サラの新作はラテンバラード、ボレロをモチーフにした『アルマ』。
スペイン語圏の人なら誰もが知っているような、ボレロのスタンダードナンバーがフラメンコのリズムに乗って歌われたり、フラメンコの歌い回しで歌われたり。
ナイトクラブの雰囲気。
ボレロ歌手たちへのオマージュなのか、マイクを使っての群舞はボレロのリズムで。
フレコというのか、糸状の幕の後ろにサラが登場し、踊り始める。
タイトな、首まで詰まった、大きな幾何学水玉のドレス
ちょっと踊りにくそう。
ルビオ・デ・プルーナの歌うボレロが
ダビ・デ・ハコバの歌うシギリージャと混ざり合い
やがて曲もシギリージャへ。
と、ここまでは前日のプレスセッションで写真があります。
続く女性の群舞のガロティンは黒のコルドベスで。
4曲目のランカピーノ・チーコによる『アルゴ・コンティーゴ』の歌唱は素晴らしかったです。ゆっくり目のブレリアで、サラと女性、男性の三人による踊り。
今回はこのランカピーノ・チーコの他、3曲が事前録音での演奏。それでも素敵ではあるけれど、生で聴いてみたかったなあ。
ミュージシャンたちだけでのルンバ『コンティゴ・アプレンディ』、群舞のカーニャ『テ・エクストラーニョ』はサラが始めた、広がるスカートで肩にかけたりも。
ボレロやフアナ・ラ・デル・ピパがソレア・ポル・ブレリアで歌う『トダ・ウナ・ビダ』の録音を挟んで、黒のフリンジの衣装でサラが踊るソレア『レモリノ』、前作までこのカンパニーの歌い手だったイスラエル・フェルナンデスが録音で歌う『アドロ』、そして最後はブレリア。
ここまででざっと1時間、これまでの作品に比べると絶対的に短いですね。それも良き。
サラはいつもながらに全身全霊で舞台に取り組み、あのクリアなサパテアードも、誰をも虜にするあの微笑みも健在。
スペイン語圏の人にお馴染みの曲を使っていることもあって、フラメンコを知らない年配の人にもきっと入りやすい作品なのではないでしょうか。
なお、最後に、最近のアーティストや作品では珍しく、しっかりフィン・デ・フィエスタをやってくれ、ダビ、アントニオ、ハーモニカやサックス、フルートのディエゴ・ビジェーガス、パーカッションのアントンと踊りついでいくのがとても楽しく、昔ながらのフラメンコもいいよね、とか思ったことでありました。
初演ということなので、これからまた変わっていくのかもですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿