2020年9月6日日曜日

アンダルシア舞踊団『25周年』

ビエナル開幕はロペ・デ ・ベガ劇場でアンダルシア舞踊団。


ウルスラ、ロペス監督の元の初公演。

昨年11月のマエストランサ劇場での公演の再演、ただし、メンバーは変わっています。

構成はほぼ同じですが、今回のスペシャルはゲストで、アナ・マリア・ブエノとハビエル・バロンが出演していること。

前回同様、初代監督マリオ・マジャ振付の『レクイエム』で始まります。


Bienal de Flamenco©︎ Claudia Ruiz Caro

所々にああ、マリオだなあ、という振りがあったりダイナミックな群舞。で、ノスタルジックに感動。ゲストのマリアノ・ベルナルもいい感じ。あ、写真で見ると相手役はロサだったのね。


Bienal de Flamenco©︎ Claudia Ruiz Caro


アナ・マリアのカーニャはバタ・デ ・コーラとマントンで。マントンの扱いに余裕があって、セビージャらしい味わいでした。

Bienal de Flamenco©︎ Claudia Ruiz Caro



ハビエル・ラトーレ振付の『ファンタシア・デ ・カンテ・ホンド』はこのロペ・デ ・ベガで初演見た時ほどの感動にはならないけれど、健闘。

ホセ・アントニオ振付の『レジェンダ』の長い長いバタ・デ ・コーラへと続きます。アンダルシア舞踊団で初演し、後、国立バレエでも上演された作品です。モブの処理とかよくできているなあ、と思ったことでした。そしてあの長いコーラを操って踊っているのもすごい!

Bienal de Flamenco©︎ Claudia Ruiz Caro


オヨス『南への旅』はオヨス役を踊るロサ・ベルモンテがいい味を出していました。オヨスの物真似、じゃないけど、オヨスの雰囲気がよく出ていました。ここでもマリアノ・ベルナルがいい。

ルベン・オルモ振付『イグナシオ・サンチェス・メヒアスへの嘆き』ではクリスティアン・ロサノが闘牛士の役を踊っています。牛を群舞で表現するこの振付も面白いです。。

が、群舞よりも何よりも結局フラメンコが最強!と思ったのは、ハビエル・バロン!

Bienal de Flamenco©︎ Claudia Ruiz Caro


これがとにかく最高。カンティーニャを踊ったのですが、回転にも余韻があり、オレを叫ばずにはおられない。間合いがいい。靴音がいい。涙が出るほど、素晴らしいフラメンコでありました。たった一人で作り上げるそのフラメンコの凄さ。

最後はウルスラの振付。これまでの様々な作品の振付の集大成的な感じ。民族舞踊風のパソとかも取り入れているのが面白いです。

Bienal de Flamenco©︎ Claudia Ruiz Caro


劇場は定員の半分のみ。退場も係員の指示に従い、少しずつで密を避ける形。

とはいえ、劇場で、生で見るフラメンコの素晴らしさ。画面で見るフラメンコ とはやっぱり違う。いや、画面でみても伝わるものありますよ。でも場を共有する、同じ空気を吸うからこそ伝わるものもあるような気がするのです。

ロペ・デ ・ベガ劇場だとマエストランサより小さいので、後ろの方の席からも細部がわかる。舞台も小さいので満員御礼な時もあったけど。

いい公演だったので、定員半分じゃもったいない。早く状況が落ち着いて、みんなで観ることができますように。


なお、日本人がほとんどいない会場ですが、例年通り、日本語のアナウンス、流れてました。そのほかにも感染防止のためのアナウンスも。次回はみんなと一緒に観たいなあ。




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