セビージャ、ギター祭。
クロアチア出身でドイツ、ケルン音楽大学で学んだゾーラン・ドゥキッチはバッハとピアソラをシームレス、つまり間をおかずにつなげてそのまま演奏していくという展開。とにかく音が美しく優しくリラックスさせてくれるようなバッハと、力強いピアソラの対比も面白い。ピアソラの原曲が持つコンパス感、というかリズムとテンポによる魅力は薄まってしまうけど、メロディだけでも十分いい。
音、時々、エレキギターのように感じることがあって、エレキギタークラシックギター、アコースティックギターのこの音をお手本にしたのかもしれない、とか思ったことでした。違うかもしれないけどね。
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| ©︎ Festival de la Guitarra de Sevilla |
続いてヘレスのサンティアゴ・ララ。グラナイーナから始まり、ソレア、ファルーカ、マラゲーニャとエル・ビト、ときて、サラサーテのサパテアード。北スペイン、パンプローナ生まれのヴァイオリン奏者、作曲家のパブロ・サラサーテの作品、スペイン国立バレエで男性舞踊手のナンバーとして知っている人もいるかもしれません。もともとヴァイオリン曲をギターにアレンジ。超絶技。でも原曲の魅力を越えるとまではいかないかな。最後はブレリア。アンコールは師マノロ・サンルーカルに捧げた曲『マエストリア』。マノロのフレーズとイメージをパッチワークしたような曲でありました。
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| ©︎ Festival de la Guitarra de Sevilla |
うまいし、伝統的な感じに新しい試みなども取り入れているものの、枠から飛び出すことなく、安心して聴いていられる。
個人的には同じヘレスのマヌエル・バレンシアの方が引き込まれる魅力があったと思うけど、へれすは本当にいいギタリストが出てきますね。
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