アンダルシア州のフラメンコ公演シリーズ。金曜にエバ・ジェルバブエナで開幕。そして土曜はピニョーナ、ペペ・トーレス、アデラ・カンパージョ、ラファエル・カンパージョと4人の踊り手が出演する、ガラ的な作品。ピニョーナ以外の3人は作品作りが得意とは言えないけ実力派。90年代以降、自分で作品を作らないとフェスティバルなどへの出演の機会がない、という傾向が顕著になっていて、踊りはすごいんだけど作品作りに意欲的ではない踊り手達が影に隠れがちになるという状況が続いている今、そんな踊り手たちを集めて一つの作品にまとめる、というのは意義があることだと思います。
幕が上がると後ろ姿の4人の踊り手と3人の歌い手がそれぞれに上からの照明があたり、歌に合わせて、踊り手が順番に前を向き向き、一人づつ踊り継いで行く、という、かっこいいオープニングと、最後、全員が半円に座ってフィエスタのように踊るブレリア以外は、それぞれのソロというガラ公演的な構成なのですが、トップバッターのアデラは下手、ラファエルは上手、ピニョーナは舞台全体を大きく使い、ぺぺは真ん中と、踊る位置、歌い手の位置も変わり、また、曲から曲へのつながりもスムーズで“作品”の形がちゃんとできているという感じ。また舞踊を支える歌い手3人、ペチュギータ、マヌエル・デ・ラ・ネナ、イスマエル・デ・ラ・ロサも若手ながら実力派。ギターはヘスス・ロドリゲスとホセリート・ペレス。
アデラのソレア・ポル・ブレリアはセビージャ的。マティルデ・コラルの女性らしい優雅さではなくホセ・ガルバン系というか、もっと雄々しいというか、仄暗く、どうだ!っていう強さがある。ラファエルのティエントは抜きが絶品。タンゴではトリアーナ感満杯のマノロ・マリン系。ピニョーナはタラントを舞台いっぱいに踊る。タブラオが主な舞台である3人よりも劇場公演が得意なのだろう。ぺぺはソレア。彼の踊りにも、ラファエル・エル・ネグロのようなセビージャのヒターノたちの舞踊の系譜が感じられる。それぞれ個性が違うから見飽きない。
最後のブレリアで、踊り始めたアデラにラファエルが加わり、ラファエル一人のところにぺぺが加わるというブレリアも良き。最初の二人のソロの繋ぎのところもそうだけど、この兄妹の絡み、すごくいい。またラファエルとぺぺ、二人で踊るのはグイトとマリオを彷彿とさせてこれもかっこいい。
終演後、劇場のバルでは誰がいいとか好きとか話も弾んだのでありました。
またヘレスのフェスティバルとかでやってくれないかな。でもギターはフアン・カンパージョがいいな。(この日は他の仕事だったらしい)