セビージャ・ギター祭最終日。
クラシックはデヤン・イヴァノヴィッチ。1976年ボスニア・ヘルツェゴビア生まれ。来日公演も行ったことがあるらしい。真面目そうな正統派に見えるけどどうなのかな。
18世紀の作曲家の作品から現代作曲家の作品、そしてセビージャ出身でこのホールの名前の由来でもあるホアキン・トゥリーナの作品とバラエティに富んだプログラムでした。
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| ©︎ Festival de la Guitarra de Sevilla |
続くフラメンコがすごかった!ダビ・デ・アラアル。他のどんなギタリストとも違う、独自の世界を25歳の若さで持っているたぐいまれな存在。
若いギタリストはとかく音を詰め込みすぎる傾向があると思う。速弾きもしかり。だが、ダビは十分すぎるほどの間合いをとる。無音を音楽にしてしまう。そこに音がなくてもコンパスは回っていくのだ。そしてその間合いにこそオレ!の瞬間が訪れる。
そしてその音! フラメンコよりもクラシックの方が一音一音を大切に、音色を慎重に見計らいながら演奏するイメージだが、彼の音は今回このフェスティバルで聴いてきたどのクラシック奏者よりも大きく、圧倒的な存在感があり、一つ一つの音を丹念に紡いでいく。
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| ©︎ Festival de la Guitarra de Sevilla |
マノロ・サンルーカル『タウロマヒア』のナセンシアのでだしを少し弾いたけど、マノロやリケーニの抒情性を受け継ぐ貴重な存在。で、歌や舞踊の伴奏もやっているので、コンパスもいいし。
とにかく全身の毛穴にいいエネルギーを注いでもらったような感じで、口角あげあげで会場を後にしたのでありました。いい音楽は、良いフラメンコは人を幸せにします。



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