舞踊のフェスティバルではあるけれど、カンテやギターの公演もあるのがヘレスのフェスティバル。そのためもあってかフラメンコのフェスティバルとも思われるけど、あくまでも主役は舞踊。ということもあってか、このギターリサイタルはサラ・コンパニア、18時半から。
風格のあるタランタのソロに始まり、ソレア、アレグリアス、ティエント、シギリージャ…
舞踊伴奏でキャリアを築いてきたギタリストたちは実力派が多い。どんな曲でも演奏できて、踊り手の要望に合わせて曲を作る作曲能力もあり、懐が自然と深くなるのだろう。アルフレド・ラゴス、ヘスス・トーレスなどもそうだったけれど、エバ・ジェルバブエナやアンドレス・マリンの舞踊伴奏、カルメン・リナーレスらの歌伴奏、またラファエル・リケーニの伴奏などで活躍しているサルバドールも然り、である。演奏に破綻がない。パコ・デ・ルシアが大好きなのだろう、パコのファルセータをそのまま演奏することはないけれど、パコの曲の構成やパコが演奏していたフレーズを展開させていくようなところとかがあり、パコの文法で曲を作っているという感じ。またコンパスの回し方が絶品なのはやはり舞踊伴奏で鍛えたものだろう。
アレグリアスでアベル・ハラーナ、ブレリアでオルーコと、パルマで参加してた踊り手二人もたっぷり踊ったけれど、エバの舞踊団で長く共演していたエンリケ・ソトがソレア・ポル・ブレリアを歌い、アンドレス・マリンはファルーカを踊る。ゲストにたっぷり時間を割いたせいもあって1時間半にもなってしまったけれど(18時半からのコンサートは次の公演が控えているので原則1時間ということになっている)、充実した公演でありました。
©Javier Fergo Festival de Jerez |
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