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2026年8月8日土曜日

ラ・ウニオン2026/コンクール準決勝三日目

 三日目も最初は楽器部門。エストレマドゥーラ地方のサフラ出身、オスタリンダ・スアレス。

タランタとアレグリアなどの食い合わせを演奏

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

続いて続いてのロベル・エル・モレーノはマドリード出身でグラナダ在住。タラント

©︎ Paco Manzano


コルドバのベルナルド・ミランダはミネーラ、タランタ、シギリージャ、グアヒーラ

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

ギター部門、ピノ・ロサーダはタランタとアレグリアス。

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas


再びロベルでシギリージャ。

ラケル・サラスはグラナイーナとタランタ。


©︎ Paco Manzano




エル・ペリートはカディス県パテルナ・デ・リベラ出身。ミネーラ、レバンティカ、ペテネーラとポロ。

©︎ Paco Manzano

セビージャのルシア”ラ・ブロンセ”のタラント、バタ・デ・コーラにマントンはめずらしい

©︎ Festival Internacional de Cante de Las Minas

セバスティアン・クルスはウエルバ出身。マラゲーニャ、ソレア、ミネーラ、カルタヘネーラ


再びルシアでシギリージャで準決勝三日目終了。

2026年5月20日水曜日

ビエナル記者会見ロペ・デ・ベガ劇場公演出演者

 5月19日、ロペ・デ・ベガ劇場前のレストランにて、今秋のビエナルで、ロペ・デ・ベガ劇場で公演を行うアルティスタたちによる記者会見/談話会が行われました。



セビージャ市立のロペ・デ・ベガ劇場はマエストランサ劇場ができるまではバレエもクラシックもジャズも全部ここで行われていたたセビージャを代表する劇場。1929年セビージャで行われたイベロアメリカ博覧会のために作られ、長年、さまざまな公演が行われてきました。もちろんフラメンコ公演も多く行われ、ビエナルも1980年の第1回から主な会場の一つとしてあまたの感動を与えてくれましたが、2023年秋より改装工事のため閉館しており、24年のビエナルでは、会場として使われることがありませんでした。現在も工事は続いていますが進捗状況は良好とのことで、9月12日、ピアニスト、ドランテスの公演でこけら落としとなる予定だそう。他にもアルカンヘルやアントニオ・レジェス、マイテ・マルティン、アウロラ・バルガスとバルガスとフアナ・アマジャ、ラファエル・リケーニ、そしてマノロ・マリンとアナ・マリア・ブエノが出演するセビジャーナスの公演も行われます。

記者会見の模様をビデオにしたのでよければどうぞ。最後、アントニオがちょこっと歌っていますよ。司会を務めているのはビエナル監督ルイス・イバッラ。元々ジャーナリストということもあるのでしょうが、いつもあんちょこなしで見事な司会を見せてくれます。





2024年8月29日木曜日

アンドレス・マリンとアナ・モラーレス『マタリフェ/パライソ』公開リハーサル

 いよいよ来月、セビージャのビエナルが始まります。

今年も第一線で活躍する多くのアーティストたちが出演します。中にはここで新作初演を行う人も。以前は、2年ごとのビエナルごとに新作初演、というのが恒例なアーティストもいましたが、ヘレスのフェスティバルや国外でのフェスティバルなどで行われることも多くなりましたが、フラメンコ界にとってのビエナルは一大イベントであることに変わりなく、他で上演しているプログラムを上演する人もプラスアルファを加えたり、と、ここでしか見ることができない公演も多そうです。

8月28日、アンドレス・マリンとアナ・モラーレスの新作『マタリフェ/パライソ』の稽古風景の記者公開が行われました。

作品の中から二人のデュオ、一曲を見せてくれたのですが、これが素晴らしかった。ドラムスと聖週間の楽隊でお馴染みのコルネットの伴奏で、見せる二人の踊りは感動的でした。いやあ、すごかった。、ビデオを撮影したのでお裾分け。



既存のフラメンコ曲ではないのですが、フラメンコの技術を使って表現しているわけで、改めてフラメンコの自由さについて考えさせられました。フラメンコって、元々、演者のその瞬間瞬間の選択に委ねられる部分が多い、自由なアートだと思うのですよ。クラシックのように確固とした楽譜や振り付けがあってその通りにしなくてはいけないというものではない。でもフラメンコ曲としての決まり事はリズムやメロディなどたくさんある。そんな中から新しいスタイルを、バリエーションを生み出していく歌い手やギタリストたちがいて、またフラメンコ曲に縛られず自由に自らの思いを、考えを伝えるために踊る人たちもいて、今のフラメンコがあると思うわけです。フラメンコ曲という枠からははみ出ているように思えても、その芯には揺るぎないフラメンコがある、という人もいるのも面白い。

で、作品の情報とか全く読まずに観たのだけど、いやあ、びんびん伝わってくるのですよ。アンドレスは人であり、キリストであり、息子であり、アナは恋人でもあり、母でもあり、聖母でもあり。女と男の、いや人と人との、 共感そして分かり合えないところ、みたいなものを私は感じたのだけど、ビデオだとどうだろう。

アンドレスもアナもフラメンコの枠だけにとらわれない自分の表現を探し続けているアーティストだなあ、と。だから、初めての共演なのに、すごくあっているんだなあ、と。面白い。アナがまだ十代の時に知り合ったそう。2022年にスペイン文化省のプレミオ・ナショナル・デ・ダンサを同時受賞したことが今回一緒にやることになるきっかけといえばきっかけとのこと。

とにかく、期待が高まったことは確かです。

記者会見も貼っておきますね。ダンテの神曲とセビージャらしさ。その人その人の天国の探究。みんな色々考えて作品作っているんだなあ、と。





2020年9月13日日曜日

ロシオ・モリーナ、ビエナル公演再配信を観て

 11日に予定されていたヘスース・カルモナの『エル・サルト』が、カンパニーのメンバーが無症状ながらコロナ陽性となり、前日に急遽、延期が決定。会場は同じロペ・デ ・ベガ劇場だけど日時は現在まだ未定。陽性者が陰性になって、また陽性者と濃厚接触者である他のカンパニーメンバーが陽性にならないか、なども見なくちゃいけないだろうし、もしそうだとすると、最低でも2週間はかかるのかもしれません。

でも、そのおかげで、9月6日に行われたロシオ・モリーナの2公演のYouTube再配信を観ることができました。劇場で生で観た作品を1週間たたないうちにビデオでまた観るというのは初めて。

驚いたのは、劇場で観たときに感じた、ぞわっとするような感覚を再び、同じように感じたことでした。

ラファエル・リケーニとの『イニシオ(ウノ)』はじまり(1)。白い床。伝統的なフラメンコ椅子。

最初、ラファエルが音を出した瞬間に、ああ、もうこれは一瞬たりとも見逃せない、と、メモをとるつもりだったノートをバッグに閉まった、あの感じ。うわ、これはすごいぞ、という感じ。劇場で感じたぞわっがそっくりそのままよみがえったのです。いや、もう今は次に起きることがわかっているのにもかかわらず。

そしてその予想が最後まで裏切られないのです。画像はそれほど鮮明でなく、全画面表示にするとちょっと観づらい感じなのは残念だけれど、なんで今ここなの、という謎のアングルとかはなく、素直な感じでみせてくれます。劇場のように、今自分が観たいところを観る、というわけにはいかないけれど、満足。音響は劇場の方が良かったけど、悪くはありません。

ラファエルが紡ぎ出す音を、ロシオは一つ一つ拾うように動きはじめ、奏でられる音楽が動きに流れを作り舞踊が生まれていきます。

ロシオは自分が自分が、というエゴと一番遠いところにいるように思われます。ラファエルの豊かで美しい音楽に、自分の身体を媒体として差し出しているかのよう。もしくは音楽に導かれて、自分の中から自然に出てくるものに身体を任せているというか。ある意味、巫女的な?

セビージャの聖週間で行列に従う音楽隊が演奏する名曲『アマルグーラ』で、ロシオは聖母となり生まれ変わり、それまでの音楽をなぞるような動きから能動的な(?)フラメンコが始まる。そんな気がしました。そしてそれが次の1へとつながっていくのでしょう。


エドゥアルド・トラシエラ、ジェライ・コルテスとの『アル・フォンド・リエラ(オトロ・ウノ)』奥底に光る(もう一つの1)の床は黒く光っているし、彼女の衣装も黒が基調。一見すると全く違う世界。でも二つの世界はつながっているのです。その象徴のように奏でられる『アマルグーラ』の象徴的なメロディ。

エドゥアルドの切れ味がよく太い音。ジェライの飛び跳ねるような楽しい音。彼らの音に反応して踊るロシオ。ラファエルとの共演で目覚めた彼女の中のフラメンコが広がっていく感じ。

帽子のファルーカ。バタ・デ ・コーラでのソレア。音に従い踊り始めた『イニシオ』とは違い、ギターと対等に渡り合う。フラメンコ世界がどんどん広がっていきます。

フラメンコではとかく影になりがちなギター。その豊かな音楽世界を、フラメンコ 性を、光の当たる場所に。一般には舞踊作品と捉えられるのだろうけど、ギター作品としても一流。

フラメンコ舞踊は歌を踊る、といいます。でもカンテがなくても、ギターが歌を奏で、ロシオはそれを踊っています。いやロシオも歌っているのかもしれません。

もちろん、歌を奏で、というのは歌のメロディを演奏するという意味ではありません。その奥に流れるもの、というのかな、演者の中にある伝えたいもの、感情の表現もしくは方向性、そんなものを音で外に出すというかんじ?いや違う?うーん、難しい。けど単なる音の羅列ではなくそこにプラスアルファがあるわけで。で、普通のギターソロでも歌っているギターってあるけど、今回の二人は、踊りと演奏するとき、確実に歌っていたように思うのです。だから物理的に歌はなくても歌があった、そんな感じ。

広がっていったフラメンコが、いろんなところに辿り着いて、その表現が最後の花柄仮面だったのではないか、などと、いろいろ妄想。


踊りやギターそのものを楽しむだけでなく、その後も色々と思い返して、あそこ良かったなあ、あれはどういうことなんだろう、こうかな、ああかな、などなどいろいろ思い巡らすことができて、1回みたらずっと楽しめる。そんな公演でありました。

ギター三部作の抜粋、ということですが、さて、これが今後どういう展開をみせるのか改めて楽しみであります。

それにしてもロシオ、すごいなあ。この発想。そしてそのアイデアを、適材適所、様々な人の手を借りて形にする。これが本当の天才。そう思います。










2012年7月27日金曜日

セビジャーナスのコンクール

水曜日、アルトサーノ広場の特設舞台で
セビジャーナスのコンクール決勝がおこなわれました。

こどもの部、青少年の部は3組ずつ、おとなの部は1組が参加。
審査員はマティルデ・コラル、マノロ・マリン、
アロンソ・パボン、ピラール・アストラ
とトリアーナゆかりのアーティストたち。
ずらっと舞台奥に並ぶ形式は珍しい

最初に踊った5歳の男女ペアもかわいかったし
次に踊った女の子のペアもよかったけど
圧巻はこのペア
マルタちゃんとホセ・アンヘル訓
かたちの美しさに注目!
もちろん優勝です。

青少年の部2位のこのパレハ
セビージャのアカデミアで習っているそうな。

 そして優勝の二人
グロリアはコンセルバトリオ生
ダビはヘレス出身だそう

セビジャーナスのコンクール
アレンジもいろいろで
なかなか楽しゅうございましたよ。

ちなみに大人の部の優勝はイサベル・バジョンのお兄ちゃんでした


2011年10月1日土曜日

モレンテ本とトマス・エル・ペラーテ


9月30日
セビージャのサンタ・ルシア教会で
雑誌ボロニアの「リブロ・デ・モレンテ」のプレゼンテーションが行われた。

ボロニアはコルドバの出版社で
スローカルチャーマガジンがうたい文句。
これはフラメンコと特別号の2号。
1号は去年のノーチェ・ブランカ・デ・フラメンコを記念して発売され
プロモーションDVDが付属しているが15ユーロ
2号は無料。

それでもって雑誌なのに本。
暑さも重さも判型もタイトルも本。
でも雑誌?

あけたら解決。
今年のノーチェ・ブランカやギター祭、スーマ・フラメンカなど
フラメンコ祭、銀行や不動産会社の広告があるのである。
ゆえに雑誌。ゆえに無料。
中身はエンリケと親交のあった人らの追悼文集+写真+インタビュー
文の長さも内容もばらばらだけど。
セビージャでのプレゼンテーションだけど
すでにコルドバでもマドリでもプレゼンしてるわけで
新譜発表的な感じは全くなく
会場にも記者はカナルスールラジオの人くらい。



アンダルシア・フラメンコ研究所所長のマリア・アンヘレス・カラスコと
出版したガブリエル・ヌニェスのあいさつ
モレンテのビデオ
(すばらしい!)
に引き続き
トマス・エル・ペラーテのミニ・リサイタル。

しかし
なぜトマス?

ウトレーラの歌い手で
エンリケとの接点もあまりなさそうなのに。

伴奏はクーロ・マレーナの息子のマヌエル・マレーナ。
ヘレスの歌い手にも同名の人がいますが別人です。

ソレア

そしてシギリージャはその息子クーロ・マレーナの伴奏で。
クーロは歌い手クーロ・マレーナの孫で同名でギタリスト。
スペインは親子や家族内で同名が多いので混乱しそう。
まだ十代だと思うけど
シギリージャをすごくまっとうに伴奏しているのがすごい。
きっとそういう環境で育ってきたのだろうけど、
シギリージャの伴奏って
間合いとかめちゃ難しいと思うんだけど
この若さでばっちり。
先が楽しみです。

カンティーニャと最後のブレリアは親子二人で伴奏。
いやいやいい感じ。

トマスは
伝統的なかたちを歌っているのだけど
声にいい割れ、というか、
スコンと抜ける感じがあるのがいい。
声の質感はちょっと似てるかな。
ちょっとフアン・デ・カマの声みたいな感じ、とでもいうか。

カンティーニャはもちろんピニーニの、だったけど
ブレリアはけっこうヘレスだったりするのが面白い。
またじっくり聴いてみたい歌い手だ。