2015年3月5日木曜日

ヘレスのフェスティバル13日目エドゥアルド・ゲレーロ「エル・カジェホン・デ・ペカドス」

水の音とため息。バスルームにいるのだろうか。女性の声でこの2年間の彼の気持ちが語られる。赤い光の中で踊る裸のエドゥアルド・ゲレーロ。ファッション写真で有名なルヴェン・アファナドールがフラメンコを題材にした本「アンヘル・ヒターノ」の表紙になった写真を思い起こさせる。

カディス生まれのエドゥアルドはエバ・ジェルバブエナやロシオ・モリーナの舞踊団で活躍するカディス出身の踊り手である。昨年のビエナルで同じタイトルの作品を初演した。てっきり同じ作品だと思ってみにいかないつもりだったのだけど、記者会見で質問したら「全く違う内容」というのででかけてきましたサラ・コンパニア。

同じカディス出身のセルヒオ・モンロイのピアノをはさんでタラントへ。2013年、ラ・ウニオンのコンクールで優勝した曲をそのままの振付けで踊る。そのテクニック。柔軟性。舞踊団での活躍でその巧さは知っていたけれど、こうしてソロで観るといっそう感じる。

© Festival de Jerez/Javier Fergo”
タンゴは旅行者がイメージするヒターノみたいに、水玉のシャツで。髪をみだしてグラナダやトリアーナの爺様婆様的な動きなどもいれるのだけど、どうしても本物にはみえない感じが面白い。というか、もちろんわざとなヒターノぶりでかえって本人のおしゃれさがでるという。

© Festival de Jerez/Javier Fergo”


ピアノ伴奏でのカンテソロ、マラゲーニャは、いやあ、どうしたらこうなるかと思えるほどけったいなもの。音程も悪いし発声も変。声量だけあるんだけど。

録音のマルティネーテからのシギリージャもセビージャでもみたような。でも衣装も変わり、照明を足下からあて影と踊るようにした工夫が面白い。写真でわかるかな?

© Festival de Jerez/Javier Fergo”
再びカンテソロをはさみピアノ伴奏でコプラ。歌うはマヌエル・ロンボ。カラコールが歌ってローラ・フローレスが踊るイメージなんだけど、男二人というのはあまりないような? あ、マイテ・マルティンとベレン・マジャってのもあったね。もともとはカディス在住の人気歌手が予定されていたのだけど変更になったそうです。

© Festival de Jerez/Javier Fergo”
 パーカッションのソロから小さな台に上がってのサパテアードがあって、

© Festival de Jerez/Javier Fergo”

ギターのソロはブレリア。同じカディスだけど親戚ではないというヘスース・ゲレーロ。すごいです。いいパルマできいてみたい。最後はソレア・ポル・ブレリア。

© Festival de Jerez/Javier Fergo”
 なんかさっきのタンゴと同じような振りがでてくるわけであります。うーむ。ダンサーとしてのすごさには文句つけようがない。作品のつくりとしてもセントラルよりはよくなった。でもできる人にはもっと上をのぞみたくなってしまうもの。申し訳ありません。今回もロシオ・モリーナの振りも踊っていたそうだけど(最初の曲かな?)ほかの振付家の曲をもっと踊ってもらいたい。自分の振付けにこだわらず、もっと彼の個性をいかす振りができるような、そんな気が少しした夜でした。


夜中はグアリダ・デ・アンヘルでミゲル・テジェス。ヘレス出身でマドリード在住の彼は、マノレーテやグイトのスタイルを継承する人。といっても彼らの振りをそのまま踊るというわけではなく、彼らの姿勢や回転のきれ、おとこらしさなどを継承している人であります。なかなかようございました。
んで2階席には22時からのマイセータをききにきたというカプージョがいて、さんざん歌ってましたとさ。いや私も久しぶりで会って、昔の写真とかみせて盛り上がってしまい朝帰りでございます。二日連続はさすがにつらい。

0 件のコメント:

コメントを投稿