2025年11月21日金曜日

パトリシア・ゲレーロenトーレス・マカレーナ

 最高だった。見るだけで幸せになる魔法のフラメンコ、いやフラメンコの魔法?

パトリシア・ゲレーロ、今、私が一番好きな踊り手。それがセビージャの老舗ペーニャ、トーレス・マカレーナで踊るというのだから、そりゃ行くでしょ。幹部会員であるお友達に誘ってもらったので一番前の特等席に座ります。ちなみにこの日は予約だけで超満員。

ギターはダニ・デ・モロン、歌はセルヒオ・エル・コロラオというからいつも劇場で共演しているメンバー。いや、それをマイクなし、息づかいまで聞こえるようなスペースで、っていうのにもドキドキ。


ギターのイントロが始まる。シギリージャ。

フラメンコの曲種の中でも最もシリアスで悲劇的なこの曲を男装で、直線的な表現で。


くっきりと際立つサパテアード。回転ごとに変わるニュアンス。
間合いの良さ。

もっと写真を撮るつもりだったのだけど、見惚れてしまって手が止まってしまった。次は何がくるんだろうと目が離せない。
ギターソロはいろんな曲種のリズムが混在するポプリ。『ピネーダ』でのフレーズもあったように思うのでピネーダ組曲みたいな感じなのかな。

カンテソロはティエント

そこから二曲目のタンゴへ。これがまた素晴らしかった。歌い手もグラナダの人だけど、グラナダにこだわりすぎないフラメンコのタンゴ。


洞窟のおばあちゃんたちが昔から踊り続けている、ティピカルな振りも彼女にかかれば新しく見えてくる。古いものと新しいものの混ざり具合がちょうどいい。


センスがいいのだ。
休憩を挟んだ第二部はカンテソロでのアレグリアス。
そしてソレア・ポル・ブレリア。




圧巻。形と間合いとこころざし。勢い。力、心。
最後、舞台からさっていくところをお裾分け。



最後はアンダルシア舞踊団の若手たちとアナ・モラーレスが舞台に上がってフィン・デ・フィエスタ。

最高のフラメンコ見せていただきました。幸せいっぱい胸いっぱいな夜でございました


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