すごい!すごい!すごい!
| Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
ダビ・コリアがやってくれた。またまたものすごい作品を作り上げた。2020年『ファンダンゴ』に続いて、世界中のオペラハウスでも上演できるだろうできるんじゃないかという非常にクオリティの高い作品。最初から最後まで皆で踊り続け、息もつかせぬ、ものすごい密度でつくりあげているので観ているこちらも過集中じゃないかと思うくらいにを観ていたので終演後は足取りがフラフラするくらいに疲れ果てた。
どこかオリエントな響きのサックスで幕が開くと上手には照明が組み合わされたタワー。薄明かりの中、肩の上に立った人がゆっくり下手から上手へと動いていく。肩車された女たち。洞窟の奥深くのような響きで聞こえるダビが歌うソレア・アポラー。「Se hundió la Babilonia, porque le faltó el cimiento」バビロンが倒れたのは基礎が足りなかったから
| Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
| Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
光の塔を崇める宗教儀式のような動きが繰り返される群舞の中にダビ・コリアもいて、そこから残ってソロを踊る。そう、もちろん彼のソロもありはするのだけど、自分が主役、自分と軍部は別、というわけではなく、彼も群舞の一員となって同じ振りを踊っている場面もたくさん。迫力のある群舞は、個々の力ももちろんだけど、そういった彼の姿勢と振り付けの力だな、と。アルトサックスやエレキベースのどこかオリエントな響きの音楽と音程が一ミリも狂わないダビ・ラゴスが歌うフラメンコ(カーニャ、ソレア、ロマンセ、ブレリア…)が混在するのだけど、そこに山田あかりさんが歌う子守唄が流れたり、琴のような響きをサンプリングして生演奏したり、他の言語(アラブ語?ヘブライ語?)の曲が入ったりという音楽も違和感なく、フラメンコだけでなく民族舞踊やスペイン舞踊、コンテンポラリーなど様々な技術を使って美しい形と動きを見せる振り付けも素晴らしい。そして照明!これがまたすごい。美しい形と動きをより美しく見せてくれる照明の力。
| Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura Leónl |
ムービングライトが照明としてだけでなく舞台美術、いやもはや出演者のように使われるなど、音楽でのループやサンプラーなどもそうだけど、テクノロジーの進化をしっかり取り入れて芸術性を高めていくというのもすごい。その意味で、歌や舞踊というのは人間がその肉体で表現するというある意味とてもプリミティブなものだと思うのだけど、力を合わせることで更なる高みへと上がれるのだ。
| Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |