2024年5月4日土曜日

ギリホンド祭3日目

 この日は日本の日とも言えるプログラム。

パケーラ・デ・ヘレスの日本公演をおったドキュメンタリー映画『日いずる処 パケーラ先生』の上映、萩原淳子『ティピコ、トピコ』そして小谷野宏司によるフィン・デ・フィエスタという構成。

映画上映に先立ち監督のフェルナンド・ゴンサレス・カバジョとフェスティバル監督によるお話しがあり、パケーラが初めて日本に行くと聞きこんな機会はまたとないと、友人らにお金を借りて撮影に挑んだことなどが語られました。二十年前以上の映像で日本もヘレスもフラメンコもいろいろ変わったなあと思うとともに、変わらぬパケーラのうたの力に魅了され、ああこうだったよな、と思い出すあれこれ。久しぶりにみると以前は気づかなかったところに気づいたりします。テレビ収録での自由さ、そして続く熱唱はハイライト。ああ,これ初日劇場で見て家でテレビ見てハラハラしたよなとか,タブラオのシーンでうつった自分の若さにびっくりしたり。

短い休憩を挟んで萩原淳子。タブラオやペーニャでは何度も見ているけれどオブラ仕立ての劇場公演を見るのは初めて。床に座ってマントンを前に祈るように始まるタラント、


緑のアバニコを使って途中客席に語りかけたりもするカラコーレス、

         

そして最後のバタ・デ・コーラでのソレアといろいろ工夫して構成されていました。


与えられた1時間弱という短い時間、照明音響も劇場にある限られた機材でということで、いろいろ大変だったと思います。実際,ギターソロで照明が暗いままだったり(袖から歌い手たちの照明、って声がかかって途中から明るくなった)、ワイヤレスマイクの調子が悪かったりとアクシデントもあったもののやり切りました。

しっかりした技術と広いレパートリーでなんでもこなしてしまうのはさすが。とくにソレアがよかったように思います。ただ照明での演出がほぼできない状態もあってか、いつもよりは曲に没入できなかったようにも思います。モイとフアンホセ、パコ・イグレシアスという最強のバックも技術のトラブルでかわいそうでした。靴音ももっと聞こえるようにしてほしいし(前日も聞こえなかったし、マイクがなかったのかも?)またいつかコンディションのいい劇場でリベンジ見せてください。

©︎ Perezventana





最後は小谷野。タンゴやブレリアを歌い踊り、ほかの人にはできない唯一無比のフラメンコを繰り広げてくれました。パッと出て場も温まらないのにすぐフィン・デ・フィエスタと言われても、なシチュエーションで、大変だと思うのだけど、全力で頑張っていました。パルマ隊に歌える人がいたらもう少し踊り手としての踊りも見せられたのだろうけど。




なおパルマで出演していた瀬戸口琴葉は今日土曜日ヘーレン財団としてソロ踊ってくれるそうです。楽しみです。

フェスティバルのチャンネルにアップされていたのを載せときますね。

0 件のコメント:

コメントを投稿