![]() |
© Festival de Jerez/Esteban Abión |
ペペ・トーレスの舞台作品、というか、彼の一人舞台っていうのはおそらくこれが初めてでは?
ヘレスのフェスティバルにも、ソン・デ・ラ・フロンテーラとの共演のほか、様々な作品のゲストとして出演はしているけれど。サラ・コンパニアは超満員。期待は高まる。
黒のビロードのジャケットでのシギリージャに始まり、
![]() |
© Festival de Jerez/Esteban Abión |
カンテソロからのブレリア、
![]() |
© Festival de Jerez/Esteban Abión |
ギターソロ、カンテソロに続いて、ぺぺ自身によるギターソロ、
![]() |
© Festival de Jerez/Esteban Abión |
そして最後はソレア。シンプルな構成もぺぺらしい。
昔ながらのスタイルを守りつつも進化させたペペならではの踊りは、他に類を見ない。とにもかくにもムイ・フラメンコ。大きな派手な動きではなく、地味なんだけどキラッと輝く。抑制された中に熱い血潮を感じる。何気ない回転に、ちょこっとあげただけの足に、オレ!がでてしまう。ラファエル・エル・ネグロやパコ・ベガといった、トリアーナのヒターノのバイラオールたちのスタイル、エッセンスを継承している唯一の存在じゃないかと思う。
今回も彼らしい魅力を堪能させてもらえて、ギターまで聞かせてもらえて満足ではあるのだけど、攻撃的な音響や、顔に影が出る照明が非常に残念だった。ハードロックのコンサートじゃないのだから、あんなふうなボリューム目一杯にあげた音響はありえない。靴音のニュアンスが聞き取れない。位置によってはどかどか聞こえてしまうのも変。また、これは個人的な好みなのかもだけれど、歌い手がパワフルタイプというか、ガンガン行く感じで、ぺぺの繊細さ、優雅さをうまく引き出してはいなかったと思う。違うタイプの歌い手で見たかったなあ、と思ったことでした。たとえばエセキエル・モントージャとか?歌い手がエルギッシュだからか全体的に全速力で駆け抜けるようなスピードだった印象だけど、もっとゆっくり歌い上げるのをゆっくりマルカールしていくのとかも見たかった、とか、大好きなぺぺだからこそ、欲張りな不満も持ったのでありました。
ビデオはこちら
ビデオだと会場の爆音じゃないですね、ふむ。
0 件のコメント:
コメントを投稿