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2026年1月25日日曜日

平富恵スペイン舞踊団公演『フラメンコ・スペイン』


毎年、意欲的な作品を発表し続けている平富恵。
スペイン舞踊団とナウっているように、フラメンコだけでなく、フラメンコや民族舞踊などのテクニックも使うクラシコ・エスパニョール(エスティリサーダ)をも毎回レパートリーに入れたプログラムで、フラメンコ/スペイン舞踊の華やかさや豊かさを幅広い観客に届けてくれています。

今回は第一部はスペイン舞踊、第二部はフラメンコという構成。それで、フラメンコ、スペインというタイトルなのかな。
と言っても、第一部でも有田圭輔のトナーのカンテ・ソロがあったり(熱唱!声がいい)、小松未歩のカンシオン(プログラムにはカンテとあったけど、歌ったのはフラメンコのリズムでのカンシオンですね)があったりもします。また、開演前に幕前での解説を小松美穂さんがされて、最後はリズムを叩くというのもしていました。少しでも知ってもらおう、参加して楽しんでもらおうという趣向なのでしょう。

さて、本編。
現代風にアレンジされたバッハのメロディをポーズからはじめてやがてカスタネットも使ってというオープニングから。カンテソロの後は出演者全員でのエスパーニャ・カニ(+カルメン)で華やかに。おそらく出演者の技術レベルに差があるので最大公約数での振り付けになってしまったからだと思うのですが、これはちょっと発表会風で、舞踊団公演的には残念。今回のゲストダンサー、ヘスス・ペローナのカパ、マント使いなども見られるのだけど、布がもう少し多みがあるともっと綺麗に見えただろうな、と。ついでに言えばパンタロンも、talle alto腰高のもの、胸の下くらいまであるものの方が綺麗だろうな、と思ったり。でも続くサパテアード、国立のバージョンよりm音楽少し早い?タメがないので踊りやすくはなさそうだけど、かっこよかった。アントニオ・アロンソなどのスペイン舞踊を思い出させる。基本に忠実、クラシックだけど現代化されている、というのがこの人の踊りの特徴かも。続く、ディエゴ・シガーらがキューバ出身のジャズピアニスト、ベボ・バルデスの伴奏で歌った曲を踊った女性のデュオが素晴らしかった。舞台中央に降りてきた額縁を挟んで二人が鏡のように踊ったり、額縁から抜け出して一緒に踊ったり、ちょっとした競り合いがあったりとユーモアも。舞台の上に額縁、というのは昔、ルベン・オルモの作品『トランキロ・アルボロト』でもあったけど、こんなふうな使い方は他にあったかな…振り付けとしてもボレーラぽいところ、バレエぽいところもあったりで美しく、新鮮で、非常によかったです。プログラムには曲ごとの振付家が記されていないけどこれも平さんのかな。素晴らしいです。
続く『ムヘーレス』は女性4人の群舞。こちらも照明も含めよく工夫していたと思います。
平とヘススの『タクトゥク』はいわゆる口タブラ、タブラの音を口で言っている曲に合わせてのもので踊るもの。元々、ファリャやアルベニスなどのクラシック曲をフラメンコなどスペインの舞踊のテクニックで踊ることでクラシコ・エスパニョールと呼ばれていたものが現在はエスティリサーダというようになっているけれど、それにはこの曲や、女性デュオの曲のようにクラシック以外での曲を踊るということもあって、クラシコと呼ばなくなったのでしょうね。いわば現代スペイン舞踊。フラメンコ以上に複雑なリズムの曲を足だけでなく体全体でうまく表現しています。面白い。小松美保の歌のソロ(こういうカンシオンをこなすのも才能)を挟んでの後に、スペイン奇想曲。タンバリンを使っての振りがいい。バレエのエスメラルダじゃないけれど、ヒターナ/フラメンコ/スペインというとタンバリン、というイメージがあったこの作品が発表された当時(19世紀末)のイメージを考えたのかもしれません。今はあまり使われないので古臭いどころかかえって新鮮にみえました。チェックの衣装というのは珍しいけど、これは土着味と現代風を取り入れるタメなのかな。前に足を出して飛ぶホタのパソなどを効果的に使って、華やかにダイナミックに組み立てられている。これで第一部終了。

フラメンコの第二部はセビジャーナスから。歌っているのはコラレラなのだけど踊っているのはボレーラ的で、そのミスマッチ感が面白い。ブレリアスではミュージシャンそれぞれソロを取るのだが、ギターの音がもう少し前に出た方がいいような。ちょっと聞こえにくくて残念。宮北華子と松田知也による芝居仕立てのソレア・ポル・ブレリアは、一昔前のスペイン国立バレエのマルティネーテなどを思い出すような雰囲気。ドラマチックに、また男性が一歩下がって女性を支えるような感じが伝統的なパレハの踊り方なのだけど、松田も宮北をサポートするように踊っていたのがいい。背の塩梅もちょうどいい感じ。平のソロはシギリージャ。キラキラする紅の短めのバタは夜会服のよう。カスタネットでのシギリージャは個人的に大好きなのですが、曲の持つ重厚さ、深刻さと言ったものからは少し離れてよりエンターテインメント的に演出されていたような気がします。才能ある人ならでは、ですね。ヘススのタラントは男性らしさに溢れ、曲の持つ抑制された感じもよく表現されていて素晴らしかったです。こういう、ストレートなタラント、クラシックだけど、昔のものをそのままではなく現代的なテクニックも入れての振り付け、本当によかったです。こんなタラント最近見てないよ、と思ったのですが、前回、2年前に平さんの講演でも彼、タラント踊ってたのでそれ以来ですね。私、ハビエル・バロンのタラントが大好きなのだけど、それに次ぐくらいに好きかも。
最後のアレグリアスは圧巻!ただひたすら華やかに。舞台いっぱいに広がるバタ・デ・コーラの群舞もよく揃っていて素晴らしい。そして平!。華があります。形の美しさだけでなく、魅せ方を知っているというか。そんな漢書だからこその舞台になったと思います。フラメンコを知っている人も知らない人も満足行くだろう舞台だったかと。

前回も思ったけど、ちょっとした首の傾げ方とかが庸子先生を思い出させます。
長年、大きな舞台を作ってきた先駆者のDNAはこんな風に伝えられていくのかもしれませんね。


 

2025年12月25日木曜日

聖夜の奇跡 大塚友美、松彩果、今枝友加、JITAN、鈴木映留捺、SUI、徳永康次郎、朱雀はるなほか『マッチに灯すフラメンコの夢』


今、改めてタイトルを見て、ああ、本当にあれは奇跡の夜だったのかも、と思っているところ。
舞台も客席も全員でフラメンコを楽しんだ夜だったと思う。そう、フラメンコって楽しい。生きる元気をくれる。楽しむことができるようになるまでに覚えなくちゃなこともたくさんあるし、大変なこともいっぱいあるけど、結果みんなで楽しめる。楽しくなれる。幸せになれる。フラメンコっていいなあ。

今枝の歌うビジャンシーコもあったし、ブレリアにクリスマスのレトラ入れたりもしてたけど、クリスマス色はビジャンシーコよりも子供達が演じるマッチ売りの少女によりあったかも? いやそれよりも、ファミリー的な雰囲気に、かな。
新人公演で準奨励賞受賞の鈴木映留捺はフレッシュな魅力でアレグリアス。歌は大塚友美。鈴木は華がある。これからどんどん上手になりそうな予感。
今年、セビージャペーニャ、トーレスマカレーナで最高のフラメンコを見せてくれたJITANはここでも行きのいい、ドライブ感のある踊りを見せそこに母大塚由美が絡むところはファルーカとファルキートを思い出させる。いやかっこいい。その大塚がSUIと交代で歌い踊るタンゴではピラール、ラ・ファラオナを思い出させるのが面白い。SUIは大人顔負けの歌いっぷり、踊りっぷり。スペインのSNSでバズったのもうなづける。松のタラントは黒地に白の刺繍の豪華なマントンと。タラントのソブリオ、地味なイメージとは合わないのだけど、炭鉱主夫人が、事故に巻き込まれた息子を思って踊っているのかな、などと勝手に想像を膨らませる。そうすると、途中、頭の花を飛ばすほどのロクーラ、狂ったように踊るところも筋が通るな、とか思ったり。タンゴの後でカルタヘネーラへという構成は珍しい。そのタラントを歌った今枝が松とタッチ交代、松が歌って今枝が踊るソレア。このソレアが良かった。松が歌うとは知らなかったけれど、いやいやどうして、上手いタイプではないけれど嘘のないソレアで、それを丁寧にマルカールしてアクセントを効かせて踊る今枝。フラメンコへの愛そのものを見ているような気分。今枝、歌がすごいから見逃されがちだけど踊りも本当にすごい。とにかくいい。歌うことでフラメンコの理解が踊るだけの人とは違うステージに行っているのではないかとも思うけど、とにかくいい踊り手です。

休憩を挟んでマッチ売りの少女の小芝居あってからの新人公演で見せた子供達のブレリア。あの時より二人少ないし、舞台の大きさも違うけど、しっかり振りをアレンジして、きちんとこなしているのもすごい。それにとにかくムイ・フラメンコなのですよ、彼女たち。子供でもこんなにフラメンカで、フラメンコを楽しんでいる感じが伝わってくる。
お教室でいろんな振りを長い時間かけて学んでいくのもいいし、それがあってこそ、自由に踊れるようになるのだろうとは思うけど、結局、みんな自由に踊れるようになりたいからやっているのかもしれないな。ブレリアでリズムをレトラを感じて自由に踊りたいよね、遊びたいよね。もちろん、しっかり構成された振り付けをきちんと踊って、そこに自分の色もくわて、というのもいいけれど、フラメンコをやるからにゃ、ブレリアやタンゴで会話するように踊ることはきっとみんなやりたいんじゃないかと。それを聖夜にガルロチでみんなでやっているんだよ。ブレリアでは小さい子からお孫さんもいらっしゃるようなお年頃のセニョーラまで登場。生き生きと踊る。フリが決まっているのかもだけど、それでもそこに出てくるその人の個性。楽しいね。見てるこちらも楽しくなる。

昭和の時代を、ということで、大塚、アフロのカツラを被った松、金髪カツラを被った今枝の3人が、金井克子『他人の関係』イントロ風に、ポーズするかと思えば、SUIと映留捺が歌うルンバ『カラメロ』があったり、抱腹絶倒の隠し芸大会的フラメンコ。いやー笑った笑った。おちゃらけも真面目にやるのが素晴らしい。最後は大塚の地元、浜松の祭のラッパ隊が登場。そこにフラメンコが絡む。てかラッパ隊のお姉さんたち大塚の生徒なの? ウナパタイータ決まってる! お祭りだね、楽しいね。お祭りの楽しさは世界共通。沖縄でみんながすぐ踊り出すカチャーシーとか、阿波踊りとか、ああいうのと、フラメンコ、同じところもあるんだよね、全部が同じじゃないけれど。人生いろいろあるから辛い悲しい大変なこともあるけれど、歌って踊って笑って忘れて元気になろう、っていうか、そういう働きがああいう踊りにはあって、それはフラメンコも同じだと思うんだよね。フラメンコの起源はきっとそういうところなのだろうと思う。太鼓の昔から古老によって歌い継がれてきたトナから始まったとかじゃなくてとりあえず苦しい現実忘れる楽しい宴の方じゃないかと。これ、ホセ・ルイス・オルティス・ヌエボの説だったと思うけど絶対こっちを支持。トナはトナであったのかもだけどフラメンコがフラメンコになるためには宴が必要だったはず。

それにしても、みんなファミリーじゃないですか、ギタリストの鈴木尚/踊り手の大塚友美家の息子JITAN、パーカッション奏者で踊り手の朱雀はるなと歌っておどるSUI母娘、松彩果の息子もカホンを叩いて舞台に上がっていたし、ギターの徳永康次郎の父もギタリスト、母は踊り手、と日本フラメンコ界にもスペイン並みに代々アーティストというファミリーが増えている。そして年配のおねえさまから小学生など、年代に関係なくフラメンコを愛し、楽しむ人たちがたくさんいる。みんな全身でフラメンコを楽しんでいる。フラメンコの瞬間を生きている。最高じゃありませんか。1万5千キロ離れていても心は一つでございますね。みんなファミリー。フラメンコのファミリー。
フラメンコ最強、最高じゃないですか。    




 

2025年12月14日日曜日

ロルカ・フェスティバル2025 ロルカの詩を踊る


野村眞里子さんプロデュースのロルカ・フェスティバル。

詩とダンスのミュージアムで行われた、講演と公演を観てきました。

講演は南山大学の小坂先生による、ロルカの詩における舞踊についての講演では、ロルカの詩には、フラメンコ舞踊、ヒターノたち、ニューヨークの黒人たち、キューバ、そして緑、月などと、様々な踊りが登場するというお話でした。

ロルカはフラメンコやヒターノたちに興味を持ち、多くの作品のテーマにしていることもあってフラメンコファンにとってロルカは非常に身近な存在です。フラメンコの歌詞にその詩や戯曲などが取り入れられているだけでなく、人間ロルカをモチーフにした作品も作られるなどしていて、知ったような気になっていますが、個人的にはきちんとまとめて読んだことはないのを反省。スペイン語でも日本語でもちゃんと読んで勉強すべきですね、はい。反省。

講演の中にはフラメンコ・ファンなら誰もが知っている『ベルデ』(無有病者のロマンセ)や、カマロンが歌った『月のロマンセ』なども登場したり、モレンテ『オメガ』収録の『ペケーニョ・バルス・ビエネス』(レオナード・コーエンの『テイク・ディス・ワルツ』)なども取り上げられたりして、休憩を挟んで、杏梨と徳永康次郎によるトランスフォルマシオンと伊藤笑苗による公演でも、『月のロマンセ』や『ベルデ』が登場。詩を踊る、というタイトルだけど、朗読者も歌い手もいないのにどうするのだろうと思ったら、月のロマンセは朗読を録音で流し、丸いレフ板を月に見立て、それを使って影絵遊びをするなど工夫を凝らして楽しませてくれました。後で聞いたら朗読も伊藤本人が直前に録音したというのでびっくり。踊りも、指先まで気を配って、形の美しさも今まで以上に意識しているという感じのパフォーマンスで、これまで使っていなかった筋肉を使っている感もあり、マドリードのコンセルバトリオ、舞踊学院で学ぶことがプラスになっているのだろうと感じられました。ピアノでのカフェ・デ・チニータス、そして最後は帽子を使ってのベルデ変奏曲。どこかにあるものを借りてきたものではなく、ロルカ編のスペイン民謡(古謡とも)をモチーフに展開していったオリジナルの音楽もよく、舞踊も音楽のようになめらかで、良きライブになったと思います。


いやいや若い才能にこれからもどんどん活躍していってほしいものです。


 

2025年10月8日水曜日

日本フラメンコ協会新人公演配信を観て2025 その4 3日目舞踊

新人公演感想続きです。

かなり辛口に思えるかもですが、こうすればもっと良くなるはずなのにと思ったことをついいいたくなってしまうのです。ごめんなさい。


3日目

 926()
B-39 
「アレグリアス」

身体も表情も緊張でかたくなってるのかな水色の細かいフリルの段々が可愛いドレス。上半身そるとか傾けるとか肩を動かしてみるとか、もう少し柔らかい雰囲気出るとよかったね。


B-40
「シギリージャ」

無伴奏の歌サリーダからの足、回転で始まる。黒い衣装。歌をゆっくりゆっくりマルカール。自分なりのイメージ持っているような感じ。気持ちのいいポイントからちょい遅く入る感じがあったりする。ちょっと芝居がかった去っていくとこかっこいい。


B-41 
「ソレア」

歌をゆっくり丸カールして始まる。黒い衣装に白刺繍のシージョ。自分なりのイメージがあって、踊っているような感じ。ソレアなんだけど、時々こぼれてしまう微笑みに踊ることを楽しんでいる感じがあっていい。


B-42 
「ソレア」

赤い衣装。ポーズや動きを順番通りにやってるだけみたいに見えてしまうのは何故だろう。ソレアという曲がどういう曲なのか、一つ一つの振り、動きの意味、方向性を考えよう。気持ちと動きを繋げよう。とにかくいっぱいいろんな人のソレア見てイメージを作っていくといいのでは。


B-43 
「ソレア」準奨励賞 

紺の衣装に黒のシージョ。ゆっくりゆっくりマルカール。マヌエラやらエバやらイメージを持って踊っている感じ。踊る喜びで笑顔になってしまうのがB41と同じ。気持ちありすぎて先走らないように。


B-44 
「シギリージャ」

黒い衣装にきん刺繍のシージョ。気持ちに技術が追いつかない感じの拙いところはあるが気持ちというか自分のシギリージャのイメージはあって踊っているような。首が前にでるというか下向きすぎな気もする。そういう人多いですね、暗い曲だからといって下ずっと見てるのも変。顎をあげていきましょう。ブラソあげていく時手首曲げて手が落ちて残ってしまうように見えるのとか、腕から手の動きも見直すといいかもです。


B-45 
「バンベーラ」

紫のシンプルなお衣装。まず、なぜソレアでもソレアポルブレリアでもなくバンベーラなのか、ということを考えるべき。そしてどんなふうに踊りたいかをイメージ。歌を聞いて歌に反応して踊りたい。観客を意識しよう。稽古ではなく皆に見てもらうものなのです。せっかくの伸びやかな歌がBGMにしかなってない。もったいない。


B-46 「ティエント」

一人で踊っている感。自分の世界に浸ってしまっていて外の音は聞こえていないような。振り優先。意味わからずに動いているような感じがしてしまう。スカート上げすぎだったり、ひらひらさせ方がフラメンコぽくないのだけど多用。衣装のデザインのせいもあるのかな。


B-47 
「タラント」

ファルセータをマルカール?して始まる。ベージュに黒レースのお衣装。袖はスケ生地水玉、花なし、櫛のみ。曲についてのイメージはありそう。下向き加減だと首がめり込んで見えてしまうので顎あげたほうが綺麗。タンゴで突き抜けていく感じとか構成的にはまちがってない。


B-48 
「ソレア」 

黒衣装、金刺繍シージョ。自分のイメージはあって踊っていそう。回転もできている。ただ首が落ちちゃう。首の線綺麗なので勿体無い。しっかり前見て。


B-49 
「ロマンセ」

曲のイメージに合った、東欧ヒターナ風というか、ノマドなキャラバンヒターナ風衣装をちゃんと選んでいるし、この場合はこの三つ編みも正解。これは曲のイメージにあった衣装を選んだいいお手本。手は手、足は足というふうに部分部分が別々で全体のつながり、なめらかさというかこなれた自然な感じがない。動きに余韻、、間合いを考え、待ちを入れるといいのでは。


B-50 
松本 美緒「ソレア」

黒のシンプルなワンピース。シギリージャみたいな雰囲気のソレア。多分、そんなソレアをイメージして踊っているのだろう。睨む目力。迫力。ムチョコラヘなソレア、ありだと思います。


B-51 
「シギリージャ」

赤いワンピースにジャケット。どこか南米風にも見える衣装、袖口のふわふわの意味?_腰のフリンジの意味。シギリージャという、フラメンコの曲種の中で最も深刻で悲劇的な曲には相応しくない気がする。回転要練習。最後も狐につままれたような。


B-52 
「グアヒーラ」

フリルに赤い縁取りのある黄色のツーピースにカスタネット。あわただしくあっちへこっちへと動くのは、ゆったりしたイメージのグアヒーラには遠いような。アストゥリアス入れたりは面白いけど、なぜ?


B-53 
「アレグリアス」

意気込みよし。意欲はありそう、楽しんでいる感もいい。ただまだ色々余裕なさそうなので踊り込んでいくと良くなるかも。いっぱい見ていっぱい踊って前進あるのみ。


B-54 
「タラント」

サリーダなしの歌から突然始まるのは時間制限に合わせてなのかな。ちょっとびっくり。黒い衣装に赤紫のフレコのシージョ、黒バックに黒衣装でほとんど見えない。顎引きすぎ上向こう。一瞬、顎上げた時、背筋もスッと伸びてムイフラメンカでかっこよかった。腕長くて綺麗なのでブラソの表現鍛えるといいんじゃないかと思ったり。

日本フラメンコ協会新人公演配信を観て2025 その3 2日目舞踊

二日目の感想。


2日目 925()
B-13 
『ソレア』 

伝統的な衣装、トラヘ・コルトで。シンプルなサパテアードを間合いよく決めるオープニングは気持ちがいい。首が前に出ちゃうのかな、ちょっと猫背ぽくなったり、ブラソもどこか不自然。首の位置や重心、コロカシオン見直すといいかも。


B-14 
「ソレア・ポル・ブレリア」 

紺の衣装に黒に金の刺繍のシージョ。マノにあんまり気を使ってない感じでパーが多いような。楽しそうに、というか踊ることを楽しんでいるように見えるのはいいし、リズムに呼応するところとかもいい。


B-15 
斧田 あす香「ソレア」 

メリハリつけて踊っている。上半身が硬い感じ。身体使い、そらすとかもあっていいし(オープニングのあげた腕をずっと引っ張る感じで少しそらすというか斜めになる感じにするとか)、もっと全体のバランス考えると良くなるだろう。


B-16
「カーニャ」

深緑に黒の短い上着。衣装のキラキラは最近の流行りだけど、ない方がいい。というか、チャケタなしで無地のシージョとかでも良かったかも。カーニャはシギリージャほど深刻ではないもののシリアスな曲なので。しっとりした、カーニャらしい始まりからアップテンポに。コラへなカーニャ。首の位置。顎引いたり、下見ることが多いのは何故だろう。舞台いっぱいに大きく踊れる人だし、顎あげて上を見るほうがより美しい。


B-17 
「ソレア」 

黒い衣装に、ブランカ・デル・レイのマントン風、黒に白の刺繍のシージョ。とザ・ソレアな衣装。動きが拙い感じ。衣装の袖口のひらひらのせいで腕が短く見えてしまうような。全体の動き、真っ正面じゃなく斜めの構など、研究の余地あり。気持ちはありそう。


B-18 
「シギリージャ」

紫のベロア。回転上手。袖なしでブラソがどうしても目立つので中途半端な動きというか振りを最後まできちんとやらずに次に頭がいってるみたいなところが気になってしまう。舞台大きく使おうとしているのは良い。屈んだり、顎引きすぎるとかは減らした方が。首が詰まった衣装なので顎引くと首がなくなってしまう。


B-19 
「アレグリアス」

アレグリアスらしい笑顔がとてもいい。楽しんでいる感じ。ブラソは肩から意識して動かすといいかも。転んでもすぐ立ち上がって挽回したのは偉い。衣装のスカート部分が軽くて持ち上がりすぎるから下のエナグアがしっかり重そうなんだろうけど、スカート高く持ち上げるなら、腰のところがピッタリしてないもっとうえの方からゆったりたっぷりとした衣装の方が良かったかもですね。


B-20 
「アレグリアス」

赤系花柄に薄いオリーブグリーンのマントン。アレグリアスならマントン白の方が良かったかもだけど、この色のマントンならカーニャとかペテネラでも良さそうですね。B4と同じような感じでマントン技を次々に見せて。もう少し布地が厚く刺繍多めの方がマントンが綺麗に動くと思うけど、マントンも高いですしね。


B-21 
「グアヒーラ」 

白にピンクとベージュのフリル。大判アバニコ、ペリコンは片面黒じゃない方がいいかも。上半身硬い感じがするし、最後の方、力技みたいになってるところあるけど全体的にもっとグアヒーラならではの南国風、リラックスしたムードが欲しい。


B-22 
「カンティーニャス」 

細身の長身。白い衣装で満面の笑顔で登場。肘曲げる時90度は避けるとカクカクした感じにならないんじゃないかな。もっと踊り込んでいくと良くなる気がする。


B-23 
「グアヒーラ」

白いワンピースに赤いペリコン。南京豆売りの歌から始まるのは粋な演出。歌がゆったりした雰囲気をうまく作っているのでそれにもっと乗ったらいいような。グアヒーラはキューバ、南国を意識するが勝ち。ぬけが大切。


B-24 
「グアヒーラ」

ビダリータの歌から始まるのはなぜ?。紫のコーラに紫のペリコン。のち、青系(スカート下のカンカンの色)の小さいアバニコに変えるのも理由がわからない。バタ、ぺちゃんとしていて、すぐひっくり返るのであまり綺麗じゃないし、効果的じゃない。最後扇二本持ちも大きさ違うのであんまり綺麗じゃない。シンプルな基本のグアヒーラ


B-25 
「タラント」

豪華なマントンにワインカラーのシンプルなワンピース。ただ基本、タラントにマントンは合わない。そこをあえてやるなのであれば、タラントらしさをどうやって出すか考えるべき。ソブリオ、抑制された、地味でシリアスな曲なので、華やかに見えるのは避けたい。となると地味な、暗めの一色だけのものか無地のものになるんじゃないかと思う。最後、マントンを芝居がかって抱くのはどういう物語があってのことなのだろう。


B-26 
「タラント」

タラントには薔薇の花がついた派手なブラウスは似合わないのでは?。袖の段々フリルも腕の動きを綺麗に見せない。タラントは地味な抑制された曲だということを考えて衣装を選びましょう。着たい衣装で踊りたい踊りを踊っているんだと言われればそれまでですが、衣装も含めて舞踊の表現なので、曲についての理解が少ないと思われても仕方ないかも。エプロンつけてのタンゴとか合いそうな感じ。


B-27 
「ソレア・ポル・ブレリア」

目力ありますね。歌をちゃんと聴いて、リズムを感じて、自分の今の全体の形を意識することも必要。姿勢、足、回転、基本練習をしっかり。いっぱい見ていっぱい踊る。


B-28 
「シギリージャ」

赤いバタ・デ・コーラにカスタネット。シギリージャのバタ、パリージョは難曲で誰もがおあ踊れるわけじゃない。首を前に出しで顎引き、肩が上がり、という形は美しくない。背も丸めない方がいい。バタもデザインのせいか、布地の材質か、ぺちゃんとした感じ。


B-29 
「タラント」3

緑花柄ワンピに紫別珍シージョ。シンプルな振り付けだけに、まあいや目線などで、想いを込めるなどすれば個性も出てきそう。フラメンコは、音楽をバックに踊るものではなく、歌や音楽を聴いてそれに誘発されるものがある舞踊であってほしい。


B-30 
「ソレア・ポル・ブレリア」奨励賞

黒い衣装に青いシージョ。勢いと力強さ、こう踊りたいというイメージがある踊りに見える。回転は基礎練でもっと良くなると思うし、体をそるひねるなど全体で踊ることを意識するともっとずっと映えると思う。


B-31 
「シギリージャ」 奨励賞

黒だけどキラキラのバタ。カスタネットで始まる。バックが黒でバタの動きがよく見えない。なぜお団子ではなく、三つ編みで花も櫛もつけていないのだろう。喪服にしてはキラキラが変だし謎。マントンの時引っかからないように花つけないとかはあるけれど。首を前に突き出し、顎引くのは綺麗じゃないし、屈みがちなのも気になる。カスタネットは上手。


B-32 
「アレグリアス」

整列水玉のバタに白地に赤い花刺繍のマントン。ばたがぺちゃんとした感じなのはカンカン不足?パリッとしてたらもっと良かったのでは。


B-33 
「ファルーカ」2.5

男装。白いパンタロンとトップスにピンクベージュぽい短い上着。ファルーカも地味系なので、白より黒、もしくは上着も白の方がベターでは。B11といい、ファルーカで白い衣装を選ぶのは、漫画『白のファルーカ』の影響なんでしょうか。あれフィギュアスケートのお話ですよね。ファルーカの特徴であるキリッとした直線的な感じ、男性的に揃えた指で表しているのかな。ただファルーかにつきものの回転は苦手なようなのが残念。あれがピシッと回れて決めれるとめちゃかっこいいと思います。


B-34 
「タラント」 

抑制されたシリアスな曲、タラント。曲のイメージをちゃんと表現。衣装は黒一色でなく抑えた色味のシージョつけるとかもう一工夫あっても良かったかも。フレコついてるからつけなかったのだろうけど。まあいや思い入れの感じなど表現もいい。個人的には今年のダントツ一等賞。


B-35 
「ソレア」

バタ・デ・コーラに黒字に金の刺繍のマントン。黒い衣装で黒いバックは見にくい。白ホリか照明強くしないとみづらすぎ。バタ上げすぎ、太もも見せてはいけません。技術はありばたさばきも悪くはない。マントンも今流行りの慌ただしい感じでの技博覧会。ゆっくり丁寧に、アルテを意識すると違う扉が開くはずかと。


B-36 
「ファルーカ」

シンプルな振り付け。女性の先生についていらっしゃるのでしょうか、ブラソ、マノが女性的。女性のサパテアード、男性のバタ・デ・コーラも普通になり、軍部でもユニセックスな振りも多い今日この頃ではございますが、男性舞踊の粋たるファルーカでこのマノはないんじゃないかと。マノの形としては綺麗なんですけどね。ここは指を揃えて直線的な方がファルーから叱ったように思います。回転すごくゆっくり回りますね。ここもピシッと決めてファルーカらしさを出して欲しかったかと。


B-37 
堀口 心太朗 奨励賞 

大人顔負けの少年。最初空いてた口が一文字に結ばれる。ほぼずっと顎引きすぎだったり、マノがパー多かったりとかありますがセンスがいいのは確か。ジャケットの丈も少し長い方がもっとカッコ良かったかも。ジャケット無しでも良かったかも。


B-38 
脇田 美鈴「ソレア・ポル・ブレリア」

エレガントな衣装。髪のあしらいで、フラメンコというよりエスティリサーダぽい。ソレア・ポル・ブレリアという曲、また振りからしてもう少し普通の、というか、ヒターナぽい方が良かったような。

 


 

2025年10月7日火曜日

日本フラメンコ協会新人公演配信を観て2025 その2 1日目カンテ、ギター、群舞、舞踊

それぞれのパフォーマンスについて個人的な見解を



1日目 924()
C-01 
「タンギージョ」

歌い出しや所々ほんの少し音程外すところもあったが、歌詞の意味わかってセンティード入れて歌っているのがわかる。完璧ではないがよくこなれている。


C-02 
「ファンダンゴ・ナトゥラル」

思い切りと意欲はいいが、音程、コンパス、発音。課題は多い。かグロリアはメロディアスで歌いたくなるのはわかるが、やはり音程と歌のセンティードをしっかり理解して歌うべき。


C-03 「サエタ・イ・マルティネーテ」

意欲はいいし、時々、おおっと思わせるところもないではないが、サエタは聖像へうたいかけるものであるし、自分に歌うのでなく、届くように、声をまっすぐ前に出すようにした方がいいのではないかとは思う。


C-04 
「アレグリアス」

パワフル。音程、コンパスはそれほど悪くないが発音、Rrlの違いも意識、またカタカナ発音を直すと格段に良くなるはず。


C-05 
「ミラブラス」

歌う喜びに溢れるアフィシオン。発音、意識しているように見えるがまだもっとよくできる。


C-06 
「コロンビアーナ」

コロンビアーナは力入れずにもっと伸びやかに歌ってほしい。


C-07 
「ソレア」 

味はある。クセもある。でもlrなど発音時に英語ぽくなったりもするがおおむねそう悪くない。


C-08 
「ブレリア・ポル・ソレア」 

声がいい。音程コンパスも悪くない。今日の中ではかなり上位。最後の音程惜しい。


C-09 
「ティエント、タンゴス」 

声が前に出ているのはいい。どこかヒターナ的な開き直ったような度胸と愛嬌というか、タンゴ・エストレメーニョの最初のスピードとかもいい。音程はもっと直せると思うけど、フアナ・ラ・レブエロ的な魅力あり。


C-10 
「ソレア」 

気分はフェルナンダ。声はいい。感情表現も悪くない。でもカタカナぽい発音、音程をより正確にするといい。


G-01 
「グラナイーナ、ドン・コルテス・マジャ」 

 トレモロの美しいドイツ在住フラメンコギタリストの曲をさらりと演奏。緩急とか強弱とかもう少し考えるとよりフラメンコに聞こえるのでは?


G-02 
「ソレア」 

気持ちはあるけど、いろんな要素を入れ込みすぎな感じはある。気持ちがせいているのかも。自分のことフラメンコのイメージというのは持っていそう。


-01 「ソレア・ポル・ブレリア」

小さい人3人、お姉さん4人。マントンの中から表れ舞台全体に散らばっていくオープニングかっこいい。基本みんな同じ振り付けだがフォーメーションなどで見せてくる。最後ビセンテの曲の歌で踊るとことかビセンテに見せたくなる。しっかり踊れていて、子供のための振り付けとかそういう感じではないし、フラメンコを楽しんでいるようで何より。転んでもすぐ立ち直っているのも偉い。舞台にアクシデントはつきものだけど咄嗟にすぐ戻れる反射神経すごい。拍手。


-02 3 「マルティネーテ」

バストンで女性3人。同じ振りだけでなく組み合わせなど工夫しているところがいい。


-03 「シギリージャ」

同じ振付が多いが首の角度や腕の高さなど細かいところを揃えてないのはあえてのことだろうと思う。フォーメーションを変えるなど工夫はしているし、迫力はある。でも、群舞でしかできない表現までには行ってない気がする。


-04 『セラーナ」

超速で始まるのはなぜ?曲のイメージに合わないと思う。青と赤の衣装。白のスカーフかぶってカラニェ帽というのはミラグロスの昔のビデオへのオマージュかとも思うが花が小さいせいもあってか白い部分が大きくバランスが良くない。柄物の方が良かったかも。オリジナル(では正面から見ると白い部分は右にしか見えない)見てバランス工夫してみるといいかも。正面かほぼずっと同じ振りなのは対比で見せようという意図かな。


B-01 
「タラント」

リズムや足に不安定さはあるが一生懸命表現しようという意欲は感じるし、舞台を大きく使うところもありうまくまとめている。


B-02 
「ソレア」

黒地に白水玉なフラメンカな衣装。気持ちが入っている感。マヌエラ好きなんね。回転ちょっと弱いかも。


B-03 
「ソレア」

赤の衣装。回転苦手?。肩が前にでがちなのを治し、腕動かす時は迷いなく、ちゃんと指先まで意識していくともっと美しくなる。


B-04 
「カンティーニャス」

白い衣装に華やかなマントンが映える。ただマントン技忙しい。多分暗転で終わるはずがうまくいかなかったんだろうけど振付終わっても舞台からさる時までアーティストということを意識していきたい。


B-05
「ソレア・ポル・ブレリア」

全体的に硬い。体を柔らかに使う、腕長くて綺麗なのだから表現の可能性があると思うので体全体のコーディネート考えたい。また劇場の大きな舞台を大きく使う方法も考えたい。


B-06 
「シギリージャ」

丁寧に踊っている感じはある。体全体、腕やマノの使い方などももう少し工夫してもいい。最近スペインでもキラキラ流行りなのですが、個人的にはシリアス系にはあまり合わないと思います。目力ありますね。


B-07 
「カンティーニャ」

舞台大きくつかうのはいいのだけど、丁寧さがもう一つ。一個一個の振りをセンティードを考えつつ、丁寧に。いろんな人のを見てイメージするといいかも。ってこれはみんなに言えることですね。


B-08 
「ソレア」

幕開け。緊張してるのか表情がない。途中から少しずつ、曲に入っていくような。感情を表に出さない人が多い日本人には表情は難しいのかもだけど、少しオーバーでもいい。振り付けの構成を見ていくときに表情のイメージトレーニングするとかもいいかも。


B-09 
「アレグリアス」

最初スカートちょっとあげすぎだとは思うけど、とにかく楽しそうで、溌剌としている、華がある。文字通り、アレグリアス、喜びが見ているこちらにも伝わってくる、。真正面向く時、片方の肩をちょっと引いた少し斜めの構えの方がより綺麗に立体的に見えるはず。舞台も大きく使っているし、飛び跳ねたりしてもムイ・フラメンカだと思います。最初と最後の女声コーラスもいい雰囲気。


B-10 
「シギリージャ」

真紅の衣装、体幹弱いのかな?回転後ふらつく。細部も丁寧に。顎上げた時の方が横顔のラインも綺麗だからあまり顎は引かない方がいいかも。綺麗な形も時に見せるんだけど、シギリージャの曲が持つ厳格さ、厳しさ、痛み、苦しみ、悲劇はあまり見えない。もっと柔らかい感じの曲の方がこの踊り手さんには良かったかも。


B-11 
「ファルーカ」

白い衣装。ご自分でイメージがあって踊っているのかもですが、回転がずれたりでピシッと止まれないのはファルーカ的にはマイナス。とにかくきっちりした形作ってほしいのがこの曲。スカートがモモのところまでスリムなので足をパッと引いた綺麗な形作れないのかも。


B-12 「シギリージャ」

黒い衣装、前屈みで始まる。暗い曲というイメージなのか、前屈みになりがちだけど、胸開いて大きく踊ってほしい。振り付けはちゃんとまとまってはいる。

 


2025年10月6日月曜日

日本フラメンコ協会新人公演配信を観て2025

 



今年も観ました新人公演配信。スペインにいながらにして日本の皆様のフラメンコ愛を感じられるまたとない機会。いつかまた生でも観たいなあ。

まずはカンテ。カンテの基本はまずコンパス、発声、音程、メロディの正確さ、だと思うのですが、それに加えて日本の場合は発音も重要になってきます。その発音、特に日本人がにがてなL とR、RRの区別が今回もあやふやな方がいらしたように思います。Rを意識しすぎてRR になってしまったり。歌を勉強する方はスペイン語もちゃんと勉強された方が必ず良くなると思います。カタカナではなくちゃんとアルファベットを見て読んで理解して歌うべきです。日本語とスペイン語は発音で共通するところが多いというのは事実ですが、全部が同じではありません。またそれぞれの曲の深い理解も必要です。歴史を学び、曲ごとのキャラクターを理解するということですね。センティード、方向性を間違わない、というのも大切ですね。その意味で1日の長があったのが齋藤克己さんだったと思いますので、準奨励賞受賞も納得です。

ギターはお二人のみの参加。お二人ともいろんな要素をちょっと詰め込みすぎなようにも感じました。フラメンコギターはクラシック等と違って決められた曲を演奏するのではなく、自分で構成も考えて、作曲(先駆者たちの曲を演奏という場合もあります、今回も一人目の方はそうですね)、演奏とすごく大変です。あれもこれもと詰め込みたくなる(踊りでもありますよね)のもわかる気はするのですが、マイナスしていき、効果的な構成を考えるというのもアリではないかと。

舞踊は毎年同じことを言っているような気もしますが、まずは基本を大切に。どうしても最初に足に意識が入ってしまうのだとは思うのですが、コロカシオン、姿勢はとても大切です。腕の動き、手や指で作る形、体全体のコーディネート、表情、衣装に至るまで、踊りは全身で表現するものなので、あらゆることを考えなくてはいけません。踊る曲、そのキャラクターを理解することも重要です。その曲はシリアスな曲なのか明るい曲なのか、どんな背景を持っているのか、歌詞はどんなことを歌っているのか(歌っているものが多いのか)、どんな踊り手たちがどんな風に踊ってきたのか、などを考えて、自分なりのイメージを持つことが大切です。あなたが踊る振り付け自体は先生に振り付けてもらったものそのままだとしても、この動きはあの踊り手のあの動きのイメージで、などと考えるのもいいと思います。ただ振り付けをなぞるだけではなく、自分なりに咀嚼する、とでもいうのでしょうか。

今年も顎引きすぎ、下を見過ぎな人がとにかく多い印象です。ひょっとするとカメラの位置からそう見えてしまうのかも、ですが、頭を上げ、顎を上げると首の線も美しく見えてくると思うのです。

今年、踊りで印象に残ったのは二人。

初日にアレグリアスを踊った鈴木 映留捺さんと二日目にタラントを踊った角谷 のどかさんです。溌剌とした鈴木さんからは踊る喜びを感じましたし、華があると思います。角谷さんは抑制された感情表現でタラントという曲のイメージをちゃんと掴んで表現しているのが良かったです。

近日中に全員への短評も考えていますがまずはこの辺で。



2025年6月15日日曜日

大城まどか&鬼頭幸穂en Puerta Sol



  セビージャ旧市街のサンタ・フスタ駅寄り、ロス・ヒターノス教会のそばにあるバル、プエルタ・ソルは、30年位前から不定期のフラメンコライブを行なっている店。店主ホセによると、もともと貸スタジオをやっていてその縁でライブも始まったそうで若き日のパトリシア・ゲレロなども踊ったことがあるとか。私も2010年というから15年前に屋良有子、里有光子、高木亮太の3人よるライブを見に行ったことがありました。


普通に50人くらいは入って、立ち見もぎゅうぎゅうに詰め込めば100人くらいもいくかなっていう感じのところ、であります。

今回は大城まどかと鬼頭幸穂の二人による公演。まずは二人が1枚のマントンを使い、またカスタネットを鳴らしつつ踊るグアヒーラ。



カスタネットを使ってのフラメンコは、セビジャーナス、シギリージャ以外ではあまり見ることがないけれど、二人が元スペイン国立のウルスラ&タマラ、ロペス姉妹のスタジオに通っていたということもあるのかな。

カンテソロを挟んで、大城のタラント。

全体的にはショートカットで長身ということもあってか、宝塚の男役さんみたいなかっこよさ、キリッとした仕上がりだけどブラソが優美で綺麗。タラントという曲の持つ抑制された感じもちゃんと表現されてました。



休憩を挟んで鬼頭はマントンを使ってのアレグリアス。にこやかに華やかに。曲のイメージ通りの表情も良き。


舞台に上がる前、イントロ聴いている時からこんないい表情。こうやって曲の中に入っていくの大切ですね。昔、ガルロチにヘスス・カルモナが出た時、舞台へ上がるその足取りからしてすでにアレグリアスだったの思い出しました。




ギターソロを挟んで着物風ジャケットを羽織った2人のカスタネットでの曲。日本を意識して、ということなのかな? ちょっと創作舞踊ぽい。でも曲はビセンテ・アミーゴ?って感じ(確認したらラファエル・リケーニだそうです)で、なぜここで和風?とかちょっと違和感。日本人だもんね、とスペイン人観客は自然に受け止めたのかな。

全体の流れとしては盛り上げたいところだと思うんだけど。うーん。


いや最後はフィン・デ・フィエスタで盛り上げたので、これはちょっとしたエピソードってことなのかも。



2025年6月9日月曜日

アウロラ・レゲラと瀬戸口琴葉


 6月7日、セビージャのペーニャ、トーレス・マカレーナでセビージャ市/ビエナルのオーガナイズする市内のペーニャ公演シリーズの一環でアウロラ・レゲラ。このポスターだし(ちょっとオカルトもしくはカルト映画の趣じゃありませんか)、何する人かもわからず、誰?と検索。と、フルートとカンテの人と判明。ふむ。留学中の瀬戸口琴葉さんも出演するし、歌ガジだし、と。久しぶりに出かけて行ったのであります。無料ということもあってか超満員。

セビージャを代表するこの老舗ペーニャ、おそらく世界で一番、舞踊をわかっているペーニャ。スペインのペーニャはカンテ中心のところがほとんどで、毎週何がしかのイベントがあっても踊りがあるのは年に数回という感じなのだけどここは週に2回舞踊公演。24-25シーズンはハビエル・バロン、ホアキン・グリロなどの今も第一線で活躍し続けるベテランスターたちから新人(鈴木時丹くんも!)やまで様々なアーティストたちが出演してきました。いろいろな公演を毎週見ているから自然と目が肥えるのでしょうね。


さて公演。ギターのイントロにフルートで歌の部分を演奏しつつ登場。

ギター伴奏でカンテ・デ・レバンテ。歌のメロディを楽器で演奏というのはよくあるパターンだし、これ自体には新しさはないんだけれど、

ガジも登場した次のティエント/タンゴでは伴奏に回ったり歌ったり。ってその自由さは新しいかも。あ、歌う管楽器奏者といえばアントニオ・リサーナがいましたね。彼はサックスだけど、サンフェルナンド出身で歌もいいんですよ。今検索したらm去年日本にも行ってたみたい。ジャズの公演だと情報入ってきにくいから知らんかったけど。




公演の前に司会のお姉さんがはなしてたところによるとアウロラさんは22歳ってことなんで、まだまだ色々変わっていくことでしょう。でも歌、声がしっかり出ていて悪くない。

3曲目は椅子をのけてアレグリアス。個人的にはフルートと一番相性のいい曲だと思い込んでる。昔々、フアン・パリージャがタティのアレグリアス伴奏してるの見て刷り込まれたのかも。
司会のお姉さんはフルートは新しい、と言っていましたが、確かにフラメンコのフルート奏者って少ないかもですが、パコ・デ・ルシアのセクステットのホルヘ・パルド、ヘレスの名門パリージャファミリーのフアン、サラ・バラスやカニサレスとも共演してたドミンゴ・パトリシオもいますし、ウニオンの楽器部門の覇者、セルヒオ・デ・ロペもいます。

瀬戸口のアレグリアス、これが良かった。リズムを、歌を、フラメンコを全身で感じて楽しんでいる、という感じで、とびきりの笑顔で踊る。客席も盛り上がる。



休憩を挟んでの第二部はシギリージャから、ギターはウトレーラ出身というアマドール・ガバッリ。



いつもながらに安定感のあるエル・ガジの熱唱


そしてアウロラも歌う。まっすぐな、いいカンテ。上手いというのとはちょっと違う。もちろん下手なわけじゃない。好きで、自分の信じる真実に心を込めたという感じの、真っ直ぐさに好感が持てる。これから年を経てまた色々変わっていくことだろうけど、それもまた楽しみかも。



そしてソレア。再び瀬戸口登場。
場をしっかり支配して踊る。ゲストなんだけど、踊りは主役になっちゃうね。もちろん、彼女がそれだけ上手だと言うことで、なんだけど。マイクがないから靴音に消されがちというのもあるのかも。
ソレアはしっかり重みをつけて。


でもブレリアになるとやっぱ楽しいが勝っちゃうね。



とにかくお客さんがみんな満足してたみたいなのが何よりです。 


Fin de fiestaはこんな感じ。


なんか瀬戸口の踊り、今まで見た時よりもなんかちょっと変わってきたようにも思えました。人が見えてくるような感じがちょっと出てきた、というか。またぜひ見てみたい、と思ったことであります。あ、主役のアウロラもまた機会があったら聞いてみたいかも。



2025年5月16日金曜日

井上圭子 鈴木淳弘『銀の鍋』

あったかい公演だった。



畳3枚くらいかな、と思うような小さな舞台を三方向、そして斜め上、上から囲む小さな会場にぎっしり詰まった観客たちみんなが大きな家族のような。そんなあったかさに包まれていたのは、やはり主役二人の人柄ゆえなのだろう。

ハカラの録音をアバニコを使って踊って始まり、井上の姉の娘でクラシックのチェロ奏者矢口里菜子とピアノの田口翔のピアノでのゴジェスカス間奏曲へ。チェロが残りギターも登場してはじまるファルーカはフリンジに彩られた幅広の黒いパンタロンスーツで、ギターソロを挟んで一部の最後は腰の後ろにリボンがついた白い衣装でカーニャ。休憩を挟んで、アルベニスのタンゴをカスタネットで踊り、ギターソロでのファルーカ,カンテソロでのマラゲーニャときて最後はバタ・デ・コーラとマントンでのアレグリアスを。クラシコエスパニョールとフラメンコの繋ぎ方も含め構成がうまい。

フラメンコ誕生前のスペインの舞曲ハカラを最初にフラメンコ公演で観たのはアナ・モラーレスの2015年の公演。あの時の公演でもアバニコ、扇の音が印象的だったけど、ここでもスペイン扇の仰ぐ音を印象的に使っている。振り付けは現在志摩スペイン村の振り付けを手掛けているダニエル・ドーニャだという。今回のプログラムでは各曲に振付と音楽(楽曲提供とあるけど、振り付け時のオリジナル曲の作曲者、ということだろう)の担当者の名前を出しているのはいい試みだと思う。彼女のフラメンコに対する真摯な姿勢の表れなのだろう。

指先や足先、体や首の傾き具合など、細部をおろそかにせず、美しくあることを大切にした彼女のパフォーマンスはさすが。日々の積み重ねの結晶だと思わせる。曲もバラエティに富んだ構成で場面ごとにミュージシャンの位置を変えるなどの工夫もあり、しっかりしたリサイタル作品として出来上がっていた。欲を言えば衣装にもう一工夫あっても良かったかもしれない。カーニャの白い衣装はグアヒーラに似合いそうで、シリアスな曲であるカーニャらしさという点ではちょっとマイナスのような。髪の小さな花飾りとかは良かったのだけど。またバタも、コーラ、尻尾の部分にもう少し張りがあるともっと綺麗に見えたのではないだろうか。実力がある人なのでそういったものもさほどマイナスにはならないとは思うのだけど、実力があるだけにもっとよくなるのに、という思いは残る。単なる好みの違い、なのかもしれないけれど。

昨年大動脈瘤という大病を患った鈴木は見事な復活を果たした。病後のリハビリなどさぞ大変だったことだろう。フラメンコを演奏することを楽しんでいるのが伝わってくるような、いいトーケだったと思う。

銀の鍋。鍋という言葉から、手鍋下げても、という言い回しを思い出す。二人でいれば幸せ、フラメンコで結ばれた二人の25年。銀の鍋は輝き続けてやがて金の鍋になるのだろうな。

度重なるアンコールの拍手に、最後「帰ります」と言った井上のユーモア感覚。このユーモア感覚を活かした曲とかも観てみたいなあ。グアヒーラやタンギージョ、ガロティンとかかな?と勝手に妄想。

プログラムや入場券に至るまで丁寧に作られた公演。二人の愛をみんなの愛が包む、幸せな時間だった。



2025年5月9日金曜日

工藤朋子『黒いダイヤ』

 ぐっと凝縮された1時間。



衣装を変え、曲を変え、自分の世界を作り上げたその腕前はあっぱれ。

巫女系というのか転移系というのか、何かが乗り移ったかのようにここではないどこかを見つめ、地を這うようにして何かをずっと探している。

前作『時と血と地と』は、フラメンコ・フラメンコなものを封印こそしてないものの、自分とフラメンコのルーツを探っていく旅のような作品で、民謡や古楽などが散りばめられ、フラメンコ味は少なめだったけど、すごく面白かったことを記憶している。今回は、そのリベンジ、というわけでもないだろうけど、フラメンコの黒い魂を自分の中に探していくような作品で音楽はフラメンコのみ。ミゲル・デ・バダホスが歌うロマンセ・デ・ラ・モンハに始まり、マヌエル・マレーナが聴かせてくれるソレア・ポル・ブレリア、カマロンのカナステーラやカラコールのサンブラなどもはさみつつ、タンゴそして豪華なマントンでのカーニャ。それぞれの曲のキャラクターを理解して踊りわけていたと思うけれど、全体的に下向き、屈んでというのが多いのはちょっと気になった。地を這うようにして探している、っていうことなのかも知れないけれど、しなやかで美しい身体を生かして、胸を開き、外へと向かう瞬間もあって良かったのはないかと思えるのだ。下を探すのに夢中でまだ解放されていない、ということなのだろうか。観客としては、最後、突き抜けるような空へ登る勢いで放たれる思いを見てみたかった気がする。放たれるのは次回なのかな?




2025年4月17日木曜日

公家千彰『TSUNA』

 フラメンコの特徴にその自由さがある。歌い手がどの歌詞をどのメロディで歌うのも自由だし、踊り手はその歌を聴いて即興で動きを自由に組み合わせて踊ることも多い。舞台作品では音楽も振り付けも決まっていることがい多いとはいえ、フラメンコをどう使うかはクリエイターの自由裁量。もちろん、どんなフラメンコをどう扱うかによって、フラメンコじゃないなどという外野の声を受けることもあるわけだけど。でも、フラメンコを演じることを目的にするのではなくフラメンコで演じることももちろんできるのだよなあ、などと渋谷区文化総合センター、伝承ホールからの帰り道、ぼうっと考えていたのでした。



渡辺綱と鬼の話、と聞いて、なんとなく予想しちゃうわけですね、長年日本のフラメンコも見ている身としては。チラシを見るとフラメンコのミュージシャンたちだけでなく、津軽三味線の奏者もいる。和物で武士と鬼の話。きっと着物風の衣装や刀などの衣装や小道具と三味線で和風味を出して物語を語るのだろうな、と。その予想があっていた部分もないわけじゃないのですが、衣装や小道具は和によりすぎず、こだわりすぎず、物語を語るのは活弁、すなわち無声映画で解説を語るお仕事の、山﨑バニラさんにまかせて(舞台を見ても物語がよくわからないというストレスがなくなる)、綱と鬼の話も現代的なテーマである差別の話を映し出したり、と、男の役だからといって極端な男装することもなく、男というより人として捉えている(ようだ)など、いろいろ、個として捉えるのではなく、より普遍的なものとしている試み(に見えた)も面白かった。

公家は姿勢の良さからだろうか、品格がある。女神感と言ってもいいかもしれない。舞台上での存在感と柔らかでどこか清らかな感じは独特。鬼を切るのが日本刀ではなく剣だったせいもあってか、和物というより、アドベンチャーゲームの主人公のようにも見えた。男でもなく女でもない綱。それは鬼を踊った奥濱春彦も同じで、この人は小松原舞踊団で錚々たるメンバーとの共演を重ねていることもあるのか、舞台での佇まいが素晴らしい。立ち姿がきれいなのだ。この二人のパレハ、カスタネットも使っての共演がこの夜の白眉だったと思う。

また、綱の同輩を踊った山下美希も、硬質なキリッとした踊りで常に目を引いたし、歌って踊った小谷野宏司も好演。ぺぺ・マジャ率いるスペイン人で固めたフラメンコミュージシャン(プラテアオの酒呑童子も面白!)と津軽三味線の対比、共演も興味深かったと思う。ただ、フラメンコ曲の歌詞は物語と全く関係ないというのは、日本のフラメンコとしては普通なのだろうが、スペインの作品を見慣れた私にはちょっと不思議な感じがしないでもなかったけれど、この劇場ならではの花道やセリを使ったり、観客席への声掛けなどもいろいろ工夫して作り上げていたのは好感が持てます。

これと決めた題材を丁寧に掘り起こし、イメージを積み重ね、真摯に作り上げた舞台だったと思います。

でもいつかソロで作品ではないフラメンコも見てみたいとも思ったことでありました。

2025年3月29日土曜日

ペーニャ、トーレ・マカレーナでの鈴木時丹

ペーニャ、トーレス・マカレーナでの鈴木時丹

328日、セビージャのペーニャ、トーレス・マカレーナに鈴木時丹が出演しました。 スペインでの初舞台はヘレスでしたが他の日本人ダンサーたちとの共演だったので、カベサ・デ・カルテル、自分の名前でソロでのデビューとなりました。

第一部はメキシコ出身ダニエル・メヒアのギターソロ、




カンテソロのファンダンゴ(フアニは渾身のファンダンゴ・ナトゥラレスの後、セバスティアン・サンチェスはファンダンゴ・デ・ウエルバ)に続いて、



アレグリアス。

緊張していたのか、最初、ちょっと硬い表情だったけど、曲が進むにつけ表情も解けていき、



ブレリアになると生き生きとして全身でリズムを楽しんでいる感じが客席に伝わってくる。




客席も湧くし、共演のミュージシャンたちも嬉しそう。




休憩を挟んでの第二部ではカンテソロでタンゴ。



そしてソレア。



歌をしっかり聴いてマルカールしていきます。レトラの途中で足は入れない。最後にレマタールで、句読点のように刻むだけ。昔ながらの踊り方だけど、レトラ関係なく怒涛の足技全盛の現在、かえって新鮮で、フラメンコへのレスペト、敬意が感じられて良き。






踊りの熱に釣り込まれ歌い手も本気の熱唱。踊りの起承転結とか、構成とか、どう見せようとか、というよりも、歌を踊る、に特化してて、ある意味、プリミティブなフラメンコ。

とりあえず最高、ではあるのだけど、もっと、というなら、曲の性格にもっと入り込んで演じてもいいな、とも思うし、クエルポ、トロンコの使い方も、斜めとか捻るとかもっと色々できるようにも思います。伸び代、可能性も含めて、これからどう展開していくのかとても楽しみな踊り手であります。

最後、ちゃんとスペイン語で挨拶して、ミュージシャンや、ペーニャ、会長、今回ライブを支えてくれたペテーテへの感謝の言葉も述べて、最後はフィン・デ・フィエスタ。会場にはたくさんの日本人留学生?が来ていたのだけど、舞台に上がったのはここで踊ったことのある萩原淳子と瀬戸口琴葉だけ。それぞれに魅力的で長すぎないパタイータで魅せてくれました。

いやいや、フラメンコってやっぱ最高じゃん? と思わせてくれました。

真面目な話、観ている時、誰が踊っている、とか、考えていませんでした。日本人だろうが、スペイン人だろうが、宇宙人だろうが、いいものはいい。それに尽きます。観終わった後で、彼、日本人じゃん、すごくない?とかちょっと興奮しましたけれど。

ビデオをお裾分け。時丹くんと踊っているのがペテーテです。


追記

スペインのフラメンコ専門サイトでも絶賛されてました。

https://expoflamenco.com/revista/jitan-suzuki-alborota-con-su-baile-torres-macarena/

このサイト、日本語もあるけど自動翻訳でやってるのでかなりメチャクチャで、読みにくいですがスペイン語わからん、という人はこちらでも褒めているのはわかると思います。