ギタリスト、俵英三プロデュースのカンテ・フラメンコへの招待席。
11月17日、新宿「エル・フラメンコ」で開催された公演は満員御礼。
それだけ日本のカンテ熱が盛り上がっている、ということか。
小里彩の歌うローレ・モントージャの「ヌエボ・ディア」にはじまったこの公演、
日本のフラメンコがこれまでとまた違った局面にさしかかってるように思えました。
小里のローレ(マヌエル・モリーナのつま弾きをなぞる俵のすばらしさ)、
井上恵理のレブリーハ(これ、聴けば誰でもすぐわかる!)
能登晶子のウトレーラ/レブリーハ(この人見た目もヒターナのマダムぽい)、
俵のモロン/ヘレス(親指いきてます!)
井山直子のコンチャ・バルガス!
と、それぞれの、好みがそのまま彼らのアルテに反映されているのにオレ!
自分の好きなものをやる。
そうです。それが正解です。
フラメンコはしょせん、趣味、好みのもんなんです。
オレはこれがこんだけ好きなんだぞ〜
という気持ちにあふれていて、それが、伝われば、日本人だろーが、ヒターノだろーが、
スペイン人だろーが、アフリカ人だろーが、関係ない。
それがフラメンコなのであります。
そ、フラメンコはね、結局は愛なのよ、愛!
というわけで、上手になぞっただけのフラメンコよりも百倍いい、
気持ちの伝わるフラメンコでした。
もちろん、歌い手たちの胸のひらきかた(姿勢というより、緊張からか肩が前にでてちじこまってしまってるのは残念)や、発音(rrがちょっと弱い人あり)や、音程、リズム、
最後の音の消し方とか、気持ちの持って行き方(いわゆるセンティード)とか、
もっともっとよくするための鍵もいっぱいあるとは思いますが、
まずは大本の鍵、愛があるからだいじょうぶでしょう。
井山はほんといい顔して踊ってくれた。
踊るのが楽しくてしょうがない、って言う、幸せな顔。
その幸せ感、こっちにも伝わります。
歌が踊りを伴唱するのではなく。踊りが歌を伴奏するという感じなので
自分のソロを踊るよりも難しかったと思う。
俵さんのおいっこ的存在?の、フェステーロ、ルイス・ペーニャ。
ヘレスやセビージャのフィエスタのアイレが混在して
彼のアイレをつくってます。
細部に注目。
コンパスのおしまいをどう帳尻あわせるか、とか、えーっすね〜
オリージョ・デ・プエルト(ランカピーノのお兄さん)や
パコ・バルデペーニャら、今は亡き名手たちや
セビージャの今のフィエスタの華、マルセジェたちなどを思い出します。
うん、こうして伝わっていくんだよね。。。
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