2010年2月16日火曜日

アンドレス・マリン「最後の日の暁」

先週、11日のフエベス・フラメンコはアンドレス・マリン。
作品は「エル・アルバ・デル・ウルティモ・ディア」
最後の日の暁。
2006年、ビエナルで初演された
アンドレスのカフェ・カンタンテへのオマージュ。

カフェ・カンタンテとは19世紀の終わりから20世紀の初めに
流行したフラメンコをみせる店で
今あるタブラオの原型といってもいいだろうもの。

もっとも演目はフラメンコだけでなく手品やクラシックの歌など
バラエティーショーだったそうだ。
セビージャやマラガなどアンダルシアはもちろん
マドリードやバルセロナ、ビルバオなどスペイン全国にできた。

その後流行は終わったが今もその店の名残はあちこちに残る。

カフェ・カンタンテのイメージで
ギターとピアノが伴奏する
ソレア、シギリージャ、 アバンドラオ、タンゴ…
歌うのはセグンド・ファルコンとホセ・バレンシア
実力派の二人の声が交差する。

アルティスタの息子として育ち
なによりもフラメンコを愛し
ガデスやファルーコ、カナーレスら先達を敬愛しつつも
一度は歯科技工士になるなど回り道してたどりついたフラメンコの世界。
古いカンテをこよなく愛すアンドレスならでは舞台だ。

その、伝統的なものと新しいものが混在するスタイルには
イスラエル・ガルバンと共通するものがある。
どちらが先だとか、そういう話もあるが
結局フラメンコを愛する者が今を踊るとああいうスタイルになるのかもしれない。
などと思う。
幸島のサル(百匹目のサル)、ではないが
同時代性ということかもしれない。

アンドレスの耳の良さ、音楽性には定評のあるところだ。
サパテアードをきいていて気持ちがいい。
コロカシオン(姿勢)は私には違和感があるが
あれも彼の個性かもしれない。



セビージャのエル・クルサル、
マラガのカフェ・デ・チニータス、グラナダのカフェ・スイソ
の現在の姿が映し出される幕開き。
今は婦人服ショップとなっているクルサル、
記念碑がみえるチニータス
ファーストフード店となったスイソ…
かつてのフラメンコの面影はなくとも
たしかにそこにあったのだ。
そこにあったフラメンコとは違っていても
時代は変わっても
フラメンコは姿を変えて生き続けていく

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