2018年9月27日木曜日

ラファエラ・カラスコ「エル・サロン・デ・バイレ」

いよいよビエナルもラストスパート。
期待のラファエラ・カラスコはハビエル・バロン、ルベン・オルモ、タマラ・ロペス、ダビ・コリアと四人のスペイン国立バレエ出身者との舞台。

サロン・デ・バイレとは、フラメンコの草創期、外国からの観光客らに踊りを見せたサロンのことで、今のタブラオの元祖ともいえるところで、カフェ・カンタンテより前にあったもの。
その存在にインスパイアされて、プログラム当時の雰囲気で作られている。
とは言ってもフラメンコ考古学の実証ではないので、時代設定などはすごくざっくりしているし、学者的にはこの時代はそれはないだろう、と突っ込みどころもありまする。

Bienal Óscar Romero
オープニングは彼ら5人と歌い手ギタリスト、そして室内楽団のメンバーが全員黒い衣装で舞台に立ち、そこから無伴奏で踊りが始まります。モダンなフラメンコ。


Bienal Óscar Romero
そこからラファエラ、ルベン、ダビらのセビジャーナス
バレエシューズに履き替え、スカートをつけたタマラやルベンのエスクエラボレーラ風。
ボレーラは斜めというか、首や体をちょっとかしげる感じが、特徴だと思うのだけど、それがあんまりない。ルベンの跳躍や回転はバレエダンサーみたいですごい。

その後のハビエル・バロンのソレアの素晴らしさ!!!
直球ストレート。シンプルでまっすぐなソレア。歌をマルカールし、足を入れ、コンパスと戯れる。なんて気持ちがいいんだろう。
同じパソを繰り返したり、カンテの所で強い足入れてい歌を消すようなこともない。
ここまでのフラストレーションが全て消えていく。

全員でのポロはフォーメーションの変化も楽しい。

ミゲル・オルテガとアントニオ・カンポが互いに伴奏しつつのマラゲーニャ。
アントニオのマラゲーニャ、あれれな出来でした。

ヒリアーナと呼ばれていた頃のソレア。
タマラはマンティージャで、ラファエラはマントンで。
ダビのアレグリアス、と言いつつロメーラ歌うのね。
ルベンは髪が乱れるのが気になる。

ラファエラのガロティンはコルドベスをかぶりマントンを体に巻きつけた昔のバイラオーラのような格好で。

照明は美しいし、みんな上手だし、言うことないんだけど、完璧主義で美しい作品を作り続けているラフィの作品の中では中くらいかも。
なんかちょっとモヤモヤ。

23時からはダビ・ラゴスがアラメーダ劇場で。
Bienal Óscar Romero



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