セビージャからヘレスに向かい、レブリーハの手前。今は無料になった高速道路の料金所があるところ、東側の丘の町、ラス・カベサス・デ・サン・フアンのジェルバブエナ祭。
日本のフラメンコファンはジェルバブエナというと踊り手エバ・ジェルバブエナを思い浮かべるだろうけど、スペイン料理に欠かせないミントのこと。アンダルシアには最古参ウトレーラのポタヘ(豆の煮込み)、モロンのガスパチョ、レブリーハのカラコラ(カタツムリ)など、食べ物の名前がついたものが多いけど、そう言うこともあるのかな。
フアン・デ・クレメンテという地元のギタリストが、じいさまばあさまから若手までフラメンコを歌う、踊る人たちを集めたグループがトップバッター。今風の、というか、カンシオン、歌謡曲をブレリアに乗せて歌う若い女性に、ああねえ、とか思ってたら出ました。
じいさま
ばあさまが歌うわ踊るわ。プロじゃないから音外すとか普通だけどコンパスは外さない。何より年の功での味わい深さ。好きでずっと歌ってきたという感じが出ていてようござんした。
カディス県、セビージャ県のあちこちにはまだこんなふうに特別なものではなく、生活の中で楽しんできたフラメンコがあるんだよなあ、と感慨にふけるのでありました。
続いてランカピーノ・チーコ。伴奏はアントニオ・イゲーロ。アレグリアスやティエント。そしてタンゴ。ティエントの締めでタンゴじゃなくて別々に、でも順番は次で歌うというのは初めて見たかも。
マイクを手にして歌うのは父ランカピーノ譲り。
ラジオで長らくフラメンコを支えた故ミゲル・アカルのオマージュ、そして休憩を挟んでアウロラ・バルガス。曲はやっぱりアレグリアス、ソレア、ブレリアと結構かぶっているけど気にならないのは個性が違うからかな。
全集中、全力で嘘のないフラメンコを歌うからビンビン伝わってくる。
フアネロ、モイ・デ・モロン、ペチュギータという3人の歌い手がそれぞれに個性があっていいバランスだったし、クーロ・バルガスのギターもすごく良かった。いや、なんかしばらく見ないうちにすごいことになってたという感じ。
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