2015年9月26日土曜日

カニサーレス「アランフェス協奏曲」

サラ・バラスが来日中のカニサーレスを招待する、ということで電話してくれということで電話をしたら応答がなく、そのままになっていたのだけど、その後電話がかえってきたら、カニサーレス夫人の真理子ちゃんだった、という縁で、すみだトリフォニーでのカニサーレス公演に。

彼のアランフェスはベルリンフィルとの共演以来あちこちで公演しているのだけど、まだみたことがなかった私は興味津々。
トリフォニーホールはその昔、ビセンテ・アミーゴ「ポエタ」公演できました。懐かしい。
アランフェスにさきがけまずはマヌエル・デ・ファリャ曲集。
「三角帽子」のファルーカはアンヘル・ムニョスの踊りが入り、 「はかなき人生」はチャロ・エスピノがカスタネット付けての踊りで華を添える。
今年初演百周年の「恋は魔術師」から狐火の歌はギターだけだったものの、火祭りの踊りはアンヘルとチャロのデュオの踊りつき。
アランフェス。私の頭にあるのは1990年、カニサーレス初来日の時のパコ・デ・ルシアのそれ。比べることに意味はないと思いつつもどうしても比べてしまう。パコの、骨太の、スペインの大地の香りたつようなアランフェス。リズムをキープしていくフラメンコなアランフェス。カニサーレスのアランフェスはより繊細でしなやか。ただ残念なことに、音響のせいか、ギターが時々オーケストラにかくれてしまう。うーん、スペインから音響さんつれてこなかったのかな。カニサーレスの公演だから、もっと彼のギターがもっとずっと前に出て良いと思う。もっといえば私的には踊りはいらない。もっとギターが聴きたい。
踊りを前面にだすことで聴かずぎらいをもとりこもうという戦略だとは思うのだけど。

20分の休憩を挟んだ第2部のフラメンコでも、音響のせいか、カニサーレスの熱がいまひとつ伝わってこない。ちゃんと弾いている様子はみえるのだけどね。マイクの位置かなあ。音響さんの好み? シンフォニーホールでフラメンコというのは難しい。残響があるので、パルマやパーカッションがずれてきこえることがあったり。難しいのはわかるけど、あの音では納得できない。あの超絶はやびきでも音がたってきこえてこない。最後の一曲とアンコールではしっかり彼らしい、きれきれの音がきこえてきたのでやっぱり音響のせいなのだろう。残念。
その後、ほかの場所でみていた友達にきくと音響の問題なかったとのこと。ということは、私の席だけだったのかもしれません。うーん。
 
昔なつかしいルンバやレハナ。2曲とも録音中のことなど思い出す。レハナはロシオ・フラードの映画「ローラは港に行く」のサントラで、その同じ映画の曲のモチーフが隠れているのに今更ながら気づいたり。

先日のサラといい、過去をめぐる旅は終わりません。

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