2012年3月15日木曜日

FVS ミラグロス・メンヒバル&アンヘレス・ガバルドン

 アンダルシア自治政府のフラメンコ公演シリーズ
FVS
フラメンコ・ビエネ・デル・スール

セビージャのセントラル劇場の火曜日。
第1回のマイテ・マルティンはヘレスにいて見逃して
第2回目の今日は
「オメナへ・ア・ラ・エスクエラ・セビジャーナ・デ・バイレ」
セビージャ派フラメンコ舞踊へのオマージュ

最初に登場したのはアンヘレス・ガバルドン。
金色のラメ入りの夜会服のような衣装でグアヒーラ。
ダビ・ラゴスの声がのびのびと
見事にグアヒーラの雰囲気をつくる。
やはり金色のアバニコを
伝統的な使い方だけでなく、音を続けざまにならしたり
背中や脇でポーズをつくったり
さまざまに工夫してつかっている。
伝統に根ざしながらも新しい地平を切り開いていこうという姿勢。正解。
ギターとカンテによるマラゲーニャを経て
背中が大きくあいた黒いバタ・デ・コーラでのシギリージャ。
カスタネットが響く。
バタ・デ・コーラのかたちも、さばく技術もすばらしい。

休憩をはさんで舞台に登場したのは
赤い花が刺繍された豪華な黒いバタ・デ・コーラに
無地の白いマントンをまとったルイサ・パリシオ。
ミラグロスの一番弟子で
若き日のミラグロスをほうふつとさせる。
美しい姿。バタ・デ・コーラさばき。
ミラグロスをクラシックなバイラオーラという人がいるが
彼女は伝統をそのままやり続けているわけではなく
自らの工夫で新しいテクニックを生み出した。
衣装やきちんと結い上げた髪などの姿かたちは古典的かもしれないが
ある意味、最も現代的なバイラオーラなのである。

続くアレグリアスではミラグロスが青緑色のバタ・デ・コーラで登場。
豪華な刺繍のマントンが美しい。
コンパスの中でふとみせるポーズ、かたちの美しさにため息。
若いルイサのようには動かずとも
なんともいえない雰囲気がある。

フィン・デ・フィエスタも楽しく

バタを満喫した一夜。

今年のヘレスのフェスティバルをみても
バタ・デ・コーラやマントンをつかう若手舞踊家は一時よりもずっと増えた。
が、その技術、またバタ・デ・コーラ自体のかたちなど
まだまだ本場セビージャに学ぶべきことも多いだろう。





13, marzo, 2012. Teatro Central, Sevilla
Homenaje a la Escuela Sevillana de Baile
baile; Ángeles Gabaldón
cante; David Lagos
guitarra; Alfredo Lagos

baile; Luisa Palicio(artista invitada),Milagros Menjibar
cante; Manolo Sevilla, Juan Reina
guitarra; Miguel Pérez





2 件のコメント:

  1. なかたかよこ2012年3月15日 9:43

    私も同感です。
    ミラグロスは伝統的だと思わせて、実はものすごく現代的だと思います。
    実は足の音もものすごいクリアですし。。。尽きない研究心を大尊敬してます!中田佳代子

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  2. 佳代子さん ありがとうございます!踊り手の方にそういっていただけるとうれしいです。ミラグロス開発のバタの新テクニックってたくさんありますよね。この夜はそういう超テクは弟子にまかせて彼女はアルテで踊ってたのがまたよろしゅうございました。セビージャのバタはやっぱりすごいし大好きです。

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