2019年3月8日金曜日

へレスのフェスティバル14日目 ダビ・コリア『アノニモス』

ダビ・コリアは、セビージャ県コリア・デル・リオの出身。
そうです、ハポンさんで有名な町です。なんでコリアが芸名になった。
セビージャの舞踊学校からスペイン国立バレエへ。退団後はエステベス&パーニョスやロシオ・モリーナ、ラファエラ・カラスコらの舞踊団で活躍。アンダルシア舞踊団を経て、2017年へレスで発表した『エル・エンクエントロ』が好評だったのも記憶に新しい。


ため息が出るほど美しいポーズ、形と、レース編みのように複雑で細かいサパテアードで綴られるのが『アノニモ』。
匿名、無名の意味で、アンダルシア舞踊団時代の仲間エドゥアルド・レアル、ラファエル・ラミレスと三人での舞台。



薄明かりの中に重なって見える三つの体。裸のようにも見えるが、上半身裸の上に袖なしジャケット。
© Javier Fergo / Festival de Jerez
下手にミュージシャンたちがやってくる。
早い速度のシギリージャ。
まあ、複雑怪奇なサパテアードのオンパレード。
まるで競争のように、走り続けるサパテアード。
それは三人の会話だったり合唱だったり。
すごいテクニックには違いないのだけど。
© Javier Fergo / Festival de Jerez

© Javier Fergo / Festival de Jerez

© Javier Fergo / Festival de Jerez

ビニールか紙かでできたスカートをつけてのちょっとユーモラスな場面からの
ヘマ・カバジェーロがダビの肩車に乗って歌うファルーカ。
© Javier Fergo / Festival de Jerez
 ペペ・デ・ラ・マトローナが歌った古いルンバから
歩きつつ弾くチェロとの絡み
そしてメキシコのペテネラ(このフェスティバルで3回目?)からのペテネラ
© Javier Fergo / Festival de Jerez

© Javier Fergo / Festival de Jerez

サパテアードの掛け合いは会話、対話、言い争い。
一つの体の中にあるいろいろな心、考え、自分。
スカートは自分の中の女性性の発見、違和感、受容。
上着の脱ぎ着は上辺で判断されることの違和感。
などなど、いろいろ読むことはできる。


でも前回と比べるとなんかちょっと不満足。
足技詰め込みすぎで余白があまり無いせいかとも思ううけど。
もう一回見たいかな。

ビデオはこちら


今年のへレスは例年以上に風邪が流行ってます。
私もヨレヨレでございます。さ、あと2日。お薬飲んで頑張ろう。

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