構成はビエナルのときと同じ。稽古風景にはじまり、アデラが研鑽をつんだタブラオのフラメンコ、そしてラファエルが活躍した劇場のフラメンコとすすむ。
稽古風景で、フアンが指の練習の速いパッセージを弾くとそれにしっかりあわせてサパテアードを打つラファエル。それと競うような速いサパテアードをきかせるアデラ。
© Festival de Jerez/Javier Fergo |
ラファエルが稽古風景のあと、ラジオからながれてくるトリアーナのタンゴでトリアーナのじいさまのような振りをいれて一人で踊るのも楽しいし、ロス・ガジョスをもしたタブラオでのアデラのアバニコでのカラコーレスも美しく楽しい。
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客席から舞台にあがって踊るカルメン・レデスマとのかけあいも楽しい。カルメンの、ヒターナの婆様のような振りをアデラもするのだが、それすら美しくかえてしまう。
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カルメンとエンリケ・エル・エストレメーニョの存在は大きく、作品に重みを与えている。タブラオのあとのフィエスタのイメージなのかな。
タブラオで育ったアデラとは違い、ラファエルはアンダルシア舞踊団に始まり、劇場中心のキャリア。アンダルシア舞踊団時代にホセ・アントニオと踊った「ゴルペ・ダ・ラ・ビダ」を踊る。ビエナルではホセ・アントニオ本人が出演したが、ヘレスでは彼の舞踊団時代の同僚、ラウル・ゴメスが踊った。なんでも6年ぶりに踊ったのだそうだ。
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そのブランクを感じさせない熱演で、師匠のもとから巣立って行く弟子という筋書きの振付けを巧みに踊った。
それに続くラファエルのファルーカ。
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アントニオ・ガデスを敬愛する彼らしくきちんときれいな姿勢。ただ首が前にでがちなのはちょっと残念か。
続いてアデラのシギリージャ。交通事故で踊れなくなったことをイメージしたと記者会見で話していたこの曲。エンリケの歌で深みがます。
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