2016年2月24日水曜日

ヘレスのフェスティバル5日目/アンドレス・ペーニャ「デ・セピア・イ・オロ」


アンドレス・ペーニャ、ピラール・オガージャ夫妻の新作「セピア・イ・オロ」。ビジャマルタ劇場の客席に入ると舞台にはセピア色の写真が次々にうつしだされている。古いものかと思わせて、よくみると写っているのは今日の出演者たち。セピア色の写真のような、古いものを大切にして新しいものをつくっていこうという意気込みの作品。

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez

ピラールとアンドレスがフラメンコなポーズをみせてはじまり、最初はカンティーニャス。
バタ・デ・コーラとマントンのピラール。バタもマントンも扱いは上手ではない。
彼女がひっこみシレンシオをアンドレスが。耳に心地よいきちんとしたサパテアード健在。
再びでてきたピラールはバタではないふつうのスカート。着替えた?それともあのコーラは上につけたスカートだったの? だとしたらバタさばきがうまくいかないのも当たり前かも。

男装のピラールは白い上着、アンドレスは黒い上着。二人で同じ振りを踊るファルーカ。

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez

メルチョーラがミニのフラメンコドレスで歌い、はだしで踊るルンバ。60/70年代風で楽しい。シリアスな歌の印象の強い彼女だが、こんなフェステーラ風もうまくて、踊りにも切れがあってみせてくれた。スカートのフリルがもっとボリューミーならもっと時代の雰囲気が出ただろう。

カディスのマイ・フェルナンデスが歌うタンギージョで同じカディスのピラールがコルドベス帽を手に踊る。マイは口のあけかたがよくないのかきちんと発音しないので歌詞がききとりにくいのが残念。帽子を手に、とはいってもあの、かつてお教室で皆が踊ったようなタンギージョではなく今風になっている。

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez

アンドレスはティエント。後半のタンゴでも、抜きや遊びがなく、真面目な性格がそのままでているような感じなのが反対に個性的かも?

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez


ピラールはベージュの衣裳でソレア。

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez

最後はアンドレスのソレア・ポル・ブレリア。

アンコールはガデス舞踊団風の名場面ポーズ集。たくさんありすぎる感があったけど、やはり楽しい。

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez
ホリゾントを多用した明るい舞台。よく考えられた舞台の上でのそれぞれの立ち位置。演出をてがけたファウスティーノ・ヌニェスの腕で、昔ながらの伝統を大切にするアンドレスのフラメンコを、より魅力的にみせることができた舞台だったと思う。
そしてその舞台を支えた味わいのあるギター、ラファエル・ロドリゲスに拍手!

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