存在そのものがフラメンコ、という人たちがいる。マヌエラ・カラスコやアウロラ・バルガスがそう。何もしなくてもそこにいるだけでフラメンコを感じさせる。ギターのエミリオ・カラカフェもそんな一人。
その彼が、川沿いの店で10月11月の毎週火曜日にやっているカフェ・カンタンテというライブに出演。観てきました。
何にもしなくてもフラメンコな人が弾くギター。スペイン歌謡集(カルメン・デ・エスパーニャ、ビエンパガー、オホス・ベルデスなどスペイン人なら誰でも知ってるなつかしの歌謡曲)やったり、カマロンも歌ったドミニカの歌手フアン・ルイス・ゲラの『アモール・デ・コヌーコ』やら、その曲と同じアルバムの『ソイ・ヒターノ』を演奏したり、自由自在。なんでもフラメンコになってしまう。音と間合い。音が深いんだよ。
こないだダビ・デ・アラアルを静寂を音楽にすると言ったけど、この人もそうで、音出さずに回っているコンパスをビンビンに感じさせてくれる。
歌い手フアニ・デ・ラス・トレス・ミルが歌ったソレア・ポル・ブレリアとファンダンゴ、最後のブレリアもぜーんぶよかった。彼を最初に聴いたのは鈴木時丹君の公演の時で、その時もどこにこんな才能が眠ってたん?とびっくりしたのだけど、いやいや、マジでいい歌い手です。
ビデオでお裾分け。パーカッションはドクトル・ケリ。長年、カラカフェと一緒にアララという、ラス・トレス・ミルという、低所得者が多く、ヒターノさんもいっぱいな地区で、ドラッグなどに行かないようにとフラメンコのクラスをしている財団で教えている人。サウラ監『フラメンコ』やガトリフ『ベンゴ』にも出演してたベテラン。
なお、このライブ、来週はカニート、再来週はリカルド・モレーノが出演して、11月いっぱい続きます。その次は3月ごろにまた開始するかもとのこと。


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