2017年3月31日金曜日

ヘレスのフェスティバル批評家賞と新人賞

ヘレスのフェスティバルの批評家及びジャーナリストの投票によって選ばれる批評家賞と新人賞。
批評家賞はオルガ・ペリセ「ラ・エスピナ・ケ・キソ・セール、フロール・オ・ラ・フロール・ケ・ソニョ・コン・セール・バイラオーラ」に、
 Javier Fergo para Festival de Jerez


新人賞は「アラス・レクエルドス」をサラ・コンパニアで上演したマリア・モレーノに決定した。
Javier Fergo para Festival de Jerez

2017年3月30日木曜日

エル・フンコ「パ・フラメンコ・ジョ」

セビージャ、セントラル劇場のフラメンコ・ビエネ・デル・スール、3月28日はエル・フンコの登場。ゲストにスサナ・カサス、って嫁やん。

カディスからの列車が到着しました、というアナウンスがあって、革ジャン、ロックTシャツにジーパンという格好のフンコが登場。マノロ・マリンのスタジオに行かなきゃ、などと語る。
ここはトリアーナのアルトサーノ広場?というところから、トリアーナの人という設定のガジらがアカペラで歌い、ブレリアのソロ。
小芝居は、彼の、そこからの人生を振り返る、という設定の作品なのかと思ったのだけど、そういうわけでもないようだ。

ミゲル・ペレスのギターソロかと思ったらファルーカ。
スタンダードなファルーカをちょっとアレンジした感じ。背が高いせいか、首がちょっと下向きなのが気になる。
続いて、スサナのシギリージャ。カスタネットを使って踊るのは、かつてこの劇場でゲストで出演した、今は亡きロリ・フローレスへのオマージュ?
だとしたら、そのカスタネットを踏んだりするのはよく分からない。

カンテソロでのビダリータ。ヘスース・フローレスは フラメンコ舞踊博物館のタブラオなどで見かける歌い手だが、劇場で歌うレベルかどうか疑問。これ、ヘレスの時も思ったけれど。リズムも、音程もいまいち。ガジのレベルには到底及ばない。モイが日本に行ってるせいで彼が起用されたんじゃないかと思ったり。

全員が丸く座って、というのはタブラオ風ということらしい。
フンコはタラント。ファルーカに続いての2拍子系。
スサナはソレア。こちらも続いて3拍子シリアス系をバタで。
カンテのファンダンゴの間にバタを脱いだスサナとフンコのパレハでのカーニャ。
伝統的なスタイル。なんだけど、男性がちゃんと女性を見ていなかったり、サポートがいまいちで残念。

最後は長男と登場。子供にカディスを案内するというてい。
チャノ・ロバートの真似をして歌っているのを息子が当てたり、弟ロベルト・ハエンとのやりとりがあったりして、最後はフンコの歌でスサナがアレグリアスを踊る。
で、エスコビージャはもうできない、というのをロベルトが引き取って踊る、という。
面白いんだけど、小芝居というか、カディスのカルナバルのコンクールにある3〜5人で見せる歌つきコント、クアルテトみたいな感じ。

最後はタンギージョ、ドゥーロス・アンティーグオスをみんなで歌って終わる。
フンコは客席に出て歌う。
全員スタンディングオーベーションだったので、観客は大方気に入ったのでありましょう。が、私はうーん。

アンコールでは息子がブレリアをちょっと踊ったかと思うと本当はこれが好き、というストリートダンスを踊ったり。ま、楽しかったけどね。

でも先週のようなワクワクはありません。
踊り自体が下手とかそういうわけではないけれど、ある時代で止まっているような感じ。
それはそれで心地よいのかもなんだけど。





2017年3月26日日曜日

シウタ・フラメンコ

バルセロナのフラメンコ祭シウタ・フラメンコが今年も開催される。
今年は前半がバルセロナの舞踊の殿堂で、後半はカタルーニャ音楽堂など各地での公演と成る。
ロシオ・モリーナや、ダニ・デ・モロンといった現代フラメンコをリードするアルティスタや地元バルセロナのナチョ・ブランコ、ホセ・マヌエル・アルバレス、ペレ、マルティネスらが出演。


◇シウタ・フラメンコ
5/19(金)20時30分「フラッシュモブ」
[出]〈b〉ロシオ・モリーナ
[料]無料
5/19(金)21時、20(土)18時「エス・ラ・オラ」
[出]〈b〉ナチョ・ブランコ、エリ・アジャラ
[料]12ユーロ
5/20(土)19時30分「デ・ストゥクトゥレス」
[出]〈b〉ホセ・マヌエル・アルバレス
[料]無料
5/20(土)20時、21(日)18時「カイダ・デル・シエロ」
[出]〈b〉ロシオ・モリーナ
[料]22ユーロ
[場]バルセロナ マルカ・デ・フロールス
5/24(水)20時「コディゴ・フラメンコ」
[出]〈vocal, g, perc〉ぺぺ・モトス
[場]バルセロナ ベソス市民センター
[料]10ユーロ
5/25(木)20時30分
[出]〈c〉アントニア・コントレーラス、〈g〉フアン・ラモン・カロ、「フラメンシアネス」ジョセップ・アパリシオ
[場]バルセロナ CAT
 [料]20ユーロ
5/26(金)
[出]〈g〉ダニ・デ・モロン、〈c〉ヘスス・メンデス、アントニオ・レジェス、ドゥケンデ
[場]バルセロナ ラウディトリ
[料]21ユーロ
5/27(土)12時
[出]ファウスティノ・ヌニェス、〈c〉ダビ・ピノ
[場]バルセロナ カタルーニャ音楽堂
[料]無料
5/27(土)20時「アウト スフィ シエンシア」
[出]〈c〉ペレ・マルティネス他
[場]バルセロナ カタルーニャ図書館
[料]10ユーロ
5/28(日)12時「フラメンカト」
[出]〈c〉ペレ・マルティネス、イサベル・ビナ出る、〈g〉フアン・カルロス・ゴメス、〈b〉エリ・アジャラ他
[場]バルセロナ カタルーニャ音楽堂
[料]11ユーロ
5/28(日)12時45分
[出]ムチャチョ&ロス・ソブリノス
[場]バルセロナ ラウディトリの屋外スペース
[料]無料

[問]https://ciutatflamenco.com

2017年3月23日木曜日

ヘレスのフェスティバル 伴唱賞

ヘレスのフェスティバルで、、地元のペーニャ協会が選出する、伴唱賞は、マリア・パヘス「オジェメ・コン・ロス・オホス」で伴唱したアナ・ラモンとフアン・デ・マイレーナに決定した。伴唱賞はヘレスのフェスティバルで、ソロではなく、舞踊伴唱で出演した歌い手の中から選ばれる。2名同時受賞は今回初めて。

Javier Fergo para Festival de Jerez
右から二人目がアナ・ラモン


また、同協会は今年新たに創設した若者賞の受賞者に、日本でもおなじみのミゲル・アンヘル・エレディアに決定した。この賞はペーニャでの公演に出演した地元ヘレスの若手アルティスタの中から選ばれ、2月26日にペーニャ、ロス・セルニカロスに出演したミゲル・アンヘルが選出された。


あと残すは評論家、記者が選ぶ批評家賞と新人賞だけでございます。

2017年3月22日水曜日

アナ・モラーレス「ウナ・ミラーダ・レンタ」

美しいフラメンコ、なのだ。
プリミティブで、野性的で激しいだけがフラメンコじゃない。
知性的で優美で繊細、そして品格がある、このうえもなく美しいフラメンコもあるのだ。
昨夜、アンダルシア州のフラメンコ公演シリーズ,フラメンコ・ビエネ・デル・スールの一環としてセントラル劇場で初演された「ウナ・ミラーダ・レンタ」。
昨年まで、アンダルシア舞踊団のソリストとして活躍したアナ・モラーレスの新作である。

セントラル劇場の客席は可動式なのだが、今回は通常、舞台の前に下がったところにある3列が取り去られ、舞台と客席が同じ高さにされていた。
舞台奥のホリゾントも袖幕もない、裸の舞台。18枚のコンパネを囲むように床置きの照明がセットされ、下手と舞台奥に椅子、上手にはコンパネ1枚分の大きさの机のような小さな台(舞台?)。
上手奥から黒い衣装のアナが登場。ゆっくりゆっくり、静かに静かに舞台を歩く。
やがて下手奥から出てきたミュージシャンたちが舞台奥に座る。
パーカッションが刻むリズム。やがてギターがマラゲーニャを奏で始め、ソファに座っていた歌い手が立ち上がる。マラゲーニャ、カルタヘネーラ、そしてタランタと歌い継ぐ。いわゆる自由リズム、リブレの曲だが、もちろん自由勝手にリズムをとるわけではなく、コンパスがしっかり刻まれないからわかりにくいかもだが、もちろんコンパスはある。そのゆったりしたコンパスを、踊りは歌のように、また伴奏をするギターのように綴る。
そしてタラントに。その昔、ラ・ウニオンのコンクールで優勝したアナだが、その時のタラントとは全く違う。きっちりした曲の感じを表現し、ドラマチック。
見ているだけで涙が出てくるほど美しい。

ギターのシギリージャからダビのマルティネーテ。靴音の美しさ。形の美しさ。

ギターがソロでソレアを奏でる。ラファエル・ロドリゲスのいにしえの響きを持ったソレア。
ダビ・コリアがアナに茶色の巻きスカートになったバタ・デ・コーラを着せ、踊り始める。バタの扱いも超一流。バタの先までしっかりコントロールし、コンパス通りに空を舞う。

ファンダンゴ・デ・ルセーナ。
ハンチング帽をかぶったダビが上手の小さな舞台の上に乗って踊るタンギージョ。
歌い手アントニオ・カンポストとの掛け合い。彼もちょっと踊ったり。
ダビのソロのサパテアードもすごかった。
この人も形がとにかく美しい。そしてリズム! 

ミロンガはデュオで踊るのだが、その呼吸の良さ。完璧なパートナーだ。
そしてアナのファルーカ。アバニコを使ってというのも珍しい。
最後はアナのタンゴ・デ・マラガ。アンダルシア舞踊団「イマヘネス」でも踊っていたが、それとも、先日のダビの公演で踊ったタンゴとも違う。細い彼女が肉感的に腰を動かし、色っぽい。踊りは動きだ。もうただひたすら見とれるばかり。

細部に至るまでよく考えられており、とにかく趣味がいい。
また是非見たい、一人でも多くの人に見てもらいたい、そんな舞台だ。

先日のダビ・コリアの公演の時にも思ったのだが、彼らは、フラメンコなのだ。超テクニックも、彼らのフラメンコを表現するためのもの。テクニックの羅列には決してならない。すごいなあ。

なお、会場にはロシオ・モリーナやパトリシア・ゲレーロらも。この世代、すごすぎる。
他にも、アンドレス・マリンやイニエスタ・コルテスらの姿もあった。


2017年3月21日火曜日

タブラオ ロス・ガジョス

18日土曜日、久しぶりにタブラオ、ロス・ガジョスへ。
20時30分からの回を見る。

セビージャ一の老舗タブラオ。
その昔はクリスティーナ・オヨスやメルチェ・エスメラルダ、マヌエラ・カラスコらも出演していたという名門。私の最初のスペイン旅行の時はフアナ・アマジャやピラール“ラ・ファラオナ”らが出演していた。その後も何度となく訪れ、ローリ・フローレス、ラモン・バルール、ベレン・マジャやイニエスタ・コルテス、エル・フンコなどたくさんのアルティスタたちを見てきたところ。舞踊団で活躍する人や劇場でソロ公演を行う人の踊りを間近で、生音で観ることができるのはうれしい。

最初はなんとマラゲーニャ。ギターのイントロに誘われて歌い始める。あら、珍しい、と思ったらそこに踊り手が登場し、カスタネットで合わせ、アバンドラオに。三人の踊り手が踊る、というオープニングなのでありました。
ギターとカンテ、そして踊り、と紹介していくわけですね。面白い。

フアン・カルロス・ベルランガのギターソロ、グラナイーナ。
続いてサライのバタ・デ・コーラでのアレグリアス。
何より驚いたのは後ろに垂らした三つ編み。
セビージャのタブラオ、それもロス・ガジョスとエル・アレナルといえば、伝統的に、きちんとした格好でないと踊れない、というところであったのであります。
いわゆるセビージャ風。髪はきちんとモーニョを結って、花もアクセサリーも落としたら罰金、くらいの気持ちで。衣装も伝統的な、きちんとしたもの、というのが原則。
マドリードのタブラオだとざんばら髪で踊る人もいるけれど、セビージャでは絶対そんなことない、はずでありました。いや、ざんばらではないけれど、でもやっぱり気になる三つ編み。うーむ。

続いてセルヒオ・アランダのタラント。これでもかこれでもかというサパテアード。最初、ジャケットのボタン止めてたのですが、そのせいで衣装に変なシワできるし、美しくなくちょっと残念。

三人目はアンヘレス・ガバルドンで、ガロティン。いやあ、ガロティンなんて久しぶりだ〜と思ったのですが、いやあ、これが良かった。コルドベスをかぶって出てくるのですが、その帽子の角度、花の位置、ともに完璧。顔の角度も美しい。いいなあ。そして帽子を前に後ろに、今まで誰もやったことのないような動きを見せる。帽子とデュオで踊っているような、といえばわかってもらえるだろうか。いやあ面白い。ガロティンといえば、古風な感じだけど、こんな風にもできるんだ、と目からウロコ、でありました。

トリはラファエル・カンパージョ。ソレア。歌の時はほとんど動かない。耐えて耐えて、どん、と爆発する。
この人は昔から姿勢が美しいけれど、その腕が動くと、“気”が動く。という感じ。空気を大きく動かすような。すごいです。
回転にしても足にしても別格。ブレリアの粋さ。ちょっとした仕草が色っぽい。歌舞伎でいう色仇って感じでございますな。本人真面目な人ですが、面白い。
最後は全員でブレリア。

楽しめます。
スペイン人はあまりタブラオ、行かないけれど、気軽に一流のアルテが楽しめる場所。やっぱオススメでございます。


写真撮影禁止なので始まる前の何もない舞台のみ撮影。



帰り道のヒラルダも美しく春の気分。いいもの見ると元気が出るね。

2017年3月20日月曜日

パラーダスのフラメンコ週間

セビージャ県パラーダはセビージャ市から東へ45km。
人口7千人という小さな町パラーダス。
この町でフラメンコ週間が開催中だ。
今年はアンダルシアの放送局のフラメンコ専門家、マヌエル・クラオへのオマージュとされ、初日、19日は若手の公演が行われ、今日月曜からは豪華な顔ぶれが日替わりので登場。



20日はアルカンヘルで伴奏がダニ・デ・モロン、21日はビセンテ・ソト伴奏ノノ・ヘロ、
22日はエスペランサ・フェルナンデス伴奏ミゲル・アンヘル・コルテス、23日はルビート・デ・パラーとラ・ジージャ、24日金曜日はパトリシア・ゲレーロ、25日はアントニオ・レジェスとヘスス・メンデス、伴奏アントニオ・カリオンという具合。
25日以外入場無料でございます。