2018年10月3日水曜日

ビエナル2018総括33の公演から

なんかちょっといつもと違うビエナルだった。
25日間、全61公演のうち、33公演を見ただけだけど、疲れました。

いいものも観ることができたし、楽しかった瞬間もいろいろ。
前半は割と平板で、
イスラエル・ガルバン、ファルキートと天才が続き、わ、という瞬間はあったものの、
Bienal Oscar Romero

彼らを何度も見ている者にとっては最高の夜ではなかったし、アルカサルの夜は残念至極。
パコ・ハラーナ、アルフレド・ラゴスのギターソロは良かったしいい企画だけど、

Bienal Oscar Romero

前半終わって一番良かったのがレブリーハのオテル・トリアーナでの公演って、個人的にも意外。
Bienal Oscar Romero

でもその後はロシオ・モリーナ、トマス・エル・ペラーテで盛り返す。


両方とも問題作で、ロシオの、自分の妊娠をテーマにした公演は賛否両論だったけど、私には女性全体へのオマージュのようにも見えて高評価。トマスも現代音楽のパーカッション奏者との共演に拒否反応を示す批評もあったけど、いや、よかったです。元の歌も、絡む方もしっかりしているからだな。これに限らず、フラメンコも現代アートだなあ、と思わせる公演。そういえば、サンプラーやパソコンも今やすっかりフラメンコの楽器の一つでございます。
もう一個の超問題作、ニーニョ・デ・エルチェも、



音域広いし、音程もコンパスもいいし、フラメンコにおふざけは許せない、という人以外は楽しめたのではないかと。いろんなフラメンコ、あっていいじゃん?
後半はラファエラ・カラスコ、
Bienal Oscar Romero

アナ・モラーレス、

Bienal Oscar Romero
エバ・ジェルバブエナ、
Bienal Oscar Romero
イサベル・バジョンといい公演が続いたのが嬉しい。

Bienal Oscar Romero

一曲あげるなら、ラフィの公演に出てたハビエル・バロンのソレア!コンセプトや物語も何もない、普通のフラメンコだけど、それをすごくよく踊っている。結局、これが一番かも。
他にも立ち上がって歌い踊るしかないトマシートの公演、ソロギターならではの凄みのある音を聞かせてくれたヘラルド・ヌニェス、
Bienal Oscar Romero

ソリストではないけど熱いギターを聞かせてくれたラファエル・ロドリゲス(ロシオ・モリーナとのグアヒーラの素晴らしかったこと!)とギターも充実。
Bienal Oscar Romero

歌では、イスラエル公演でのダビ・ラゴス、トマティート公演でのドゥケンデ、ランカピーノ・チーコらが印象に残る。


しかし疲れました。
年のせいももちろんあるだろうけど、うーん、まず開演時間設定に無理がある。
19時、20時半、23時。で会場から会場までが徒歩圏とはいえない。
なので、19時からのギターリサイタルを最後まで見ると、20時半からには間に合わない。
なので、グリロやグラナイーノはパス。
20時半のを見るときはアンコールも見ずに走ってタクシー確保。ふう。
28日は市民ナイトマラソンが開催されていたので劇場から劇場まで徒歩40分。ありえん。
ちなみにヘレスのフェスティバルだと19時、21時、24時で会場は徒歩圏。その気になれば3本はしごも可能です。

監督が、前回、前々回のクリストバルから、初代監督のホセ・ルイス・オルティス・ヌエボへと変わったかと思うとまた直前にアントニオ・ソイドに変わり、バタバタしたこともあったのか、プログラムに一貫性やポリシーは感じられない。とっちらかってる感じ。
次回は監督も変わるだろうから変わるかな?

どういう形にせよ、結果にせよ、フラメンコの故郷、セビージャで世界最大のフラメンコ祭が開催されるの意味がある。願わくば、量だけではなく質も最高となりますように。


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