞式の模様は2月24日カナルスール2で放映されるとのこと。
休憩をはさんで、初代ビエナル監督で、
ビエナルの生みの親とでもいうべき存在、
ホセ・オルティス・ヌエボが芝居仕立てで
若手アーティストを相手にビエナルのはじまりや意味を話す作品
「マス・アジャ・デ・ラス・ソンブラス・ペルミティダス」
が上演。
ふだんはスペイン歌謡中心の活躍をしているマヌエル・ロンボがいい。
フアナ・アマジャとクリストバル・レジェスの娘、ナサレ・レジェスの火花、
ダニ・デ・モロンのしっかりしたギター演奏などを組み込んでいるのだが
ちょっととっちらかった印象。
「昔は昔のことしか話さなかった。今はまちがってもなんでも前進している」
とビエナルの意義を再検証。
たしかにビエナルはフラメンコの流れを変えた。
絶え間なく登場する新人、若手アーティスト。
これまでの30年はこれからのフラメンコの礎となっていくことだろう。
なお2012年ビエナルは9月7日から10月6日の予定である
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