セントラル劇場でアウロラ・バルガスのリサイタル。
ゲストもなしで彼女だけの公演ってのは初めて見るような。
アレグリアス、ソレア、タンゴ、シギリージャ、ブレリア。それだけ。
元々レパートリーが広い人ではないけれど、タンゴの前にティエント持ってくるかな、とか, ファンダンゴも歌うかな、とも思ったけど、そんなことはなく、シギリージャはあまり歌わない曲かもだけど、基本、得意曲だけで。
ギターはペルラ。バリバリ弾いてしっかりサポート。パルマはマヌエル・サラド、ハビ・ペーニャ、マヌエル・バレンシア。寝心地のいいベッドのようにコンパスを整える。
熱情そのままに叫ぶように歌い踊るアウロラ。立って、マイクなしで舞台の前に行き、照明からも外れ、観客の顔をみて歌いかけるアウロラ。その昔、踊り手としても活躍していただけに、ちょこっと踊るのもかっこいい。
彼女の一人舞台を観て聴いて思ったのは、アウロラは絶滅危惧種の天然フラメンカ、だということ。昭和のフラメンカ、というか。彼女を他の歌い手と同じように聴くことは不可能で、むしろ、マヌエラ・カラスコと同じ種類というか。フラメンカとして生まれ育ちフラメンコと生きてきた人だから動きもことばも佇まいも全てがフラメンコ。こっちはその熱を受け取り、うわあ、ってなるだけでいい、という感じというか。音程がとか表現がとか細かいことを言うのに意味がないと思わせるほどの圧倒的な本物フラメンコ感。ヒターナだろうがハポネサだろうが関係なく、こればっかりは持って生まれたものなのだなあ、と思うなど。
なんか元気もらいました、ありがとう
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