2016年3月1日火曜日

ヘレスのフェスティバル11日目/メルセデス・ルイス「デハメ・ケ・テ・バイレ」

地元へレス出身のメルセデス・ルイス。タイトルの「デハメ・ケ・テ・バイレ」、あなたのために踊らせて 、というほどの意味になる。
歌にヘスース・メンデスとダビ・パロマール、ギターにベテラン、パコ・セペーロと、ゲストを迎えての公演。
このゲストの選択が微妙なところで、いつも彼女に歌っているダビ・ラゴスやロンドロよりもずっと格が上ということもなく、ずっと有名というほどのこともない。パコ・セペーロはいうまでもなく、カマロンなどとも共演した大ベテランだが、2年前にも舞台作品をこのフェスティバルで上演したりしている現役。
Foto Javier Fergo para Festival de Jerez

ミロンガ・ガロティンはダビ・パロマールと短いバタ、コリンで。布地がニット地なのか、ぴったりとお尻の形もはっきりでるし、てろんとしてはりがないのでコリンもはえないのが残念。芝居がかった動きもうまいダビ・パロマールとからんで踊るのが面白い。

ヘスース・メンデスの歌うマルティネーテは男装で。闘牛士のようなトラへ・コルト、短い上着に腰高のズボン。
Foto Javier Fergo para Festival de Jerez


ダビ・パロマールはパコ・セペーロの伴奏でマラゲーニャを歌う。ベテランと若手の共演。
歌伴奏はさすが。
Foto Javier Fergo para Festival de Jerez

そこからバタ・デ・コーラのアレグリアスへ。パコが踊りの伴奏をすることはあまりないが、さすがそこはむかしとったきねづか。サンティアゴ・ララの早弾きなど今風のテクニックと対称的な古風なトーケがいい味をだしている。
そのトーケとカスタネットの会話はマリア・パヘスからのアイデアだろうか。面白い。

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez


ヘスースのファンダンゴのあとは、背中が大きく開いた黒い衣裳でソレア。バックが黒で黒い衣裳でみにくいことこのうえないのが残念。

最後はブレリア。
パーカッションのペリーコやヘスース・メンデス ギターを弾いて、サンティアゴ・ララがカホンを叩いたり、パルメーロが踊ったりの趣向が楽しい。
メルセデスもブレリアでが一番いきいきとしていて、観ていても楽しい。

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez


クリエイティブなタイプではなく、昔ながらにフラメンコ曲をひとつずつ踊っていくメルセデス。曲種は変わっても踊りの型が大きく変わるというわけではないので、見せ方を工夫して新作をつくっていくしかない。ビエナル以降、フェスティバルなどのかたちが代わり、踊りそのものではなく、作品を重視する現在ならではの悩みかもしれない。






0 件のコメント:

コメントを投稿