2010年4月30日金曜日

ミゲル・ポベーダがセビージャ県イーホ・アドプティーボ


今をときめく歌い手、ミゲル・ポベーダ
4月29日、セビージャ県のイーホ・アドプティーボとなりました。
イーホ・アドプティーボは直訳すると養子、
つまり、セビージャ県外で生まれた人に対しておくられる名誉の称号、
さしずめ名誉県民、といったところでしょうか。
あ、実際に住んでいるのだからちょっと違うかな。

ご存知の通り、バルセロナ近郊バダローナ生まれのミゲルですが
2003年にセビージャ近郊ボルムホスに移り住み
今はやはりセビージャにほど近いエスパルティーナの町に住んでいる。
先週、ラジオ番組のインタビューで
「僕はこちらに住む必要があったんだ。僕の歌っている景色と観ている景色が違いすぎた」
とアンダルシアに住むことになった理由について語っていた彼。
うん。景色ってあるよね。
フラメンコの景色。風景。風土。
フラメンコのふるさと、アンダルシアの景色をみることは絶対
フラメンコをしていく上でプラスになる。
フラメンコの空気はアンダルシアの空気。
あの空気を感じさせるにはやはり本物を知らなくちゃ。

ミゲルはバルセロナ市内に居を構えていた頃も、
仕事の合間をみてはヘレスやセビージャにやってきて
フラメンコ力をみがいていたことは今も語りぐさです。
フラメンコが好きで好きでたまらなくて
CD録音の際に、大好きなモライートと録音。
それをきっかけにヘレスと縁を深め、
2年前にはモライート、ルイス・エル・サンボ、グリロと共演の作品
「シン・フロンテーラ」をつくりあげた。

その昔、親すらアンダルシア人でもヒターノでもない奴がフラメンコをやる、
ということで小馬鹿にされてた頃もあった。
くやしいことも沢山あったろう。
が、そんなことも遠い昔。全て嘘のよう。
実は20年もたっていないのにね。
すっかりアンダルシアになじんで、アンダルシアの観客にも支持されている。
すごいな。ほんとうにすごい。

フラメンコに国境はないけれど
色眼鏡でみる人の眼鏡を外すのはやっぱ本物のアフィシオンしかない。

1 件のコメント:

  1. 「僕はこちらに住む必要があったんだ。僕の歌っている景色と観ている景色が違いすぎた」

    わかるよ、にぃちゃん。。。全然違うもんね。私にすら違和感があるんだから、彼などさぞ。。。

    数年前にコンサート行った時、最初のMCでほんのちょっとカタランを話して、すぎに「ごめん、歌うのはいいんだけど話すのはダメなんだ。。。」と照れていう彼に、観客一同「あーねー、この子は。いいんだよ」みたいな空気が流れ、ほほえましくもありました。確かDesglaçのイナグラシオン。

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