メイン会場よりぐっと小さい会場で、椅子もプラスチックだけど、満員御礼。
そしてその期待に応えるような素晴らしい公演だった。
ダビ・カルピオ、ギターのマヌエル・バレンシア、コントラバスのパブロ・マルティン、そして踊りのマヌエル・リニャンが特別協力で出演。
© Jean-Louis Duzert |
ダビのリーダー公演だけど、主役は彼一人であとは脇、というわけではなく、全員が主役。4人のそれぞれのソロあり、様々な組み合わせがあり、最初から最後まで一時として飽きさせることがない。
ダビが歌い始めたソレアを伴奏するのはパブロ。
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そこに加わるマヌエル。そしてリニャンも。
このソレアが、痛みを感じるソレアなのだ。表面的ではないソレア。
ダビが歌うマラゲーニャはコントラバスの伴奏で始まり、ギター伴奏に引き継がれる。
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リニャンが踊るタンゴも、最初は歌が伴奏なしで始まり、そこに踊りが、ギターが加わっていくという形。
マヌエルのギターソロは繊細で、人柄そのままに優しく、強く。
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シギリージャの伴奏は素晴らしかった。モラオの伴奏を思い出させる。モラオ亡き今、もっとも素晴らしいシギリージャの伴奏を聴かせる存在だろう。
サパテアードのソロがあったり、
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トナーを歌うダビとリニャンの絡みがあったり。ここでは歌が踊りを伴奏するのではなく、踊りが歌を伴奏しているかのようだ。
コントラバスのソロにギターが加わり、ブレリアへ。カンテも加わり、最後は再びソレアに戻る。
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普通のカンテリサイタルとは一味も二味も違う、カンテの公演。
初演は2015年3月のヘレスのフェスティバル。最後、リニャンはバタを身につけなかったものの、構成は同じ。
初演を見たときに私はこう書いた。念願叶って嬉しい限りだ。
いい歌といいギターといいコントラバスといい踊り。
上質な音楽と舞踊。シンプルな4人だけの舞台は今年のフェスティバルの作品の中でも出色の出来。もう一度ぜひ観たい。
うん、これは何回でも見たい作品だぞ。
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