2012年4月12日木曜日

屋良有子en miércoles a compás Sevilla

セビージャ滞在中のバイラオーラ、屋良有子さんが
エンダンサ主催「ミエルコレス・ア・コンパス」に出演
カルトゥーハで踊りました。

本人によると突然決まったことのようで
衣装等も用意しておらず
あわててつくりにいったり
ポスターつくって貼ったりと
おおあわてだったそうですが
いやいやなかなか
いい舞台でした。

このスペースというのは
お客さんが座っていて飲食もないという意味では
劇場的でもあるんだけど
劇場のように袖があったり
照明設備がきちんとしてたり
ではなくて
すべての設備が最低限で
タブラオ的、でもあります。
毎週、
セビージャ在住の外国人舞踊家や
若手舞踊家らが出演している公演シリーズです。
入場料は3ユーロと格安。
20時から、
ということだったのですが
20時は開場。
はじまったのは20時15分。

まずはシギリージャ
赤に黒のレースをあわせた衣装で登場。

2年くらい前かな?
やはりこちらで
彼女の踊りを観るのは
その時以来?
いや
コルドバでの日本人公演もその場にはいたのだけど
制作っぽく動いていてちゃんとみられなかったのでした。

シギリージャはセビージャでみたときにも気にいって
彼女のプラト・フエルテ、おすすめ品だと思っていたので
それを幕開きにするのにちょっとびっくり。
まだ明るくて、
日の光の中でのシギリージャ。
衣装の赤が目立ってしまう。
劇場でまっくらにして照明あてるのとは全く違うイメージだろう。
屋良自身も踊りにくかったのでは?
彼女は持ち前の集中力で
心をシギリージャへ

独自の世界をつくりあげる。
気をためて、ためて。
息をもつかせぬ、
観客に拍手をする間もあたえずに
次から次へと繰り出していく。
曲の中に入り、
曲そのものの性格を演じている、という感じ。

カンテソロのタンゴが
いつのまにかアレグリアスの前奏になって
舞台の両脇でマイクなしで歌う歌い手たちの間を
白いパンタロン、白いレースのシャツを胃のところで結び
白い帽子をかぶった屋良が登場。
会場をあっといわせた。 


男装に帽子。
グアヒーラなら、うん、ありかな、と思うコロニアルな衣装が
まさかのアレグリアス。
コンクールならこの衣装だけでマイナス点になるだろう。
でもこれが悪くない。
きっとキューバから船でカディスの港についたばかりのアレグリアス。
表情がさっきとはうってかわって
輝くばかりの笑み。

ギターソロのソレアが
カマロンの「アマルゴ」になり
ソレア。
黒い衣装で。


ソレアもシギリージャと同じ、
暗く悲しげで深く、シリアスな曲調。
だがシギリージャの切羽詰まった感じよりも
落ち着いた感じなのだが
それをまたきちんと踊り分けている。
曲の魂が憑衣するイタコ系フラメンコ?
いやいや、
きとんと曲それぞれの性格を学びそれを体現しようと試みているゆえだろう。

細かいことをいえば
新しい衣装のせいか
スカートを高くあげすぎる?
とか
ただ立っているときに腰が前にでてしまってる
(3曲踊って疲れた?)
歌を聴くのに後ろを見すぎる
(顔をみずに背中で聴くのもありでは?)
などもあるが、
とにかく
独自の世界をつくりあげていることがすごい。
屋良有子のフラメンコになっていることがすごい。

がんばれ日本のフラメンコ!

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