19時からのサラ・ラ・コンパニア
開場前から良い席をめざして
列ができていたものの満席ではない。
まだやっぱり知るひとぞ知る、の存在なのかなあ。
フアン・ホセ・アマドールとマヌエル・デ・ラ・クーラの歌う、
マルティネーテ
シギリージャ
踊りはいつ?
と思った頃にカンティーニャスへと変わり
帽子をかぶりステッキを持ったカレーテ登場。
彼の憧れ、フレッド・アステアを思わせる。
古き良き白黒ハリウッド映画より飛び出たよう。
自由闊達。
フラメンコ舞踊の決まりに縛られることなく、
コンパスの海を自由自在に
ゆうゆうと泳ぎ回る。
普通の舞踊には絶対ないような動き。
でもいつもコンパスの中
決して外れる事は無い。
マラガのバイラオーラ、ルイサ・チカノのソレア・ポル・ブレリアの後、
白いスーツで再び登場したカレーテ。
タラント・ポル・ブレリア
もしくはブレリア・ミネーラ
つまりタラントをブレリアのリズムで歌うのだ。
ピトでリズムをとる
椅子に座ってサパテアード。
Foto; Javier Fergo |
グラシア。
歌う。踊る。
ブレリア。
観客に語りかける。
膝をついて踊る。
タンゴ。
全身で観客を楽しませようとする。
見事なショーマン。
座り込んだり
おなかをなみうたたせたり。
とどまることをしらない。
最後はカンタオールにおんぶして退場。
いや〜笑わせてもらいました。
2007年マラガのビエナルで初演された
名作「僕は僕の年を知らない」の中で
お客さんが少なくて悲しんでいたカルメン・アマジャを
女装して笑わせた話があるが
彼のフラメンコには
観客を笑わせて元気にする力がある。
フラメンコをまじめなものとしてしか見ない人は
拒絶反応を示すかもしれない。
昨日も観客席からは
「観光客むけだ」
といった声もきこえてきた。
でもね
フラメンコって真面目ばかりじゃないんだよ。
苦しみ、悲しみ、痛みのほかに
喜びや笑いだってあるんだよ。
1940年生まれというから71歳。
マラガに行くアルティスタたちが必ず顔をだしたという
カレーテが毎日でていたタブラオも今はないが、
アルティスタのためのアルティスタ。
フラメンコを熟知したアルティスタたちを
最高に楽しませるアルティスタ。
カレーテ。
Foto; Javier Fergo |
ぜひ一度はみてほしい。
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