セビージャ、ギター祭、先週はクラシックギターの公演が続いていたのですが、今週はフラメンコ公演が続きます。
28日は、セビージャの美術館でマヌエル・バレンシアのリサイタル。小雨模様でしたが、無料ということもあってか開演前には長い長い行列が。
会場は美術館の常設展示室。壁には宗教画が並部ところに椅子がずらっとならべられ、その奥にポツンと椅子が一脚。マイクも照明も、特別なものは何もありません。
一曲目はタランタ。しっとりと落ち着いた中にもドラマチックな流れがある、タランタらしい構成。二曲目のソレアも自然な流れで素晴らしい。曲の構成とかもしっかりしている感じ。舞踊伴奏もしていることも関係あるのかな。とにかくコンパスが、呼吸のように、もしくは歩いている感じというか、自然で、人工的なところがない。
サパテアード。ブレリア。間延びしたり、同じフレーズの繰り返しばかりなどということも全くなく、時に、ハッとさせるデテールがあったりするから飽きずに聴かせる。
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| ©︎ Festival de la Guitarra de Sevilla |
そしてシギリージャ!
ヘレスならではの重厚さ、心に染みる間合いの良さ。歌が聴こえてくるようだ。
昔、モライートの歌伴奏でのシギリージャのイントロで泣いてしまったことがあるのだが、あの時の演奏にも通じる何か。
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| ©︎ Festival de la Guitarra de Sevilla |
最後はブレリア。これはもうお手のもの。
マヌエルの、あったかい人柄がそのまま滲み出てくるような素晴らしい、心に残るコンサートでありました。
いつも歌伴奏、舞踊伴奏が多いギタリストだけど、ソロももっともっと聴きたい。
そんな気持ちになったのでありました。



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