2020年9月20日日曜日

マヌエル・デ ・ルス『ミ・クラベ』

マヌエル・デ ・ルスのリサイタルは22時からアルカサルで。
22時5分に入り口を閉めるということで、ペラーテは閉幕を待たずに席を立つ。劇場からアルカサルまで徒歩15分。

ほぼ定時に始まったリサイタルは彼の2枚目のアルバム『ミ・クラベ』のプレゼンテーションを兼ねたもの。

最初はソロ。タランタ。そしてソレア。
うーん、いろいろやりたいことを片っ端から詰め込んだという感じで、曲としての統制や構成を考えて作られている感じがほぼしません。フラメンコ・ギタリストは、基本、自作を演奏するわけで、作曲能力が必要になってくる、っていうのが他のギターとは違う。
なんで演奏能力だけじゃダメということになります。大変です。きついです。

Archivo fotográfico Bienal de Flamenco. Fotógrafa: Claudia Ruiz Caro


1980年ウエルバの生まれ。エバ・ジェルバブエナの伴奏をしていたことがあるので、なんとなく知っている人もいるのではないでしょうか。

スピード感のあるブレリア。ブレリアが好きなのかな。この辺から調子が出てきた感じ。

グラナイーナも最後はテンポをあげた三拍子、ブレリア風に終わるし、故郷の名物、ファンダンゴ・デ ・ウエルバはともかく、シギリージャも、グアヒーラも、テンポは早く、ブレリアに聞こえてくる。うーん。シギリージャらしい深みやグアヒーラらしい熱帯ぽさとか感じさせてくれないのは残念。

Archivo fotográfico Bienal de Flamenco. Fotógrafa: Claudia Ruiz Caro


Archivo fotográfico Bienal de Flamenco. Fotógrafa: Claudia Ruiz Caro

Archivo fotográfico Bienal de Flamenco. Fotógrafa: Claudia Ruiz Caro
ファンダンゴを歌うのは奥さん、オリビア・モリーナ。


ボレロ、っていうのはビセンテ・アミーゴの影響に他ならない。この世代、パコとビセンテの影響なしにはいられません。三拍子のカンシオン、コンパスから離れて弾きたくなっちゃうんだろうなあ。


Archivo fotográfico Bienal de Flamenco. Fotógrafa: Claudia Ruiz Caro

 最後はアルバムのタイトルになった『ミ・クラベ』というルンバ。

メンバー紹介の前、最初に音響テクにお礼をいうのは珍しい。テクはビセンテの音響さんでもあります。

ギターのリサイタル、昨日よりは多かったものの、やっぱりお客さんが少ない。なので、前回のビエナルのように、ホアキン・トゥリーナ・ホールでも良かったかな。


なお、共演のフランシスコ・ロカというミュージシャン、フルート、キーボード、ギターにハーモニカを操るマルチなミュージシャンでした。すごい人いるね。

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