夜はビジャマルタ劇場へ。アンダルシア舞踊団25周年公演。
これまでの監督たちや振り付け家たちの、舞踊団の代表する作品の場面を再演し、歴史を振り返るという形。20周年の時は当時監督だったラファエラ・カラスコが、それぞれの監督の作品のイメージで自らが振り付けした作品だったのだけど、それとは違うアプローチですね。
2019年11月セビージャ、マエストランサ劇場で初演。昨年ビエナルでも上演されたので、私が観るのはこれで3回目となります。でもその3回でも主な場面は一緒でも、ゲストが違うなど、細部の変更はあるのと、大規模舞踊団の群舞などはやはり見応えがあるので、見飽きません。
この日も最初は初代監督、マリオ・マジャの『レクイエム』から。
©Javier Fergo Festival Jerez |
唯一出演しているオリジナルキャストのディエゴ・ジョリも熱演。
©Javier Fergo Festival Jerez |
上演された回数も少ないので、見ていない人も多いだろけど、昔からのファンならマリオらしい振り付けにきゅんとなるのでは?
続くはカーニャ。ビエナルではアナ・マリア・ブエノが踊りましたが、この日はウルスラ・ロペス監督が踊りました。黒地に白の水玉のバタ・デ・コーラの、コーラの裏が真紅で、とても素敵。衣装もやっぱり大切です。豪華な刺繍の施された持ち重りのするマントンも美しいのだけど、長身のウルスラなら、刺繍は少なくていいからもう一回り大きなマントンの方が見栄えがいいようにも思います。バタもマントンも技術がある人なので、それにあった小物を使うということも必要。より踊りが生きてきます。振付もウルスラのようですが、アナ・マリアのにも似ていたような。
©Javier Fergo Festival Jerez |
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その後、ミロンガのカンテソロ、ラファエラ・カラスコ振り付けの『ロンデーニャ』、ギターの6本の弦を6人のダンサーたちが踊るもので、スタイリッシュ。ああ、この場面、ウーゴ・ロペスがいたよなあ、とか思い出す。
そして今回の新作、ハビエル・バロン振り付けの男二人のアレグリアスへと続きます。男二人の足が交差したりするところがきれいだし、面白いけれど、うーん、やっぱビエナルのロペ・デ・ベガ公演で見たハビエル自身のソロの方がいいなあ。
©Javier Fergo Festival Jerez |
1時間45分は、最近の傾向からするとちょっと長い。オリジナルの振り付けをそのまま、ということにこだわらず、少し短縮するとかしてテンポアップするともっといいかも。
若いメンバーたちも初演の時からどんどん上手になっているような気がするし、こうやってフラメンコ/スペイン舞踊はつながっていくんだろうなあ。
途中にはさまれる歴史を振り返るビデオでもたくさんの懐かしい顔。でも名前とか入れたほうが若いファンにもわかりやすいよね。
アンダルシア舞踊団が開幕を飾ったへレスのフェスティバルも今回が25周年。たくさんの思い出が交差する公演でした。
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