2026年6月28日日曜日

ヘレスのブレリア祭

ヘレスは夏もフラメンコ!と言うわけで毎年恒例、ビエルネス・フラメンコスは7月24日から、そして8月19日から4日間、ブレリア祭も開催されます。ビエルネス・フラメンコスのホセ・バレンシア、ブレリア祭のアンヘリータ、モントージャとペレといったごく少数の例外をのぞいてほぼ全員がヘレスのアーティストというのがすごいですね。人口あたりのアーティストの数って絶対ヘレスが一番多いと思います。
ブレリアの生まれ故郷、ブレリアのメッカでフラメンコ、思いっきり楽しんでくださいませ。


◇ビエルネス・フラメンコス

7/24(金)『ミサ・フラメンカ』

[出]〈g〉ぺぺ・デル・モラオ、〈violin〉ベルナルド・パリージャ、〈perc〉ペリーコ・ナバロ、〈c〉マリア・ペーニャ、ロシオ・パリージャ、トマサ・ペーニャ、ロシオ・バレンシア、ペドロ・モントージャ“チャンキータ”、グレゴリオ・パリージャ、ベルナルド・ルビチ、ルイス・モントージャ

[場]ヘレス サンティアゴ広場

7/31(金)

[出]〈c〉カプージョ・デ・ヘレス、ホセ・バレンシア、マヌエル・デ・カンタローテ、〈g〉ラモン・トルヒージョ、フアン・レケーナ、ノノ・ヘロ、〈b〉 サライ・ガルシア、伴奏〈c〉ホセ・エル・ペチュギータ、マヌエル・デ・ラ・ニナ、gヘスス・ロドリゲス

8/7(金)

[出]〈c〉モモ・モネオ、〈g〉ドミンゴ・ルビチ、〈c〉ベルナルド・ルビチ、ルイス・モントージャ“チャンキータ、〈g〉マヌエル・セルパ、〈b〉 マリソル・ヒメネス、マルタ・デ・サンティアゴ、『ヘレスのブレリア』〈c〉コラル・デ・ロス・レジェス、タマラ・タニェ、ミゲル・アンヘル・エレディア、フアン・デ・ラ・マリア、〈g〉ドミンゴ・ルビチ、〈b〉マリア・カルピオ"ミヒータ"、ベレン・レジェス、フアナ・デル・オビスポ

8/14(金)

[出]〈c〉トマス・ルビチ、チェロ・パントハ、マヌエル・モネオ“バルージョ”、〈g〉マヌエル・ルビオ、クーロ・カラスコ、〈b〉ソラジャ・クラビホ、伴奏〈g〉ホセ・デル・ボリータ、〈c〉フアニ・デ・ラス・トレスミル、〈palmas〉トロンボ

[場]ヘレス サント・ドミンゴ修道院

[問]https://www.turismojerez.com/detalle-fiestas/viernes-flamenco


 ◇第59回フィエスタ・デ・ラ・ブレリア

8/19(水)21時30分

[出]〈c〉エル・トロ、アンヘリータ・モントージャ、ダビ・カルピオ、〈g〉ドミンゴ・ルビチ、マヌエル・バレンシア、〈palmas〉フアン・ディエゴ・バレンシア、アリ・デ・ラ・トタ

8/20(木)21時30分

[出]〈c〉マカレーナ・デ・ヘレス、〈g〉イスマエル・エレディア、〈palmas〉マヌエル・ビナサ、ダビ・デ・ヘルトゥデス、マヌエル・デ・ラ・マカ、ラ・マキ、〈c〉ルイス・エル・サンボ、〈g〉ドミンゴ・ルビチ、〈palmas〉ハビエル・ペーニャ、アリ・デ・ラ・トタ、ルイス・ラモス、〈c〉マカニータ、〈g〉マヌエル・バレンシア、〈perc〉カルロス・メリノ、〈palmas〉ハビエル・ペーニャ、マヌエル・マカノ

8/21(金)21時30分

[出]〈c〉ホセ・ミヒータ、〈g〉ドミンゴ・ルビチ、〈c〉フェリパ・デル・モレーノ、〈g〉マヌエル・バレンシア、〈c〉ルイス・モネオ、〈g〉フアン・マヌエル・モネオ

8/22(土)21時30分

[出]〈c〉エル・ペレ、〈g〉ニーニョ・セベ、〈c〉ヘスス・メンデス〈g〉アントニオ・イゲロ、〈perc〉ペリーコ・ナバロ、〈palmas〉ディエゴ・モントージャ、マヌエル・サラド、『ブレリア・デ・ヘレス」〈c〉エンリケ・レマチェ、マヌエル・デ・ラ・ニナ、ペドロ・モントージャ“チャンキータ”、〈g〉フェルナンド・デル・モラオ、マヌエル・デル・サラド、〈b〉ティア・ジョジャ、ティア・フアナ・デ・ラ・クーラ、ルイサ・レヒレス、ルイサ・デ・トラン。マヌエラ・デル・パスティージャ、ティア・マフマ

[場]ヘレス ベレン広場

[問]https://www.turismojerez.com/detalle-fiestas/fiesta-de-la-buleria

ジョエル・バルガスen トーレス・マカレーナ

2023年ラ・ウニオンのコンクールで優勝したジョエル・バルガス。2003年、バルセロナに近いローマ遺跡で知られる街、タラゴナ生まれ。地元で踊り始め、後、バルセロナ舞踊学院にも学び、2020年にはマドリードのスペイン舞踊振り付けコンクール、2021年にはカステジョンのコンクールで入賞。以後は、マヌエル・リニャン『ビバ』『ムエルタ・デ・アモール』、今年のヘレスのフェスティバルではエステベス/パーニョス『ドンセージャ』に出演し、ビエナルでは同作品とともにアルフォンソ・ロサのカンパニーに出演する予定という若手のホープ。

歌い手の一人の到着が遅れているということで30分以上遅れて開始。

腰高のズボンに丈の短い上着という伝統的な衣装トラへ・コルトで登場。



え?カバーレス? シギリージャの締め歌として歌われることが多く、それだけで歌われることは少なく、それだけで踊られることは滅多にない(一曲として踊られるの見たのは初めてかも?)曲なのでびっくり、途中、シギリージャぽくなったりもして最後はまたカバーレス。

シギリージャではなくあえてカバーレスだった理由はなんなんだろう。


本業は踊り手で、会場に来ていたカルメン・レデスマにも習っていたというカルメン・モレーノがブレリアを歌い踊る。複雑なことはせず、かつてのルンベーラみたいな感じ。自然体で好感。


ジョエルの二曲目はタラント、と思ったのだけど、

歌い手がカスタネットを渡す。え、カスタネットでのタラント、珍しいなあ、と思ったんだけど、一旦そのカスタネットを床に置いてタンゴ?あれ?


と思ったらハビエル・コンデのギターがパコのロンデーニャを奏で、ソレにカスタネットで合わせる。これはなんという曲と言うべき?うーん。


終演後に本人と話してわかったのだけど、タラント、タンゴ、タラントの起源であるファンダンゴから同じ系列のロンデーニャと組み合わせたと言うことでした。わかりにくい。舞台作品もやっていると言うことなのでそのためのものだったのかな。こういうの、昔、ハビエル・バロンが作品『メレディアナ』でやっていたなあ。あれはいつ?ああいう舞台作品では趣向としてありだとは思うけど、ペーニャだと違和感あるかも。趣向としては面白いんだけど。

休憩挟んだ2部はカンテソロでタンゴ、クリスティーナ・トバルとアナ・ポランコと女性ふたりだからからか、日本でもお馴染みレポンパのタンゴとか歌ってました。で、踊りはカンティーニャス/アレグリアス。




全体的に、スペイン舞踊的な身体づかいとかもあるけど、フラメンコとしてもちゃんとしている。でもやっぱり若いからかな、色々詰め込んで、余白がほぼない。足も強いけど、靴音が音楽に聞こえてくるような色彩、ニュアンスはない。できる人にもっともっとと期待しちゃうのは私の悪い癖かも、2年前、前年優勝者として踊っているのを見た時から確実に進化しているのはそう。今後もまだまだ変わっていくんだろうな。この世代では無敵で自信もある感じ。いいライバル、仲間がいるといいね。自分のスタイルが見つかるといいね。楽しみにしています。

最後は、会場にいたアナ・サラサール、ハイロ・ベガも加わってフィン・デ・フィエスタでした。




2026年6月26日金曜日

ディエゴ・デル・モラオ『ア・クエルダ・ペラー』

 カハソルのフエベス・フラメンコす、夏休み前の最終回はギターソロ。ヘレスのディエゴ・デル・モラオが登場。

なんとカンテもパルマもない、全くの独り舞台。というだけでなく、ピックアップのついたギターとペダルが舞台に!ええ?

舞台に登場したディエゴはまず、持ってきた、いつもの?ギターでロンデーニャ。2010年の曲だという。



©︎ Remedios Malavárez/Fundación Cajasol

続いてエアレコでタランタ/ブレリア。ブレリアはパコ・デ・ルシアの曲をだいぶなぞるのだけど、彼には自分の音があるからパコっぽく聴こえないのが面白い。

©︎ Remedios Malavárez/Fundación Cajasol
 

再びいつものギターでソレア・ポル・ブレリアのようなスピードのソレア。ヘレスのソレアは他のところのソレアより早いよね。

シギリージャは、先日、早逝したミゲル・サラドに捧げて。「いつも謙虚で、歌の邪魔をしないギターだった」と。

パコ・デ・ルシアとの思い出のブレリア『エル・レガロ』はもちろん、ぱこに。昔、まだパコと知り合う前にコンサートに来てたディエゴをパコに紹介するよ、って言ったのだけど、いや、まだとか言って遠慮してるうちに箱が帰ってしまい紹介失敗して、その数週間後にパコから電話があって、一緒に録音することになったのは、2003年7月、カディス県ヒメナ・デ・ラ・フロンテーラでのこと。なんて話を思い出しつつ。

もう一曲、エレアコで弾いて、最後はブレリア。これが良かった。ヘレスらしく、リズムが生き生きとしていて、こっちの鼓動も高まるようなそんなブレリア。

©︎ Remedios Malavárez/Fundación Cajasol



ディエゴのことは彼がまだ子供の頃から知っているので、ずっと若手という認識だったんだけど、78年生まれだから47歳だということで、もう立派なベテランなんですね。

演奏も、いぜんとはイメージがちょっと変わって、ビセンテよりもパコ寄り、またブラジルというか、ちょっとラテンギターの影響も感jられるような気がしました。ソロでの公演は多くないから、たまに聞くとびっくりしたりしますね。





2026年6月22日月曜日

アルカサル庭園の夜

今年も6月25日から、毎夏恒例、アルカサル庭園の夜、コンサートが開催されます。

暑いセビージャの夏。夜に夜にアルカ毎週月曜朝10時にその次の週の公演の切符が売り出されます。

クラシックや古楽、ワールドミュージックなどと共にフラメンコ公演も。

今年は、カンタオーラ二人が3公演ずつ行うほか、オランダ人ギタリストらのグループ、ディエゴ・ビジェーカスが出演します。予定が合えばぜひ。




◇第27回レアル・アルカサル庭園の夜 ※フラメンコ公演のみ

7/2(木)、29(水)、8/11(火)

[出]〈c〉マリア・ホセ・ペレス、〈g〉アルベルト・ロペス

7/7(火)、8/4(火)、8/25(火)

[出]〈c〉エステル・メリノ、gニーニョ・セベ

7/24(金)、8/26(水)『ラ・クエルダ・デ・トレス・イロス』

[出]ALXARAF〈c〉ビセンテ・ヘロ、〈perc〉ダビ・チュペテ、〈g〉ティノ・ヴァン・デル・スマン

8/20(木)『イン・クレッシェンド』

[出]〈fl、sax〉ディエゴ・ビジェガス、〈g〉ビクトル・フランコ

[場]セビージャ レアル・アルカサル庭園

[問]https://www.actidea.es/nochesalcazar2026/

2026年6月20日土曜日

ロルカとグラナダ2026

 今年もグラナダの夜を彩る、フラメンコ公演シリーズ、ロルカとグラナダが開催されます。

世界遺産、アルハンブラの中でも奥の高台にあるヘネラリフェ庭園にある野外劇場で夜行われるフラメンコ公演。

2002年、アンダルシア舞踊団による『血の婚礼』、翌年はオヨス舞踊団の『イエルマ』といったようにロルカ作品の上演から始まったこの公演シリーズ、当初は一つの公演が一ヶ月以上続くものでしたが、ここ数年は複数の作品/公演からなり、今年も3作品が公演。

マヌエラ・カラスコとパストーラ・ガルバン観たすぎる!でも私は私はラ・ウニオンのフェスティバル/コンクールと丸かぶりでその後日本へ行くので観ることが叶いません。悲しい。

夜のアルハンブラ庭園に入れるのも魅力的ですよね。月曜火曜は休演なのでお気をつけて、。



◇ロルカとグラナダ22時

7/31(金)~8/15(土)『ラス・ヒターナス・カンタン・イ・バイラン・ア・ロルカ』月火休演

[出]〈b〉マヌエラ・カラスコ、パストーラ・ガルバン、、マヌエラ・カラスコ・イハ、サライ・デ・ロス・レジェス、〈c〉ラ・トバラ、サマラ・カラスコ、エンリケ・エル、エストレメーニョ、〈g〉ペドロ・シエラほか、ゲスト〈c〉第1週エスペランサ・フェルナンデス、第2週アウロラ・バルガス

8/19(水)~22(土)22時『ティエラ・ベンディタ』

[出]〈b〉アンダルシア舞踊団

8/27(木)~29(土)22時『オメガ』

[出]〈c〉キキ・モレンテ、ラガルティーハ・ニック、〈b〉イスラエル・ガルバン、〈g〉アントニオ・レイ

[場]グラナダ アランブラ ヘネラリフェ庭園野外劇場

[問] https://www.juntadeandalucia.es/cultura/lorcaygranada/


2026年6月19日金曜日

セルヒオ・アランダen ペーニャ・トーレス・マカレーナ

 日本ではお馴染みのセルヒオ・アランダだけど、なんと私は初見であります。彼も以前ここでの公演が予定されていたものの天候か何かで延期になってこの日のリベンジ。

ニョニョのギターソロに始まり

タニェのカンテソロ

ホセ・アニージョも加わって、セルヒオのアレグリアス。

軽快。もともと地元マラガの舞踊学院、コンセルバトリオで学んだと言うのだけど、コンセルバトリオ系というかアカデミック感じはなく、フェステーロな感じに見えるのは上体、腕の動きが限定的だからかもしれません。身体づかいとか、きっとフィエスタ系のフラメンコの方が、舞踊団系、劇場系のものより好きなんでしょうね。


休憩を挟んでナタリア・カロのタラント。ニョニョのギターで前座? 10代にしてはちゃんとしている。この時気づかなかったんだけどm、ヘーレン財団のコンクールで時間オーバーした子だ。

先日のキラキラ衣装よりはタラントぽい。17歳。来週末のラ・ウニオンの若者舞踊コンクール準決勝出場のためのデモンストレーションだったみたい。

ホセ・アニージョのマラゲーニャ+ベルディアーレス。

 そしてソレア。

歌聞いていないわけじゃないけど、レトラの時もどんどこ足突っ込んでくるタイプなんですね。ふむ。


この日は普段、公演がない木曜日ということで観客は少なかったのですが、最後、フィン・デ・フィエスタではカルメン・レデスマやぺぺ・トーレ、エル・ルビオ・デ・プルーナが舞台に上がり、思いがけなく得した気分。彼らがわざわざやってくるというのはやはり愛されてるのでしょうね。小さい子はナタリアの妹、踊らなかった子はカルメンの孫らしい。









2026年6月18日木曜日

スサナ・カサス、中原潤、ハイロ・ベガen トーレス・マカレーナ

 クリスティーナ・オヨス舞踊団などで活躍したスサナ・カサス。彼女が今年、2ヶ月ほど、クリスティーナ・ヘーレン財団フラメンコ芸術学校で指導した時に出会った二人の生徒と一緒に舞台に。

オープニングは最初にミュージシャンたち、ギタルストと歌い手たち、クリスティーナ・トバル、マヌエル・パハレス、そしてスサナ、ハイロ、中原と順番に舞台に上がっていってのマルティネーテ。


男装のスサナ初めて見たかも。マヌエラ・カラスコのように、二人のバイラオールを従えて踊るというのは彼女の新しい面を見たという感じ。三人三様だけど、劇場作品並みにしっかり作ってありました。

ルベン・ロメロによるギターソロでのブレリアを経て、




中原のソロはソレア、舞台に上がる時からしっかりソレアの中に入っていっている。集中力。


歌をしっかり聴いて反応して踊っている。ちゃんとしたソレア。

以前、日本で見るたびに気になっていた首が前に出る癖も治っている。フラメンコ的な感覚、センスもよく、メリハリのきいたソレアで、ペーニャのメンバーを含めた観客を魅了した。私が今まで見てきた中で一番良かった。このいい感覚をそのまま日本のお客様にもお届けしてくださいませ。


休憩を挟んだ第2部はカンテソロのアレグリアスに始まり、ハイロのタラント。


彼は昨年のヘーレン財団のフラメンコ才能コンクール舞踊部門優勝者なのだけど、だいぶ体重も減って、お尻を突き出すような姿勢もなくなってきている。膝がくっつきがちなのと、重すぎるサパテアードは相変わらずだけど。力強いというより力任せ、力をコントロールできていない感じ。靴音はデカけりゃいいってもんじゃない。ここぞというときに決めればいいわけで、その意味からもずーっとドデカ音で来られると効果も出ない。むしろ引いちゃうんじゃないかと。タンゴになってからの、ヒターノぽい、どうだ!っていうようなこれみよがせな感じとか、昔のホセ・ガルバン風というか、面白いんだけどね。でもタンゴが強すぎてタラントの意味がどっかいっちゃったかも。むしろタンゴだけで一曲にした方が良いかも。と思ったことでした。


フィン・デ・フィエスタは同級生?が大挙来ていた事もあって、出演者だけで。


1年と言うか、実質、9ヶ月のクラスでも、二人とも確実に学んでアルティスタとして成長している、と言うのを実感。集中して勉強することってやっぱ必要なのかも、ですね。