2015年9月9日水曜日

セプティエンブレ・エス・フラメンコ1ガラ・ヒラルディージョス

セプティエンブレ・エス・フラメンコがいよいよ開幕。
ビエナルが、ビエナルのない奇数年にもフラメンコを、ということで、
ビエナルよりも短い期間、少ない公演数で行われるフェスティバルで今年が第一回。

初日はヒラルディージョスのガラということで、昨年のビエナルに参加し、
ヒラルディージョ賞をもらったアルティスタたちが出演しました。

最初の場面は作品賞を受賞したアンダルシア・フラメンコ舞踊団。受賞作「イマヘネス」の最初の場面、マリオ・マジャに捧げたそのシーンを舞踊団員全員参加で再現した。
ラファエラの美しい、完璧な動き、かたちを満喫。いや、やっぱりこの舞踊団、レベルがめちゃくちゃ高いです。


La Bienal. foto Antonio Acedo

第二の場面はギター部門で受賞したミゲル・アンヘル・コルテス。 幕前でソレアを弾きはじめるとエスペランサが舞台脇のバルコニー席からサエタのように歌いかける、という演出。

La Bienal. foto Antonio Acedo
La Bienal. foto Antonio Acedo

幕が開くとビエナルでのミゲル・アンヘルの公演での共演者である、クラシック・ギタリスト、ホセ・マリア・ガジャルドがいて、弾き始めたのはアマルグーラ。今夜この場にいることができない、マエステリア賞のラファエル・リケーニへのオマージュ。
その美しさ。先のビエナルではリケーニとパコ・ハラーナらが一緒に演奏したアマルグーラはもともと聖週間の行進曲なのですが、それをリケーニがフラメンコギターで演奏したのはもう20年くらい前になりますでしょうか。もともとの曲も、もちろん美しいメロディなのですが、ギター演奏でそれがいっそう引き立ちます。フラメンコギターでの演奏でもそうですが、この日はホセ・マリアのクラシックギターの、フラメンコとは違う、細やかな音づかいも引き立って、よりいっそう美しく、感動的でした。
この写真ではわかりませんが、ホセ・マリアの隣にもうひとつ席があり、そこにギターがあました。演奏が終わるとそこへ挨拶。ラファエルへの暖かい気持ちが伝わります。そういえば、ホセ・マリアはCD「セビリア組曲」で共演し、一緒に公演していたこともありました。

La Bienal. foto Antonio Acedo
三番目の場面は名誉賞のレブリハーノとエンリケ・モレンテ。まずはエンリケの「エストレージャ」を、エンリケの次女、ソレアといっしょに。
La Bienal. foto Antonio Acedo
 続いてソレア。ベテランの熱唱にさかんな拍手がおくられていました。伴奏は甥っ子ペドロ・マリア・ペーニャ。
La Bienal. foto Antonio Acedo
そこに新人賞のマヌエル・バレンシアが加わりブレリア。
舞台に一人残ったマヌエルはシギリージャをソロで演奏。ヘレすらしい、重みと風格のある、伝統を感じさせる見事なシギリージャでした。

La Bienal. foto Antonio Acedo

そのマヌエルがつまびくギターにのせて下手からアントニオ・レジェスが登場。カラコール風のサンブラを歌います。続いてトリアーナのソレアとポロをアントニオ・イダルゴの伴奏で。
最後はファルキート。再びソレアです。
いつものギタリストに変わって、ラファエル・ロドリゲスが弾く太い音で、祖父ファルーコを彷彿とさせるゆったりとした登場。そして瞬発力。

La Bienal. foto Antonio Acedo


フィナーレは普段着になったアンダルシア舞踊団を始め出演者全員のあいさつ。そこでフィン・デ・フィエスタがはじまります。レブリハーノの歌で踊るファルキート。そして最後はラファエラとファルキートが一緒に踊って終演。

一流アルティスタがたくさん出演していながら、場面ごとのつながりもあって、作品的に仕上げたのはカナルスールのフラメンコ専門家、マヌエル・クラオ。
セプティエンブレ・エス・フラメンコ、まずはさいさきのいいスタートです。

La Bienal. foto Antonio Acedo


 追加!
こちらは主催者であるビエナルがアップした総括ビデオ。
記者会見からはじまり終演後まで。
残念なことにオリジナルの音ではありませぬ。

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