2010年6月17日木曜日

ビセンテ・アミーゴ・リサイタルenセビージャ

マエストランサ劇場で行われたビセンテ・アミーゴのリサイタルを観て
今帰ってきたところです。
2時間にも渡りたっぷり聴かせてくれました。
内容的にも、去年の夏、ラ・ウニオンで聴いたときよりもさらにパワーアップ。
満員の観客をとことん楽しませてくれる彼にはほんと脱帽。
客席から「やっぱり君は神だ!」という声もかかり、
それにこたえるビセンテいわく
「いやあ、神はこの場にいる。(僕の演奏は)みんなの助けがあってこそだよ」
いい観客がいいフラメンコをよんでくる。
それっておおあり。

こういうやりとりがスペイン、それもセビージャならでは。
8人兄弟だったか、たくさんいる兄弟のうち二人がみにきていて
その弟だかも声をかける、というアットホームな雰囲気。

この公演は2月に予定されていたものが
腱鞘炎のため延期されたもの。
腱鞘炎のあとかたもなくばりばり弾きまくる。
ビセンテは腕が普通の人より長いんだけど、
黒いシャツから出た白い腕がまるで別の生き物のように
自然にフラメンコを弾いているよう。
あとからあとから湧き出てくるフラメンコ。
フラメンコって生き物だ。

ビセンテのリサイタルは、プログラムのタイトルは最新盤収録の曲名になっていても
同じ曲種の、以前のアルバム収録曲のモチーフがでてきたり、で、
昔のビセンテしか知らない人でも、最新盤しか聴いていない人でも楽しめる。
ソレア、ファンダンゴ、ブレリア、タンゴ、ルンバ、ファルーカ。。。
耳に心地よいメロディラインもさることながら(作曲家としての才能ですな)、
ふとした間合いの、呼吸のよさに思わず小さくオレ!とつぶやく。
魔法のように動く指にみとれる。そこから紡ぎだされる音に酔いしれる。

アンコールの最後には弾き語りまで!みせてくれたビセンテ。
本人もごきげんで劇場を後にしたにちがいない。
アーティストも観客も主催者も。皆がハッピーになったそんな夜。

2 件のコメント:

  1. 志風さん、こんにちは。ビセンテ、完全復活ですね。腱鞘炎ということだったので心配でした。なかなか厄介なので・・・。本当に良かったです。

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  2. Luziaさん コメントありがとうございます。はい。完全復活! 本人もごきげんでしたよ〜 ぜひまた日本へも行ってもらいたいものだと思います。

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