マヌエラ・カラスコの新作はマエストランサ劇場で。
火、風、水、土という4大要素をテーマに
前回のビエナルでロサリオ・トレドを、今回メルチェ・エスメラルダを演出した
フアナ・カサードが演出。
上手に真四角の1メートルくらいの高さの舞台のようなもの。
下手にはミュージシャンたちが2段に、ひな壇のように並んでいる。
ギターはプログラムにあるイグレシアス兄弟ではなく
パコ・ハラーナ、マヌエル・デ・ラ・ルス、フアン・カンパージョ。
ちなみにマヌエラの夫君ホアキン・アマドールは病気のため出演不可能だったそうだ。
娘サマラが母に歌うカンテ・デ・レバンテにはじまり
タラント。
オレンジとピンク(?) の、
袖にエルビス・プレスリーのようにフレコ/フリンジをつけた
華やかな衣装は
“火”の象徴?
普通タラントといえば地味な、まじめな感じの衣装が多い、
というかそれがお約束なのにこの自由さ。
フレコに櫛をひっかけおとすのもマヌエラらしい。
いつもきちんと櫛やらなんやらきれいにつけて登場するのに
激しい踊りで絶対舞台のあちこちに飛ばしてしまう。
ちなみに今回はふたつの櫛のひとつは舞台に、
もうひとつはフレコにからまったまでした。
昔のタブラオや舞踊団なら罰金ものの失態なのだけど
マヌエラの場合はやっぱね、って感じというのもこの人らしい。
ブルー系の衣装で
マルケシータ、サライ・デ・ロス・レジェス、ローレ・デ・ロス・レジェス
という3人のバイラオーラによるロンデーニャ。
ベテラン、マルケシータ、勢いのあるサライ、まだどこか不安定なローレ
という組み合わせはなにゆえ?
と、ここからが“風”
ディエゴ・アマドール登場。
カマロンの「カナステーラ」を弾き語りしマヌエラが踊る。
Foto Bienal A.Acedo |
ファンダンゴをはさんでソレア・ポル・ブレリア。
最後にソレアを踊るのはわかっているのにここでソレア・ポル・ブレリア。
なんか不思議だが悪くない。
力がある。
“水”はアレグリアス。
また3人のバイラオーラが同じ衣装にマントンで登場。
それぞれ青系ではあるもののまったく違うテイストのマントンで統一感0。
マヌエラも踊る。
“土”はソレア。
ゲストのミゲル・ポベーダがタンゴを歌い観客をわかせる。
そしてソレア。
いつもの ソレア。
なのにあきない。
ミゲルは踊りに歌うことは少ないし、
それもマヌエラということで緊張しているようだった。
それにしてもマヌエラの存在感。
これぞフラメンコという決めポーズの数々。
マヌエラを見ずしてフラメンコを語ることなかれ、であります。
0 件のコメント:
コメントを投稿