2013年10月4日金曜日

ウルスラ・ロペス「 オトラ・ピエル」

アンダルシア舞踊団を経てスペイン国立バレエ団で活躍したウルスラが、やはり国立バレエ出身の妹タマラ、その夫クリスティアン・ロサノ、そしてエドゥアルド・ゲレーロという踊り手たちと繰り広げるフラメンコとコンテンポラリーなスペイン舞踊の作品。4人の踊り手たちの素晴らしい才能なしにはありえない。
昨年のビエナル初演とはマリアーノ・ベルナルがエドゥアルドに代わり、歌い手たちも変わったけれど、基本の構成などは同じと言う。(私はビエナルではみていない)

黒い衣装を脱ぎ捨てて赤い衣装に着替えて踊るウルスラのアレグリアスも最後のエドゥとの絡みが美しく愛に溢れて素敵だったが、特筆すべきはクリスティアン・ロサノが生ギターで踊ったアストゥリアス!
クラシコというと形優先でクラシックバレエのようなイメージもあるが、この「アストゥリアス」には人間味あふれる感情表現があり、ある意味フラメンコ的。クラシコとしては画期的とも言えるものではなかろうか。形のうつくしさを失うことなくというのも鍵。
作品として見た場合、セビージャしっかりした体格の彼と細身のエドゥ の対比も良かった。

フラメンコ曲で踊られる、フラメンコやスペイン舞踊のテクニックも使ったコンテンポラリー、もしくはコンテンポラリー的なスペイン舞踊はみるべきものもあるが、繰り返しも多くもっとシェイプアップできそう。
とはいうものの素晴らしい踊り手たちのおかげで(タマラのアラベスクの美しいこと!)充実した舞台だった。


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