19時。サラ・トゥリーナ。
ウエルバ出身で、エバ・ジェルバブエナやラファエル・リケーニとの共演などでも知られるフラメンコ・ギタリスト、マヌエル・デ・ラ・ルスとセビージャ出身、アンダルシア・ロックに名盤を残した伝説的存在で、スタジオミュージシャンとしても活躍したマヌエル・イマン。この二人のジョイントコンサート。前半がデ・ラ・ルス、後半がイマン。で、真ん中に二人のデュオという構成。
| Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León |
マヌエルはロンでーニャのソロではじめ、パーカッションを入れてソレア、ファンダンゴ・デ・ウエルバ、ファンダンゴみたいなセビジャーナス。コントラバス、チェロ、バイオリンも加わってバラード風、タンゴ、ワルツ風。誰かの真似というわけじゃなくメロディはオリジナルだとな思うのだけどどこか平版。ロンデーニャとかパコ・デ・ルシアの影が強く、優しい人柄で押しの強さが不足しているのかも。
ピックを使ったアコースティックギターのイマンとのデュオで『シルヤブ』風の三拍子の曲とタンゴ系の曲。こうなると彼のフラメンコギターもも対比により生きてくる感じ。
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後半のイマンはエレキギターでソロを弾き、その最後のサエタのメロディをいくつか演奏したものが印象的。アルカンヘル、アントニオ・レジェス公演に引き続きサンブラも演奏。ブームなん? めっちゃフラメンコな声のクリスティアン・デ・モレがキーボードとカンテで加わり、タンゴやシギリージャなども。最後はブルースとフラメンコの出自が似ていると話してブルース/ブレリア。
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全体的にカオスな感じは否めないし、2時間は流石に長かったけど、まあ満足。フラメンコ、フラメンコだけでなく、フラメンコに影響を受けた/フラメンコが影響を受けた音楽などもビエナルのプログラムに取り入れるのはいいことだと思う。フラメンコの懐の深さの証明でもあるから。
22時半からはアラメーダ劇場でアンダルシアの若いフラメンコ・アーティストたちのガラ公演。
シルクイト・アンダルス・デ・ホベネス・フラメンコスはアンダルシア州が、アンダルシア在住の14歳から25歳までの若手アーティストたちを応援するためにしている企画。第2回の今年は、カンテ舞踊ギター楽器と4部門のアーティストが選出され各地で公演中で今回はその一環。アルカンヘルが構成演出。それぞれがソロを聴かせるだけでなく互いにコラボし、また普段アルカンヘルと共演しているギタリスト、フランシス・ゴメス、パーカッションのリト・マネス、舞踊伴唱で頭角を表したマヌエル・パハレスをサポートメンバーとして、若きアーティストたちがその実力をはっきしやすい環境を整備。それぞれが順番に登場するだけのフェスティバル様式、ガラ公演洋式ではなく、作品の形に作り上げたのは良いと思う。
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全員が舞台に並んだオープニングではアルカンヘル自身もパルマで参加(写真後列左)したブレリアで始まる、ウエルば出身23歳マリア・ゴンサレスの歌から、アルメリア出身21歳昨年のラ・ウニオン優勝のホセホセ・カルロス・エステバン・アンサ・フェルナンデスのピアノへ。マラガ出身23歳左利きのギタリスト、ボネラへ、そこにセビージャ出身25歳マリア・カラスコが踊りで入るといった具合。そこからカマロンの『レジェンダ・デル・ティエンポ』へ。伯父トマティートのファルセータなどオリジナル録音の雰囲気を再現してたのがすごい。最高。そこからまずはギターソロ。ロンデーニャなんだけど、正直いって現在の若手のギタリストたちのレベルから言ってなぜこの演奏で?と思えるような感じ。タランタはマリア・カラスコがマルカールして、そこから彼女のタラントへ。
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なんでもできるタイプだけど平版。強弱やため、演技力などで物語を語るような曲にできる実力はあると思うのだけど。ピアノのソロはマルティネーテの金槌のように右手でリズムをとり、左手で重厚にメロディを奏でて始まるシギリージャとソレア。どちらも誰にも似てない。リズム感の良さ、フラメンコ性、どれをとっても天下一品で、今回の出演者の中でもピカイチ。
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歌い手マリア・ゴンサレスのビダリータの伴奏もカラコールへのアルトゥーロ・パボンのピアノ伴奏の雰囲気。
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ゴンサレスのソロはカーニャとトリージャ。内臓を絞り出すようなフラメンコではなく喉で歌っている、ちょっと表面的な感じ、と思ったのは偏見?スペイン歌謡寄りっていうか。バタ・デ・コーラのカラスコはマントンで華やかにアレグリアス。
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そして最後はファンダンゴ・デ・ウエルバというのもアルカンヘルらしい。
若手といいつつも第一線で活躍できるだけの実力者もいるわけで、そういう若手たちが舞台経験を積み、また通常では出会いにくい同世代と共演の経験、大きなフェスティバルの出演など、こういう機会をもっとたくさんの人にも、という気持ちで家路についたことでした。