2026年2月28日土曜日

ヘレスのフェスティバル7日目アンドレス・マリン、アナ・モラーレス『マタリフェ/パライソ』

 スペイン、セビージャの最大のイベント、聖週間。街を練り歩く聖像の行進に涙する人々。エキセントリックなまでの宗教との関係。日本でイメージするカトリックや宗教というものとセビージャのそれは根本的に違っているように思う。宗教というより(宗教なのだが)もっと深く根付いた文化、習慣という方がイメージに近いのではないだろうか。そんな土地で生まれ育ったアンドレス、若くしてその街にやってきたアナが、宗教について考えて、自分たちの言葉、フラメンコ、舞踊を使って表現したのがこの作品なのだろう。

2年前のビエナルで初演した作品で、内容は変わっていない(ビエナル上演時のブログを見ていただけたら幸い)のだが、よりスムーズに進み、作品にリズムが出てきたという感じ。

聖週間のコルネットで幕前でソロでアンドレスが踊って始まり、幕が開くと聖母像のように見えるのは青い布にくるまったアナ。

© Festival de Jerez/Esteban Abión

布の中から出た肌色の全身タイツのような衣装に長い付け毛をつけたアナ。このアナが身体能力の高さで美しいかたちと動きを次々にみせてくれるので、素直にオレ!

© Festival de Jerez/Esteban Abión


© Festival de Jerez/Esteban Abión

歌い手でこの作品ではギターやエレキベースも弾くアントニオ・カンポス(元お肉屋さん)が切り分ける生肉(初演より小さい)をくわえてのデュオや聖像に扮してのシーンを経て

© Festival de Jerez/Esteban Abión
 
キーボードやコルネットの演奏で踊るこのシーンが個人的には一番好きかも。

© Festival de Jerez/Esteban Abión

金色の幕の中から、聖週間の行列のとんがり帽子が現れ抱き合ったかと思うと

© Festival de Jerez/Esteban Abión

ロックのリズムになり、スタンドバイミーのメロディで歌ったセビージャのロック歌手故シルビオの『レサレ』となる。黒いサングラスをかけての二人。上手ではコルネット奏者がコーラとサンドイッチで休憩。いやーもうセビージャらしくてニヤニヤする。

© Festival de Jerez/Esteban Abión

最後は胸をあらわにし、舞台奥に現れた教会の中へと帰っていく。

© Festival de Jerez/Esteban Abión

肉は 肉欲の象徴だろうか。人が夢み、欲している天国。愛。官能。愛欲。エクスタシー。欲望と信仰。日常と 隣り合う聖と性。セビージャ。
セビージャを知っているとより楽しめるとは思うけど、知らなくてもアナの美しいかたちと動きだけでも価値あると思うのだけど留学生のみなさんはどうでした?

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